中学受験算数において、平均は必ず出題される重要単元です。
しかし実際には、
- 計算はできるのに
- 文章題になると分からない
- 少し条件が変わると混乱する
という子が非常に多い単元でもあります。
その原因はシンプルで、平均を「公式」として覚えているだけのケースが多いからです。
この記事では、
- 平均の本当の意味
- 中学受験で問われる視点
- 苦手な子がつまずく理由
- 親が使える声かけ
- よくある質問(FAQ)
まで、平均を完全理解するための全てをまとめました。
そもそも「平均」とは何か?
平均とは「全員を同じにしたときの数」
平均を一言で表すと、「全部をならして、全員が同じだったらいくつになるか」という数です。
重要なのは、平均は実際に存在する数ではないということ。
「もし全員が同じだったら?」という仮想の数なのです。
例①|お菓子で考える平均
3人の子どもがいて、
- Aくん:2個
- Bくん:4個
- Cくん:6個
お菓子を持っていたとします。
このとき平均は、
(2+4+6)÷3=4
これは、
- 6個の人から2個もらい
- 2個の人に2個あげる
と、ならした結果、全員4個になることを意味します。
平均=「ならした後の姿」
このイメージが持てるかどうかが、合否を分けます。
中学受験で問われる平均の正体
平均は「合計」を考えるための道具
中学受験の平均問題の本質は、
平均 × 人数 = 合計
この1本の式に集約されます。
平均はゴールではなく、合計を求めるための入り口です。
例②|よくある入試問題
5人の平均点が60点
1人が80点だった
残り4人の平均点は?
【正しい考え方】
- 合計を出す
60 × 5 = 300点 - 80点を引く
300 − 80 = 220点 - 残りを割る
220 ÷ 4 = 55点
平均問題は必ず合計から考える
平均が苦手な子の共通点
①「とにかく割る」思考になっている
- 平均=割り算
- 人数で割ればいい
この考え方だけだと、条件が変わった瞬間に破綻します。
② 図・イメージを持っていない
平均は目に見えない概念です。
だからこそ、
- ならす
- 移す
- そろえる
というイメージ思考が不可欠です。
偏差値40台向け|平均の超基礎問題集
問題①(超基本)
4人の子どもがそれぞれ
3個・5個・7個・9個のアメを持っています。
平均はいくつですか?
【ポイント】
「全員同じにしたら何個?」
問題②(合計意識)
5人の平均年齢が10才です。
全員の年齢の合計は何才ですか?
【ポイント】
平均 × 人数 = 合計
問題③(1人だけ違う)
6人の平均点が70点。
1人が100点でした。
残り5人の平均は?
【ポイント】
①合計 → ②引く → ③割る
中学受験頻出「平均×差」整理表
| 状況 | 考え方 |
|---|---|
| 平均が分かる | 合計=平均×人数 |
| 1人増える | 合計にその人の数を足す |
| 1人減る | 合計から引く |
| 平均が変わる | 合計の変化を見る |
| 高い人・低い人 | 差×人数で調整 |
親が使える声かけテンプレート
声かけ①
「これ、全員同じにしたらどうなる?」
👉 計算ではなく状態に注目
声かけ②
「まず、全部でいくつあるかな?」
👉 平均より先に合計
声かけ③
「誰かから誰かに移したら?」
👉 平均=移動・調整という感覚
よくある質問集
Q1. 平均は公式として覚えた方がいい?
A. 計算方法としては必要ですが、考え方を理解しないと入試では使えません。
Q2. 図が描けない子はどうすれば?
A. 無理に図を描かせる必要はありません。まずは「ならす」「そろえる」言葉でイメージさせましょう。
Q3. 何年生から理解させるべき?
A. 小4からで十分です。小5・小6でも考え方からやり直せば必ず伸びます。
まとめ|平均は「算数の思考力」を育てる単元
- 平均は「足して割る」ものではない
- 平均は「ならした後の姿」
- 中学受験では必ず「合計」から考える
- 条件変化問題の土台になる
平均を理解できるようになると、算数全体の見え方そのものが変わります。
