中学受験の算数では「つるかめ算」が頻出です。
今回この記事では、以下の例題について解説します。
「例題」
牛肉は100gが340円で、豚肉は100gが160円です。2つの肉を合わせて1200g買ったところ2640円になりました。牛肉は何g買いましたか。
このタイプの問題は、一見すると複雑に見えますが、実は「単位量あたりの値段」を求めてつるかめ算の公式手順で解くだけで、スムーズに解答可能です。
この記事ではこのような、少し偏差値の高い中学で頻出する融合問題の考え方と解き方をわかりやすく解説します。
つるかめ算の基礎がある方はもちろん、実際の入試で差がつく計算の流れをマスターしたい方にも最適な内容です。
「つるかめ算」「単位量あたり」の融合問題とは?
「つるかめ算×単位量あたりの融合問題」とは、合計の数量(kgやgなど)が与えられ、それぞれ単位量(100gあたり、1gあたり)の金額が異なる場合に、合計金額と合わせて未知の数量を求める問題です。
少し難しい問題では、このように単位量あたりの価格の把握と、差額を利用したつるかめ算の処理を同時にできるかどうかが試されます。
問題文を読んだ瞬間に「つるかめ算」だと気づくポイント
以下のような文言があれば、つるかめ算の可能性が高いです。
- 「合わせて〇〇g」
- 「合計で〇〇円」
- 「2種類のものの単価が異なる」
この場合は合計の数量が固定されていることから、つるかめ算の形になっていると判断します。
まずは「1gあたりの金額」を求める
問題では「牛肉は100gで340円」「豚肉は100gで160円」とあります。
この場合、1gあたりの金額を先に求めることが重要です。
- 牛肉:340 ÷ 100 = 3.4円
- 豚肉:160 ÷ 100 = 1.6円
このステップを飛ばして計算を始めると混乱しやすいので注意しましょう。
つるかめ算の考え方で差額を利用する
次に、もし牛肉だけ1200g買った場合の金額を計算します。
- 牛肉だけの場合:3.4円 × 1200g = 4080円
実際には2640円だったので、
- 差額:4080円 – 2640円 = 1440円
この差額は、「牛肉と豚肉の1gあたりの金額の差」によって生じています。
- 差額の1gあたり:3.4円 – 1.6円 = 1.8円
豚肉の重さを求める
差額1440円を、1gあたりの金額差1.8円で割ります。
1440 ÷ 1.8 = 800
これで豚肉の重さが800gだとわかります。
面積図を描ける人は、そちらも利用して、このことを確かめてみて下さい。
牛肉の重さを求める
合計で1200g買ったので、
1200g – 800g = 400g
よって、牛肉は400g買ったことがわかりました。
まとめ
- 合計の数量が固定されている場合は「つるかめ算」と気づく。
- 単位量あたりの価格を求めることで複雑な文章題をシンプルにできる。
- 「もし高い方だけを買ったら」という仮定で合計金額との差額を出し、1gあたりの差で割ることで安い方の数量を求められる。
- 残りを差し引くことで高い方の数量を求められる。
この考え方をマスターすると、偏差値の高い中学入試で頻出する融合問題でも迷わずに対応できるようになります。
繰り返し演習して、手を動かしながら流れを身につけていきましょう。