中学受験を意識し始めると、「もう3年生だから…」「4年生なのに遅れていないか?」と不安になる親御さんはとても多いです。
ですが、中学年(3・4年生)は“勉強量を増やす時期”ではなく、“学習習慣と考え方の型を作る時期”です。
この時期のスケジュール設計を間違えると、高学年で一気に苦しくなります。
中学年の学習スケジュールで最優先すべき3つの視点
①「毎日やること」を固定する(時間より中身)
中学年の最大の目的は、勉強を生活の一部にすることです。
- 毎日やる内容は「短く・同じ・確実に」
- 日によって内容をコロコロ変えない
- 30分でもOK(長さより“継続”)
おすすめの固定枠例
- 計算(5〜10分)
- 漢字・語句(5〜10分)
- その日の復習(10〜15分)
ポイント
「今日は忙しいからやらない」はNG
「短くても必ずやる」が中学年の正解です。
②「理解>スピード」でスケジュールを組む
この時期にやってはいけないのが、
スピード・量・先取りを基準にした計画です。
中学年では、
- なぜそうなるか説明できるか
- 図や式を自分で書けるか
- 間違えた原因を言葉にできるか
こうした理解ベースの学習を中心に据えます。
NG例
- 1日に大量の問題を解かせる
- 早く終わることを褒める
- 解説を読んで「分かった気」になる
③「復習が中心」の週スケジュールにする
中学年の学習は、新しいことを増やすより、定着させることが最重要です。
理想は
- 平日:その日の復習が中心
- 週末:1週間のまとめ直し
という構成です。
学年別|おすすめ学習スケジュールの考え方
小学3年生|「勉強の型」を作る学年
3年生は勉強に慣れることが最優先です。
意識したいポイント
- 毎日机に向かう
- ノートを丁寧に書く
- 丸つけ・直しまでを1セットにする
目安時間
- 平日:20〜30分
- 週末:40〜60分
内容は「計算・漢字・簡単な復習」で十分です。
小学4年生|「考える勉強」にシフトする学年
4年生からは「作業」→「思考」への切り替えがテーマになります。
意識したいポイント
- 図を描く
- 式の意味を説明させる
- なぜ間違えたかを言葉にする
目安時間
- 平日:40〜60分
- 週末:90分前後(分割OK)
この時期に「分からない」を放置しない習慣が、高学年での伸びを決めます。
親がスケジュール管理でやりがちな失敗
❌ 勉強時間を増やせば成績が上がると思ってしまう
→ 中学年では逆効果になることが多いです。
❌ 親が細かく管理しすぎる
→ 自分で考えない子になりやすいです。
❌ 他の子と比べて焦る
→ ペースは子どもによって全く違います。
親の役割は「管理者」ではなく「環境づくり」
中学年の親の役割は、
- スケジュールを“守らせる”ことではなく
- 守りやすい形に整えること
です。
- 勉強する時間を一緒に決める
- 終わったら認める
- うまくいかない時は量を減らす
この積み重ねが、高学年で「自走できる子」を作ります。
家庭学習テンプレ(印刷用)
① 毎日の学習チェック表(平日用)
【今日の日付】_____ 【曜日】_____
| 学習内容 | やること | できたら✓ |
|---|---|---|
| 計算 | 計算問題__問 | ☐ |
| 漢字・語句 | 漢字__個 | ☐ |
| 算数(復習) | 今日の授業/テキストの復習 | ☐ |
| 見直し | まちがい直しまで | ☐ |
学習時間の目安
- 3年生:20〜30分
- 4年生:40〜60分
👉 「全部✓がついたらOK」以上はやらせない
② 算数の復習テンプレ(1単元1枚)
【単元名】__________
- 今日やったこと
→ _______________ - 分かったこと
→ _______________ - よく分からなかったところ
→ _______________ - 次にやること(1つだけ)
→ _______________
👉 「分からなかったこと」を書けたら合格
③ 週末ふり返りテンプレ(週1回)
【今週できたこと】
- _______________
【今週つまずいたこと】
- _______________
【来週の目標(1つだけ)】
- _______________
👉 反省会にしない/できたことを必ず先に
よくある質問(中学年・親向け)
Q1. 習い事が多く、毎日勉強時間が取れません。それでも大丈夫?
A1. 大丈夫です。むしろ中学年ではよくあるケースです。
中学年で大切なのは「時間」より「頻度」です。
- 毎日15分でもOK
- 習い事がある日は「計算+漢字だけ」でもOK
- 何もしない日を作らないことが最優先
👉 高学年で時間は“後から”増やせます。
Q2. 習い事と中学受験、どちらを優先すべきでしょうか?
A2. 中学年では「両立」が基本です。
この時期に習い事を全てやめる必要はありません。
- 運動系 → 集中力・体力面でプラス
- 音楽系 → 継続力・忍耐力につながる
ただし、
- 親が焦って勉強量だけ増やす
- 子どもが常に疲れている
この状態なら、学習量を減らす判断は必要です。
Q3. 塾に通っていませんが、家庭学習だけで大丈夫ですか?
A3. 中学年(3・4年生)までは十分可能です。
むしろ塾なし家庭の方が、
- 基礎が丁寧
- 分からないを放置しにくい
- 学習ペースが安定しやすい
というケースも多いです。
大切なのは、
- 市販教材を絞る(多くしない)
- 復習中心に回す
- 分からない問題をため込まない
Q4. 親がどこまで関わるべきですか?
A4.「管理」ではなく「確認役」がベストです。
- 勉強内容を決める → 親
- 実際にやる → 子ども
- 終わったか確認 → 親
教えすぎない・先回りしないのがポイントです。
Q5. 成績がまだ目に見えて伸びません。不安です。
A5. 中学年では「伸びていないように見える」のが普通です。
この時期は、
- 勉強の型
- 考え方
- ノートの取り方
といった目に見えない土台を作っています。
5年生で急に伸びる子の多くは、この時期に「地味なこと」を丁寧にやっています。
まとめ|中学年のスケジュールは「将来のための投資」
中学年(3・4年生)の学習スケジュールで大切なのは、
- ✔ 毎日続くこと
- ✔ 理解を大事にすること
- ✔ 復習を中心にすること
です。
この時期に無理なく整った学習習慣があれば、5・6年生で多少勉強量が増えても、子どもは崩れません。
「今、何をどれくらいやらせるべきか分からない」
「このスケジュールで合っているか不安」
そう感じた時は、一度立ち止まって“中身”を見直すことが何より大切です。
