「数学の教科書」といっても、いろいろありますよね。
特に、難易度に差があると言われる高校数学の教科書は、自分に合ったものを選ぶことが大事です。
しかし、多くの教科書が市販されている中で、どれが自分に適しているのかを見極めるのは容易ではありません。
そこで、この記事では高校数学の教科書の難易度を徹底的に比較し、それぞれの特徴や適している学習者のタイプを明らかにします。
さらに、難易度だけでなく、効果的な学習方法や教科書の使い方のコツも紹介します。
これにより、この記事の読者が数学の学習においてより一層の成果を上げるための手助けとなることを目指しています。
数学の学習は、適切な教材と方法で取り組むことで、難しさを克服し、楽しみながら学ぶことができます。
この記事を通じて、あなたの数学学習がより充実したものとなることを願っています。
数学教科書選びの基本
数学の教科書は、各高校で数学の先生が選ぶので、自分では勝手に決められないのが実情です。
しかし、自分の目標を達成しようと思ったとき、どうしても学習者の理解度や目的に合わせて適切なものを選ぶことが重要になります。
ここからは、教科書の難易度がなぜ重要なのか、そして高校数学の教科書の選び方のポイントについて詳しく解説します。
これを読むことで、自分の学習スタイルや目的に合った教科書を選んでもらえればと思います。
なぜ教科書の難易度が重要なのか
教科書の難易度は、学習者の理解度や学習の目的に応じて適切に選ばれるべきです。
一言に「教科書」と言っても、発展的な内容も含むものや、易しい内容に限ったものまで様々です。
確かに、学力が高い生徒には、発展的な内容を含む教科書を提供することで、さらなる学習の奨励となることでしょう。
このように、教科書の難易度は学習者のニーズに合わせて選ばれるべきであり、その選択は学習の質や結果に大きく影響します。
高校数学教科書の選び方のポイント
高校数学教科書を選ぶ際のポイントは、学習者の目的や理解度に合わせて適切なものを選ぶことです。
とは言え、何度も言いますが、教科書を選ぶのは高校の先生方です。
ですので、もし今使っている教科書が自分にとって難しいと感じる場合は、使っているものよりも難易度を下げたものを探す必要もありそうです。
教科書選びの際は、自分の学習目的や理解度を把握し、それに合った教科書を選ぶことが重要です。
具体的な教科書の種類については、またあとで書きます。
数学の教科書の難易度を理解する
数学の教科書の難易度について、詳しく知りたい方もいるかと思います。
ここからは、数学の教科書の種類やそれぞれの特徴、そして対象者について詳しく解説します。
これを読むことで、どの教科書が自分や生徒に合っているのか、また、どのような内容が含まれているのかを理解する手助けとなるでしょう。
どのような教科書が存在するのか
以下に、数学の教科書を出版している業者と、具体的な教科書名を紹介します。
東京書籍の教科書
東京書籍からは、以下の4シリーズがリリースされています。
- Advancedシリーズ : 基本から応用まで、大学入試で通用する学力まで身に付けることを意識した教科書です。
- Standardシリーズ : Advancedシリーズ と同様に、大学入試で通用する学力まで身に付けることを意識していますが、どちらかというと「難しいことは、各自選択の上で学ぶこと」を念頭に置いているイメージです。
- Essenceシリーズ : 「基本を学びたい人」「応用まで学びたい人」それぞれに対して、何をどの程度勉強すれば良いのかを指南してくれるタイプの教科書です。
- 新数学シリーズ : ホームページにもあるように「数学が苦手な人向け」に作られています。高校の内容における基本に絞って、問題が出題されています。
実教出版の教科書
実教出版からは、以下の3種類がリリースされています。
- 数学Progressシリーズ : 大学受験で通用する学力を念頭に、具体的に「国立二次試験」を意識して作られています。
- 新編数学シリーズ : 基礎基本の習得後、必要に応じて発展的な内容を自分で学べるように工夫されているようです。
- 高校数学シリーズ : 基本的な内容にレベルを絞って学ぶことができます。
啓林館の教科書
啓林館からは、以下の3種類がリリースされています。
- 数学シリーズ : 初学者が独学でも学びやすいような解説を心掛けているようなイメージです。
- 新編数学シリーズ : 基礎基本の定着を目的として、受験で数学を使わない人にも適した教科書です。
- 深進数学シリーズ : 論理的な思考の習得を目的としたトピックが見受けられるのが特徴です。
数研出版
数研出版からは、以下の6種類がリリースされています。
- 数学シリーズ : 数研出版の中では、最もレベルの高い教科書です。
- 高等学校シリーズ : 大学入試に必要な学力のうち、その基礎となるものの習得を目的としているイメージです。
- 新編シリーズ : 「基礎」「標準」「発展」など、各レベルの明確化が分かりやすい教科書です。
- 最新シリーズ : 基礎学力の定着に特化したタイプの教科書です。
- 新 高校の数学シリーズ : ビジュアル重視のタイプで、数学が苦手な人にも分かりやすく書かれています。
- NEXTシリーズ : 自習にも対応した教科書です。
各教科書の特徴と対象者
- Advancedシリーズ : 大学入試で共通試験を受る人、有名国立大を狙う人におすすめです。
- Standardシリーズ : Advancedシリーズ と同様に、国立大を狙う人にも対応できます。
- Essenceシリーズ : 文系の学部を狙う人で、数学で受験したい人にもおすすめです。
- 新数学シリーズ : 定期テストで点数を取りたい人向けです。
- 数学Progressシリーズ : 国立二次試験を受験する人の中でも、文系で数学を使う人におすすめです。数学ⅢCは、私大理系の人向けかと思います。
- 新編数学シリーズ : 基礎基本のみ、まずは習得したい人向けです。
- 高校数学シリーズ : 苦手だけど、得意にしたいという人には一度おすすめします。
- 数学シリーズ : 文系で数学を使う人向けのイメージです。
- 新編数学シリーズ : 定期テストで高得点を狙いたい人に向いています。
- 深進数学シリーズ : 数学が好きな人は、持っておくとためになるのではないでしょうか。
- 数学シリーズ : 大学受験に必要な基礎を習得したい人向けです。
- 高等学校シリーズ : 文系で数学を必要とする人にもおすすめです。
- 新編シリーズ : 副教材は必要ですが、大学受験で数学を選択する人にもおすすめです。
- 最新シリーズ : 定期テストで高得点を取りたい人向けです。
- 新 高校の数学シリーズ : 数学が苦手な人向けです。
- NEXTシリーズ : 定期テスト対策向けの教科書です。
初心者向け:入門・教科書レベルの勉強法
高校数学を学ぶ際、どのように学び始めるべきか、どの教科書や参考書が最適かは、多くの生徒にとっての課題です。
ここからは、初心者や基本的な学習法に焦点を当て、効果的な学び方とおすすめの教材を紹介します。
基本的な学習の進め方
近年、教科書も多様化しています。
発展的な内容も含むものに加えて、易しい内容を易しく教えるものなどさまざまです。
基本的な学習の進め方としては、まず自分の学力レベルを正確に把握し、それに合わせた教科書や参考書を選ぶことが重要です。
また、教科書だけでなく、実際の問題集や過去問を利用して、繰り返し問題を解く習慣をつけることも大切です。
おすすめの教科書と参考書
あくまでも個人的な意見ですが、中でも数研出版の「新編シリーズ」はおすすめです。
特に副教材として「チャート式」も一緒に勉強することで、理解を深められます。
基礎を固めて共通テストやMARCHレベルを目指す人の勉強法
高校数学の教科書の難易度はそれぞれ異なることもありますが、ここからは共通テストからMARCH(明治、青山、立教、中央、法政)の大学入試を目指す生徒たちのための勉強法を解説します。
効果的な学習方法や教材の選び方を理解し、数学の学習効果を最大化するためのヒントを得られることを目的としてお話します。
このレベルでの学習のポイント
まずは「教科書の例題とその類題」を全て解けるようにしましょう。
そうした上で、共通テストを受ける人は、マークシート式の入試問題を解く練習も取り入れてみて下さい。
MARCHレベルを狙う人は、理系の人であれば数学Ⅲの問題を全てできるようになることを、一つの目標として下さい。
実をいうと数学Ⅲに限っては、教科書の問題さえできれば、どんな問題もできるようになります。
効果的な教科書と参考書の選び方
この記事において紹介した教科書だと、以下のものが挙げられます。
・Essenceシリーズ
・数学シリーズ
・高等学校シリーズ
・新編シリーズ
あくまでも参考程度ですが、基本の習得となると、どの教科書を使うとしても「節末問題」まで正解できることを目標としましょう。
参考書としては「白・黄色チャート」をおすすめします。
応用と実戦:早慶から東大・医学部レベルを狙う人の勉強法
早慶や東大、医学部レベルとなると、何だか難しそうですよね。
しかし、実をいうとこのレベルを目指すにあたっては、まずは「典型的な入試問題」をできるようになることが大事です。
ここからは、高度な学習法の効果や上位大学受験生向けの教科書と問題集について詳しく解説します。
これを読むことで、受験勉強の方向性や選ぶべき教材の選び方について知ることができます。
高度な学習法とその効果
入試レベルの、しかも上位校の問題となると、まずは「どんな教科書にも載っている基本問題を解ける力」を前提に、「よくある入試問題」を解けることが大事です。
そのような問題はたいていの場合、各分野各単元の「融合問題」という風にも捉えられます。
そのような問題を題材として、力を身に付けていくことができると、医学部レベルの問題も解けるようになります。
そうした問題が載っている書籍を、以下に紹介します。
上位大学受験生のための教科書と問題集
~教科書~
・Advancedシリーズ
・Standardシリーズ
・数学Progressシリーズ
~問題集~
・モノグラフシリーズ (科学新興新社)
・精講シリーズ (旺文社)
・大学への数学シリーズ (東京出版)
問題集については特に「モノグラフシリーズ」はおすすめです。
このシリーズは「数学ⅠA・ⅡB」のような分け方ではなく、入試問題特有の「各単元の融合問題」としての出題形式にそって、「軌跡と領域」「最大と最小」のような形でタイトル付けられています。
しかも必ず「例題」が先にあり、そのあとに類題が載っているので、例題で考え方を学んだあとにすぐに問題演習できるようになっています。
数学を得点源にするためのアドバイス
大学受験で、数学を得点源にしたいという人もいますよね。
ここからは、数学の学習習慣を作る方法と、難易度別の学習時間と計画の立て方について詳しく解説します。
これを読むことで、数学の学習方法を身につけるための、より効果的なヒントを得ることができます。
数学の学習習慣の形成方法
とにかく毎日数学を学ぶことで、数学の理解を深め、得点を上げることができます。
まず短時間でも、毎日の学習時間を確保することが大切です。
教科書の選択も重要ですが、その前に「自分の目標」を明確にしましょう。
特に数学の場合「何ができるようになりたいのか」という目的に合わせて教科書を選ぶことで、効果的な学習が可能となります。
難易度別の学習時間と計画の立て方
数学の難易度に応じて、学習時間や計画を立てることが重要です。
しかし、例えばいくら「基本だけ身につけたい」とは言え、数学が苦手な人にとっては、その「基本さえ難しい」ということもあるかと思います。
数学の学習で大事なのは、とにかく「自分で正解できるまで練習すること」です。
難易度別に学習計画の立て方に違いがあるとしたら、大きな違いは「その人が今学ぶべき例題とその類題」です。
その類題を「どのようにしたらできるようになったのか」「どのくらいの時間をかけてできるようになったのか」を常に振り返ることが大事です。
その振り返りを経て、次は何をすべきかを考えることで、計画を立てることができます。
まとめ
この記事では、「高校数学の教科書の難易度」について徹底的に解説しました。
- 教科書選びの基本
- 教科書の難易度は学習の効果に大きく影響します。
- 自分の学習目的や目標に合わせて、適切な教科書を選ぶことが大切です。
- 数学の教科書難易度の理解
- さまざまな教科書が存在し、それぞれに特徴や対象者があります。
- 教科書の内容や構成を理解することで、効果的な学習が可能となります。
- 初心者向けの学習法
- 基本的な学習の進め方や、おすすめの教科書・参考書を紹介しました。
- しっかりと基礎を固めることが、上位の大学や試験への挑戦の土台となります。
- 応用&実戦レベルの学習法
- 高度な学習法や、上位大学受験生向けの教科書・問題集の選び方を解説しました。
- 目標に合わせた学習法で、数学を得点源とするためのアドバイスを行いました。
- 基礎を固める学習法
- センター試験からMARCHレベルの受験を目指す方向けの学習法を紹介しました。
- 効果的な教科書や参考書の選び方を解説しました。
数学の学習はコツコツと継続することが大切です。
この記事を参考に、自分に合った学習法や教科書を見つけ、目標に向かって頑張ってください!
「高校数学の基礎から勉強し直したい」「国立大の理系学部に行きたい」などなど、さまざまなご要望に応じて、数学の個別指導歴15年の鈴木が家庭教師指導を行います。
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