テスト後に答案を見て
- 「計算は合っているのに答えが違う」
- 「問題文と違う数字を書いている」
- 「条件を書き間違えている」
そんな経験はありませんか?
これは理解不足でも、実力不足でもありません。
多くの場合、原因はただ一つ「書き写し間違い」です。
私は算数・数学専門の家庭教師として、偏差値30台から60台以上まで多くの子を見てきましたが、点数を安定して伸ばせない子の大半が、このミスを抱えています。
この記事では、
- なぜ書き写し間違いが起きるのか
- なぜ本人は気づかないのか
- どうすれば確実に防げるのか
を、家庭学習・テスト本番の両面から解説します。
なぜ「書き写し間違い」は起こるのか?
① 子どもは「見たつもり」になっている
子どもは問題文を「正確に読む」のではなく「雰囲気で見ている」ことが多いです。
例:
- 6.5 を 5 と書く
- 120 を 102 と書く
- 「あまりを求める」→「商だけ書く」
本人は「ちゃんと見た」と思っています。
しかし実際には、一文字一数字を意識して見ていません。
② 頭の中で勝手に問題を作り変えてしまう
算数が苦手な子ほど、
- 「たぶんこういう問題だろう」
- 「前にやったのと同じだ」
と脳内で問題を補完してしまいます。
その結果「書いてある問題」ではなく「自分が思い込んだ問題」をノートに写してしまうのです。
③ 「速く解こう」としすぎている
特にテストでは、
- 時間が足りない
- 周りが書いている
- 焦っている
こうした状況で「とにかく先に進もう」という意識が強くなり、
- 数字を確認しない
- 単位を見ない
- 条件を省略する
という行動につながります。
書き写し間違いをなくすための基本ルール3つ
① 書き写す前に「指でなぞる」
最も効果が高い方法です。
やり方
- 問題文の数字・条件を
- 指でなぞりながら
- 声に出さず、心の中で読む
これだけで、書き写しミスは半分以下になります。
② 数字・条件は「かたまり」で写さない
❌ ダメな例
- 1250 → 一気に「1250」と見る
- 「1個120円」→ まとめて認識
⭕ 良い例
- 1 → 2 → 5 → 0
- 1個 / 120円
一文字ずつ確認する癖をつけます。
③ 書いた後に「元の問題を見る」
多くの子は、書いた瞬間に次へ進みます。
ここで必ず1秒だけやること。
- 書いた数字を見る
- 元の問題を見る
- 同じか確認する
たったこれだけで、「あ、違う」に気づけます。
家庭学習でできる「書き写しミス防止トレーニング」
① 親がチェックするポイント
丸つけのときに、答えだけを見るのはNGです。
必ず見るべきポイント:
- 問題文と同じ数字か
- 単位は合っているか
- 条件を書き落としていないか
間違えていたら「計算ミス」ではなく「書き写しミス」と伝えてください。
② 「写し間違い探し」を一緒にやる
おすすめ練習:
- 親がわざと
- 数字を1つ違えて書く
- 単位を変える
- 子どもに
「どこが違う?」と聞く
これは見る力そのものを鍛える練習になります。
③ 「ていねい=ゆっくり」ではないと教える
よくある誤解ですが、
- ていねい
= - ゆっくり
ではありません。
正しくは「ていねい 」= 「確認する」
この意識を持たせるだけで、子どもの行動は大きく変わります。
テスト本番で実践してほしい行動チェックリスト
- □ 数字は指でなぞったか
- □ 単位を書いたか
- □ 書いた後、元の問題を見たか
- □ 条件を全部使っているか
このチェックを、解き終わった後に頭の中で一瞬やるだけでOKです。
よくある質問
Q1. 書き写しミスは性格の問題ですか?
A.1 いいえ。能力でも性格でもありません。習慣の問題です。正しい手順を教えれば、誰でも改善します。
Q2. 低学年でも意識させた方がいいですか?
A.2 はい。むしろ低学年ほど重要です。この習慣がないまま高学年になると、ミスが「点差」として致命的になります。
Q3. 親が注意しすぎると逆効果になりませんか?
A.3 「怒る」「責める」は逆効果です。代わりに「どこでズレたか一緒に見よう」という姿勢を取ってください。
まとめ|書き写しミスは「防げる失点」
書き写し間違いは、
- 実力不足ではない
- センスの問題でもない
- 注意力の問題でもない
「やり方」を知らないだけです。
正しい見方・書き方を身につければ、
- 点数は安定し
- ミスは減り
- 本来の実力が結果に表れます。
もし「勉強しているのに点が伸びない」と感じているなら、まずは書き写しミスを疑ってみてください。
それだけで、算数は変わります。
