中学受験や模試、日々の演習でも、「こんなの見たことない…」と手が止まる問題に出会うことは少なくありません。
特に算数では、少し形式が変わっただけで「解けない」と感じてしまう子も多いものです。
しかし実は、ほとんどの問題には“見たことがある要素”が必ず含まれています。
この記事では、「見たことがない問題」に出会ったときに焦らず立ち向かうための考え方と、その実践方法を具体的に解説します。
結論からいうと「見たことがない」わけではない
子どもが「見たことがない」と感じる問題の多くは、単に表現や形が変わっているだけで、中身は今までに学んできた知識の応用に過ぎません。
つまり、「まったく新しい問題」ではなく、「既存の知識の組み合わせ」でできているのです。
この認識をもつだけで、初見問題に対する心のハードルはぐっと下がります。
「似た問題を解いたことがないか」を思い出す
初めて見るような問題でも、「これは何かに似ている」と感じたことはありませんか?
図形の配置が違うだけ、数字の使い方が違うだけ、といった“表面の違い”に惑わされず、過去に解いた問題との共通点を探す癖をつけましょう。
「どの単元の考え方が使えるか」「例題でやったパターンに近くないか」など、自分の“引き出し”を探る力が試されます。
「・・・を求めなさい」の文章に注目する
問題文の最後にある「~を求めなさい」という部分こそ、出題者からのヒントです。
ここに注目することで、与えられた情報をどう使えばいいかが見えてきます。
たとえば「速さを求めなさい」とあれば、「速さ=道のり÷時間」という公式を思い出す。
つまり、何を使って何を出すのかが見えてくるのです。
設問のゴールを正しく理解することが、正しいアプローチへの第一歩です。
どんな問題でも「基本的な問題」に直すことが大事
難しく見える問題も、実は「基本の考え方」に戻すとシンプルになります。
たとえば、複雑な文章題でも「何をたして、何をひけばいいのか」を整理すると、単純な加減乗除の問題になることもあります。
図が複雑でも、「面積の公式」「三角形の高さ」など、基本の形に分けて考えることが大切です。
基本に立ち返る”ことで、見た目に惑わされない思考が身につきます。
まとめ
「見たことがない問題」に出会ったときこそ、自分の“考える力”を試すチャンスです。
・まずは「これは見たことがない」と思い込まないこと。
・過去に似た問題がなかったか思い出す。
・設問の指示文をしっかり読む。
・基本に直して考える。
この4つの視点を持てば、たとえ初めての問題でも対応できる力が自然と身につきます。
焦らず一歩ずつ、問題の“正体”を見抜く練習を積み重ねていきましょう。