中学受験の算数では、時に親でも解けないような難問が出題されることがあります。
子どもが「これ分からない」と聞いてきたとき、うまく教えられないと不安になってしまう親御さんも少なくありません。
しかし実は、「親が分からない問題」は、無理に解かせる必要がない場合も多いのです。
この記事では、親が対応に困るような算数の難問に直面したとき、どう考え、どう行動すべきかを具体的に解説します。
本来「分からない問題」は家庭学習には向かない
家庭での学習時間は「分からないことを考え込む時間」ではなく、「分かることを積み重ねる時間」にするのが基本です。
分からない問題に何十分も立ち止まってしまうと、理解できる問題に費やす時間が足りなくなってしまいます。
特に家庭学習では、効率よく「理解→定着」を図るため、分からない問題に固執することは避けましょう。
解説を読み「理解できるところ」までは子どもと一緒に勉強する
親が解けない問題であっても、解説を読めば「途中までの考え方」や「なぜそうなるのか」は理解できることがあります。
そのような場合は、子どもと一緒に解説を読み、少しずつ理解を深めていく姿勢を見せることが重要です。
「分からないね。でも、ここまでは分かるね」と共感を示すことで、子どもも安心して学習に向き合えます。
志望校によっては「やらない問題」を決めておく
中学受験の問題は、学校によって傾向やレベルが大きく異なります。
難問ばかりに時間を使うより、志望校の過去問や出題傾向に合わせて「出ないタイプの問題はやらない」と割り切る判断も重要です。
子どもの学力や志望校との距離を見極めたうえで、優先順位をつけた学習計画を立てましょう。
基本的に「大人でも分からない問題」は子どもにやらせても意味ない
大人が見ても「これは難しい」と感じるような問題は、実際に子どもの力で解けるようになるには多くの時間と労力が必要です。
それを無理に解かせても、自信を失ったり「算数は難しいもの」と苦手意識を持つ原因になりかねません。
「やらせない」という判断は、決して逃げではなく、賢い戦略のひとつです。
まとめ
中学受験算数では「親にも分からない問題」が出てくるのは当たり前です。
そうした問題には無理に取り組むのではなく、「家庭学習の目的は“分かることを積み重ねる”こと」だと意識して対応するのが大切です。
理解できる範囲を大切にし、子どものモチベーションを保ちながら受験勉強を進めていきましょう。