こんにちは。算数・数学専門家庭教師の鈴木です。
今日は前回に続き、女子学院中学校2022年の算数入試問題の大問2について解説していきたいと思います。
前回の大問1については、以下の記事にまとめてありますので、こちらもお読み下さい。
【女子学院中学校2022年算数入試問題】大問1を問題ごとに徹底解説し、傾向と対策もアドバイス
今回は簡単に、大問2についての解説を、書いていきますね。
まず問題がこちらです。
(1)は落とせない!
大問2は、大きく分けると「約束記号」の問題のカテゴリーとなります。
この問題のように★や※などの記号を使って、「ここではこの計算を、こんな風に決めます!」という一つの約束をしてあげる記号を「約束記号」と言います。
ここではA★Bを「A以上B未満の素数の個数」としています。
10★50なので、ひたすら「11、13、17、・・・」と数え上げていきましょう。
そうすれば、間違いなく答が出ます!
あとは答を実際に答案に書くときに、書き間違わないこと、数え間違いをしないこと、それらをしていないか目で見て確かめることが大事です。
(2)はまず場合分け
(2)ではまず、(20★A)、(A★B)、(B★50)をそれぞれ「一つの整数」と見ます。
そうすると、「整数を3個かけたときに、9になるのはどんな場合」を考えれば良いことになりますよね。
私はこの問題を解くとき、とりあえず「1×1×9」「1×9×1」「9×1×1」・・・などと考えていきましたが、これらの組み合わせは、まずありえないことが分かります。
ありえる「(20★A)×(A★B)×(B★50)」の組み合わせは、「1×3×3」「3×1×3」「3×3×1」となります。
ですが、問題文には「AとBの和が最大」とあるので、どうやら「3×3×1」を調べれば良いことが分かります。
整数に関する問題は具体例を考えて見直しを!
(20★A)が3になるようなAのうち、一番大きなものを探すときに気をつけなければいけないのが、そもそも「未満」とあるので、「Aを個数にカウントしない!」ということです。
(20★32)=3、(20★33)=3、・・・と考えていき、Aのうち「ギリギリ大丈夫なもの」は何かと考えれば、A=37が出てきます。
そして、(37★B)=3のときを調べていくと、「37は個数にカウントして良い」ので、Bは44以上47未満の整数となります。
このように考えることで、答は「A=37、B=47」となることが分かります。
まとめ
約束記号は整数の問題と混ぜて出題されることが多いです。
このような問題を解くときは、「問題文を振り返る」「本当にその答で良いか、具体例を持ってきて確かめる」という気持ちが大事になってきます。
本番の試験では、このような気持ちを持つことが難しいときもありますが、日々の勉強では、時間を測ってテストの練習をすることにも備えるために、常にこうした気持ちは持っておけると良いですね。
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