小6で算数が苦手になる理由と解決策をプロ家庭教師が解説

小学校6年生になると、「算数が苦手…」と感じる子どもが増えてきます。

低学年のころは計算が得意だったのに、いつの間にか苦手意識を持つようになった…そんな悩みを抱える親御さんも多いのではないでしょうか?

実は、小6の算数が難しく感じるのには明確な理由があります。

内容が抽象的になり、これまでの学習の積み重ねが問われる単元が増えるため、つまずきやすくなるのです。

しかし、苦手を放置すると中学の数学でもさらに困ることに…。

そこで本記事では、小6で算数が苦手になる主な原因と、その解決策を具体的に解説します。

算数を克服し、自信を持って中学へ進むためのヒントをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください!

苦手になる理由① 5年生で習う内容の理解不足

小6で算数が苦手になる大きな原因の一つが、「5年生で習う内容の理解不足」です。

算数は積み重ねの教科であり、前学年の学習がしっかり定着していないと、新しい単元を理解するのが難しくなります。

特に、小5で習う内容には小6の学習に直結する重要な単元が多く、ここでつまずくと苦手意識が強まってしまいます。

小6の算数に影響を与える小5の単元とは?

小5で習う算数の中でも、特に小6の学習に影響を与えるのは以下の単元です。

  1. 分数の計算(足し算・引き算・掛け算・割り算)
    → 小6では「分数×分数」「分数÷分数」などが出てくるため、小5の計算が理解できていないと難しく感じる。
  2. 割合と比
    → 小6では「速さ」「縮図」「拡大図」など、割合を使う問題が増えるため、ここが苦手だと応用問題でつまずきやすい。
  3. 図形の面積・体積の計算
    → 小6で学ぶ「円の面積」「柱体・立体の体積」などにつながるため、基礎ができていないと公式の理解が難しくなる。

5年生の内容を克服するための対策

小6で算数の苦手を克服するには、小5の内容を復習することが大切です。特に、以下の方法を試してみましょう。

苦手な単元をピンポイントで復習する
 テストやノートを見直し、どこでつまずいたのかを把握したうえで、必要な単元だけを重点的に復習する。

計算問題を毎日少しずつ解く
 分数や割合の計算は、日々の練習がカギ。短時間でもいいので、毎日問題を解いて計算力をアップさせる。

苦手になる理由② 計算ミスしやすい箇所が増える

小6になると、算数の計算ミスが増えやすくなります。

その理由は、計算の手順が複雑になり、ミスをしやすいポイントが増えるからです。

これまでの単純な四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)に加え、分数や小数、比や割合など、細かい計算が必要になるため、どこかで間違えると答えがズレてしまいます。

小6で特にミスしやすい計算ポイント

以下のような計算問題は、小6の生徒がよく間違えやすいポイントです。

  1. 分数の計算(通分・約分のミス)
    → 分数の足し算・引き算では「通分」を忘れたり、約分を最後までせずに間違えることが多い。
  2. かっこがある計算(順序ミス)
    → 計算の順番を間違えたり、「かっこの中から計算する」ルールを見落とすことがある。
  3. 小数の掛け算・割り算(小数点の位置ミス)
    → 小数の計算では、小数点の位置を間違えて答えが大きくズレることが多い。
  4. 割合・比の計算(公式の使い間違い)
    → 「何を基準にしているか」を混乱し、誤った計算式を立ててしまう。

計算ミスを減らすための対策

計算ミスを減らすためには、正しい解き方を意識しながら練習することが重要です。

次のような工夫を取り入れてみましょう。

計算の途中式を書く習慣をつける
 暗算で済ませようとするとミスが増えやすい。途中式をしっかり書いて確認しながら進める。

ミスしやすいパターンを分析する
 どこで間違えやすいのかをノートに記録し、自分のミスのクセを把握する。

解き終わったら必ず見直しをする
 答えだけでなく、計算の途中式までチェックすることでミスを減らせる。

基本問題を繰り返し解く
 難しい問題ばかり解くのではなく、基礎計算を確実にできるようにする。特に分数や小数の計算は毎日少しずつ練習すると効果的。

小6の算数では、「計算の正確さ」がこれまで以上に求められます

ミスを減らせるよう、日々の練習を工夫していきましょう!

苦手になる理由③ 問題文の読み方が難しくなる

小6の算数では、文章題の内容が複雑になり、問題文を正しく読み取る力が求められます

低学年の頃は「○○円のりんごを3つ買うといくら?」といったシンプルな計算問題が多かったのに対し、小6では「比」「割合」「速さ」「図形」などを絡めた長文の問題が増えてきます。

そのため、計算の前に「問題の意味が分からない…」とつまずいてしまうことがよくあります。

小6で特に難しくなる文章題の特徴

  1. 情報が多く、必要な数字を見つけにくい
    → 問題文の中に不要な情報が混ざっていることがあり、「どの数字を使うのか」が分かりにくくなる。
  2. 式を立てる力が必要になる
    → 小6では「何を求めるのか」を考え、自分で式を作る問題が増える。公式に当てはめるだけでは解けない。
  3. 比例・速さなどは特に「単位量あたり」の概念を理解しないと解けない
    → 例えば速さの問題では「1時間あたり」、比例の問題では「1㎏あたり」などの文章に注目して、割り算においては「何を何で割るのか」を理解していないと答えが出せない。

文章題が苦手な子のよくあるミス

問題を最後まで読まずに、途中の数字だけを使って計算してしまう
何を求める問題なのか分からず、適当に計算を始めてしまう
公式に当てはめようとして、そもそも式が間違っている
単位(kmとm、分と秒など)をそろえずに計算してしまう

小6の算数では、「計算力」だけでなく「読解力」も求められるようになります。

問題文を正しく読み取る力をつけることで、苦手意識を克服していきましょう!

苦手になる理由④ 図形の描き方も複雑になる

小6の算数では、図形の問題がより高度になり、正しく図を描く力が求められます

低学年では「三角形」や「四角形」の基本的な形を学ぶ程度でしたが、小6になると「円の面積」「角度の計算」「立体の体積」「展開図」など、より複雑な図形を扱うことになります。

そのため、図を正確に描けなかったり、形がイメージできなかったりすると、問題自体が理解しにくくなり、苦手意識が強まってしまいます。

小6で特につまずきやすい図形の単元

  1. 円と円周率の計算
    → 円の面積や円周の公式を正しく使えないと、求める数値がズレる。
  2. 角度の計算
    → 「平行線と角」「三角形の内角の和」「多角形の角度」など、複数のルールを組み合わせて解く問題が増える。
  3. 立体の体積と表面積
    → 「直方体」「円柱」「角すい」「球」などの立体を扱う問題が増え、図を立体的にイメージする力が必要になる。
  4. 展開図の理解
    → 立体の展開図を見て、どの形になるかを考える問題が出てくるため、空間認識力が求められる。

図形の問題でよくあるミス

図を描かずに解こうとして、間違ったイメージを持ってしまう
長さや角度を書き忘れて、計算できなくなる
立体の展開図を頭の中で想像しきれず、間違った答えを出す
円周率を使う計算で、小数点や掛け算のミスをする

図形の苦手を克服するための対策

📌 必ず「自分で図を描く」習慣をつける
 → 問題に書かれた図だけで考えるのではなく、ノートに自分で図を描いて整理することで、理解しやすくなる。

📌 角度や長さを図に書き込んで可視化する
 → 「どの角度がいくつなのか」「どこが等しいのか」を図に書き込みながら考えると、解きやすくなる。

📌 立体の展開図は「切り開くイメージ」で考える
 → 立体の展開図を理解するには、実際に紙で作ってみるのも効果的。折り紙などを使って形を作ると、イメージしやすくなる。

📌 定規・コンパスを正しく使う練習をする
 → 正確な図を描くために、定規やコンパスの使い方を見直し、きれいに描けるようにすることも重要。

📌 実生活の中で図形を意識する
 → 身の回りの図形を観察し、「この形はどんな立体?」と考えることで、空間認識力を高めることができる。

小6の算数では、図形の問題がより発展的になり、「見て考える力」「図を描く力」が求められます。

図形をしっかり理解できるよう、日頃から図を描いたり、立体をイメージする練習を積み重ねていきましょう!

解決策① つまずいた単元を明確にする

算数は積み重ねの教科なので、過去の理解不足が原因で現在の問題が解けなくなっていることがよくあります。

特に小5や小6の内容は中学数学にもつながる重要な単元が多いため、次の方法で「どこが苦手なのか」を明確にしましょう。

過去のテストやノートを見直し、間違えた問題をピックアップ
小5・小6の単元別チェックリストを作り、得意・苦手を仕分けする
学校の授業で理解が不十分だったところを復習する

解決策② 「理解する」勉強と「反復する」勉強をバランスよく

算数の学習には、「概念を理解すること」と「繰り返し解くこと」の両方が必要です。

🔹 概念を理解する勉強法
 → 公式やルールを覚えるだけでなく、「なぜそうなるのか?」を意識する。
 → 図を描いたり、具体例を考えたりして、理屈から理解する。

🔹 反復する勉強法
 → 1度解いただけでは定着しにくいため、「解き直し」をする習慣をつける
 → 3日後、1週間後と時間を空けて同じ問題を解き直すと、記憶に定着しやすい。

解決策③ 苦手な計算を毎日少しずつ練習する

小6でつまずく原因のひとつは、計算の正確さです。

特に分数や小数、割合などの計算は、毎日少しずつトレーニングすることで自然に解けるようになります。

計算ドリルを1日5〜10分だけ解く(短時間でも毎日続ける)
「時間を測って解く」ことで、スピードと正確さを両立する
間違えた問題をノートにまとめ、「どこでミスしたか」を振り返る

④ 問題文を正しく読む練習をする

算数が苦手な子の中には、計算力よりも「問題文の読み取り」が苦手なケースもあります。

特に文章題は、情報が多くて混乱しやすいため、次の方法で読み取る練習をしましょう。

問題文を読みながら重要な数字・キーワードに線を引く
「何を求める問題なのか?」を問題文を振り返りながら説明してみる
図や表を書いて、情報を整理してから解く

まとめ

小6で算数が苦手になるのは、5年生の内容の理解不足、計算ミスの増加、問題文の難化、図形の複雑化など、さまざまな理由があります。

算数は積み重ねの教科なので、一度つまずくと苦手意識が強まりやすいですが、正しい対策をすれば克服することができます。

まずは、自分がどこでつまずいているのかを明確にし、ピンポイントで復習することが大切です。

計算ミスを減らすためには、途中式をしっかり書いたり、基本問題を繰り返し解いたりする習慣をつけましょう。

また、文章題や図形問題は、図や表を使って整理しながら解くことで、理解が深まりやすくなります。

算数が苦手なまま中学校に進むと、数学の授業についていくのがさらに難しくなる可能性があります。

しかし、小6のうちに苦手を克服しておけば、自信をもって中学の勉強に取り組めるようになります。

「算数が苦手…」と感じたら、すぐに学習法を見直し、少しずつでも克服する努力を続けていきましょう!

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