「どうしてこんな簡単な問題ができないの?」
そんな言葉を、つい口にしてしまったことはありませんか?
算数が苦手な子どもにとって、親の何気ない一言や教え方が、さらに自信をなくす原因になっていることがあります。
努力しているのに成果が出ない子にとって、一番身近な存在である親の関わり方は、成績や意欲に大きな影響を与えます。
本記事では、算数が苦手な子に対して「やってはいけない」教え方や声かけのパターンを具体的に紹介し、どのように関われば良いのかをわかりやすく解説します。
「なぜできないの?」は禁句!子どもの自信を奪うNGワード
算数が苦手な子ほど、「できない自分」に悩み、自信を失っています。
そのような子に「なんでこんな問題もできないの?」と聞くと、子どもは“責められた”と感じてしまいます。
この言葉は、子どもの思考を止め、「自分はダメなんだ」という否定的な気持ちを強めてしまいます。
まずは、「分からないことは悪いことではない」「できるようになろうとしていることが大事」という姿勢で接しましょう。
できなかったことを責めるのではなく、「どこが分からなかった?」と寄り添う声かけに変えるだけで、子どもの安心感はぐっと高まります。
「教えすぎ」「急かしすぎ」は逆効果
子どもがつまずいていると、つい口を出したくなりますよね。
でも、「こうやって解くんだよ」「早くして!」と親がどんどん教えてしまうと、子どもは“自分で考える時間”を奪われてしまいます。
算数の力は、教えてもらって伸びるものではなく、「考える時間」を通じて育つものです。
子どもが考え込んでいるときは、すぐに答えを言わずに少し待ってみましょう。
子ども自身が試行錯誤できる環境こそ、算数に強くなる土台です。
間違いを責めない!ミスを成長のチャンスに変える声かけ
テストや宿題で間違いを見つけたとき、「また同じミスしてる!」と叱っていませんか?
子どもは間違いを責められると、挑戦を避けるようになります。
大切なのは、「なぜ間違えたのか」を一緒に振り返ること。
「この考え方は良かったね。でもここだけちょっと違ったね」と、良い部分を認めながら改善点を伝えることで、前向きにミスを受け止められるようになります。
子どもが安心できる学習環境をつくろう
「できた!」「分かった!」という感覚が、子どもの学習意欲を大きく引き上げます。
そのためには、正解を出すこと以上に「どうやって考えたか」を大切にしてあげましょう。
例えば、たとえ間違っていても、「ここまで自分で考えたのはすごいね」と声をかけることで、子どもは「考えること=価値がある」と認識します。
安心して挑戦できる学習環境は、親の関わり方によって作られます。
やってはいけない教え方・声かけチェックリスト
最後に、日常でついやってしまいがちなNG行動をチェックリスト形式でまとめます。
- 「なんでできないの?」と責める
- 正解ばかりを重視し、考えた過程を見ていない
- 子どもが考える前にすぐに答えを教えてしまう
- 間違いを怒る、否定する
- 焦って「早くしなさい」と急かす
もし当てはまるものがあれば、今日から一つずつ変えていきましょう。
大切なのは、子どもが「自分にもできる」と思える関わり方です。
まとめ
算数が苦手な子にとって、親の関わり方は学習の大きな支えになります。
つい厳しい言葉や過干渉になってしまうこともありますが、それが子どもの意欲や思考力を下げてしまうことも。
大切なのは、「教える」よりも「見守る」姿勢です。
子どもが自信を持って算数に向き合えるよう、安心できる声かけと学習環境を整えてあげましょう。