中学受験の算数は、小学校の学習内容を大きく超えた難易度の問題が多く出題されます。
そのため「親が教えられない」「そもそも解けない」と悩む保護者の方は少なくありません。
ですが安心してください。親が算数を完全に理解できなくても、子どもの学習を効果的にサポートする方法はあります。
本記事では、算数が分からない親でもできる中学受験サポートの具体的な方法を解説します。
親が算数を分からなくても大丈夫な理由
子どもが自力で解く力を育てることが最重要
中学受験で求められるのは、親の知識ではなく「子ども自身が問題を解く力」です。
親が答えを教えてしまうと、かえって自力で考える力を奪ってしまう可能性があります。
親の役割は「先生」ではなく「伴走者」
親は「解法を教える先生」ではなく、「学習を見守る伴走者」です。
分からなくても「どう考えたのかを話してごらん」と促すだけで、子どもは自分の考えを整理できます。
算数を教えられない親ができるサポート法
問題文を一緒に読む・図を描く習慣を促す
算数が苦手な子の多くは、問題文を正しく理解できていません。
親が解法を知らなくても「一緒に問題を声に出して読む」「図や線分図を描かせる」といった支援が可能です。
解き方を聞くのではなく「考え方」を説明させる
「どうやってその式を立てたの?」と問いかけるだけで、子どもは思考を言語化できます。
正解・不正解よりも「考えた過程」を大切にすることで、算数の力は大きく伸びます。
丸つけ・間違い直しのサイクルを見守る
親が答えを教えなくても、解答を見ながら自分で間違いを直す習慣をつけさせましょう。
その際「なぜ間違えたのか」を振り返らせることが大切です。
中学受験算数で親がやってはいけないこと
すぐに解法を教えてしまう
「こうやるんだよ」と教えてしまうと、子どもは考える前に答えを求めるクセがつきます。
学習効果を下げる大きな要因です。
子どもの前で「親も分からない」と投げ出す
「無理!こんなの分からない!」という言い方は、子どものやる気を奪います。
分からないときは「一緒に考えてみよう」と前向きに伝えましょう。
感情的に叱ってしまう
算数に限らず、学習でつまずいた子どもを叱るのは逆効果です。
特に受験期は子どものメンタルが不安定になりやすいため注意が必要です。
算数に強い環境を作る工夫
塾や個別指導を適切に活用する
算数が苦手なら、塾や個別指導を積極的に活用するのがおすすめです。
親が教えるよりも効率よく、子どもに合った指導が受けられます。
過去問やテキスト選びは「プロ」の意見を参考にする
親が独断で教材を選ぶのではなく、塾の先生や受験指導の専門家に相談して決めると安心です。
家庭学習のリズムを一定にする
毎日決まった時間に学習する習慣を整えることが、学力定着の大きなカギとなります。
親ができるメンタル面でのサポート
「頑張り」を認めてあげる声かけ
結果よりも努力を認めることで、子どもの自信は育ちます。
「ここまで解けたね」「最後まで考えたのはえらいね」と褒めることが大切です。
算数以外の科目や得意分野で自信をつけさせる
算数が苦手でも、国語や理科で力を伸ばせる子は多くいます。
「算数がダメだから全てダメ」ではなく、得意科目を活かして総合力で勝負できると伝えましょう。
よくある質問集
Q1. 親が算数を全く教えられない場合、どうすればいいですか?
A1. 教える必要はありません。解説を一緒に読み、子どもに「どう考えたのか」を話させるだけで効果的な学習につながります。
Q2. 塾に丸投げしても大丈夫ですか?
A2. 丸投げは避けましょう。塾の指導と家庭での見守りの両方があることで、子どもは安定して学習を進められます。
Q3. 親が「分からない」と言ってしまってもいいですか?
A3. 「一緒に考えよう」という前向きな伝え方であれば問題ありません。「無理」「できない」と投げ出すような言い方は避けましょう。
まとめ
親が算数を分からなくても、中学受験の成功をサポートすることは十分に可能です。
大切なのは「解法を教えること」ではなく、「学習の習慣づけ」「思考の言語化を促すこと」「子どもの努力を認めること」です。
親が解けないことを前向きに捉え、子どもの自立心を育てるチャンスにしましょう。