【中学受験算数】雙葉中学の流水算を徹底解説!比を使った解き方とポイント

中学受験算数の中でも「流水算」は、苦手意識を持つ受験生が多い分野のひとつです。

特に入試では、距離・速さ・時間の関係に加えて「比の考え方」を組み合わせた応用問題が頻出します。

今回は実際に雙葉中学の入試で出題された流水算の問題を題材に、分かりやすく解説していきます。

「問題」 「下流にあるA地点と上流にあるB地点は、5733m離れています。兄はボートをこいでA地点を出発し、B地点に着いたら折り返し、2時間後にA地点に戻ってきました。静水時の兄がこぐボートの速さと川の流れの速さは一定で、その比は10:3です。兄はA地点を出発してから、何時間何分後にB地点に着きましたか。また、川の流れの速さは分速何mですか。」

問題文の読み取り方から比を使った解法の流れまで、丁寧に押さえておきましょう。

問題の確認

今回の問題は「下流から上流へ移動し、折り返して戻る」典型的な流水算です。

  • A地点とB地点の距離:5733m
  • A地点からB地点へ行き、折り返してA地点に戻るまでの合計時間:2時間
  • 静水時の速さと川の流れの速さの比:10:3

受験生がまず意識すべきは「上り(逆流)」と「下り(順流)」で速さが変化すること、そしてそれを比で表すことです。

解き方の流れ

  1. 速さの比を求める
    静水時の速さ:川の流れの速さ=10:3
    • 上りの速さ=10-3=7
    • 下りの速さ=10+3=13
      よって、上りと下りの速さの比は「7:13」となります。
  2. 時間の比に変換する
    距離は同じなので、時間の比は逆比の「13:7」になります。
    つまり、上り:下り=13:7
  3. 合計時間から上り時間を求める
    合計時間は120分=20にあたる時間。
    上りにかかる時間は120÷20×13=78分=1時間18分。
  4. 流速を計算する
    上りの速さ=5733÷78=73.5(m/分)
    これが比で「7」にあたるので、川の流れの速さは
    73.5÷7×3=31.5(m/分)となります。

押さえておくべきポイント

  • 流水算は比で整理するのが鉄則
    速さの差や和を比で表すと、複雑な計算を避けられます。
  • 時間は比の逆数
    「速さの比→時間の比」の変換を必ず意識しましょう。
  • 入試頻出パターン
    折り返し問題は雙葉中学に限らず、女子難関校を中心によく出題されます。

よくある質問集

Q1:なぜ速さの比を使うと簡単に解けるのですか?
A:上りと下りで速さが異なるため、時間の比を直接計算するのは複雑です。比を使えば「上り:下り=13:7」と簡単に整理でき、計算ミスが減ります。

Q2:川の流れの速さはどうやって求めるのですか?
A:上りの実際の速さを「比の7」と対応させることで、比の「3」にあたる流速を逆算できます。比の利用がカギです。

Q3:入試での流水算対策はどうすればいいですか?
A:典型問題を繰り返し演習し、「速さの比」「時間の比」「距離の関係」を図や比で整理する習慣をつけることが大切です。

まとめ

流水算は「比を使って整理する」ことが攻略のポイントです。今回の雙葉中学の問題では、

  • 上りと下りの速さを比に置き換える
  • 速さの比から時間の比を求める
  • 実際の時間と距離を使って速さを数値化する

この流れを押さえることで、複雑そうに見える問題もスムーズに解けます。

中学受験算数では繰り返し出題される分野なので、今回の解法を参考にぜひ練習してみてください。

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