どれだけ一生懸命に勉強しても、「ケアレスミス」で点を落としてしまう――。
中学受験でも、これはよくある悩みです。
特に算数では、計算ミスひとつで正解から大きく外れてしまうこともあり、致命的な結果を招くこともあります。
では、なぜ計算ミスは起きてしまうのでしょうか?
この記事では、計算ミスが起こる代表的な原因と、その対策方法を具体的に解説していきます。
ミスを防ぎたい方、そして子どもにどう声かけをすれば良いか悩んでいる保護者の方にも役立つ内容です。
原因その① 数を書き間違える
計算の途中で数字を書き写すときに、自分の手で間違えてしまうケースです。
たとえば「3」を「8」に見えるように書いてしまったり、「14」を「41」と書き換えてしまったりといった具合です。
これは焦って書いたり、字が雑だったりすることで起こりやすくなります。
丁寧に書く意識が薄い子どもに多く見られるミスです。
原因その② 数を見間違える
これは目で見た情報を正しく認識できていない状態です。
例えば、「6」を「8」と読み間違えたり、「2×7」を「2+7」と見間違えたりします。
プリントの文字が小さすぎる、汚れたノートを使っている、または疲れがたまって集中力が落ちているときなどに起きやすいミスです。
原因その③ 「間違った答」を正解だと思い込んでいる
自分の出した答えが「正解に違いない」と思い込んでしまうことで、見直しをしてもミスに気づけないことがあります。
特に自信を持って間違ったやり方をしてしまった場合、「本当に合っているのか?」と疑う視点を持たないと、ミスの修正ができません。
思い込みの強いタイプの子どもほど注意が必要です。
対策その① とにかく「振り返るクセ」をつける
ミスを防ぐためには、解き終わった後の「振り返り」が絶対に必要です。
解いた直後に答えを再確認する、自分の書いた数字や式をもう一度なぞってみる、こうした習慣があるかないかでミスの発見率が大きく変わります。
特に「見直し=解き直し」と思っている子には、「まずは答えの妥当性を確認しよう」と声をかけてあげましょう。
対策その② 「自分はどこで間違えるのか」に気づく
同じようなミスを何度も繰り返してしまう子は、「自分のミスの傾向」に無自覚なことが多いです。
たとえば「分数の計算で通分を忘れる」「かけ算と足し算をよく混同する」など、自分のよくあるパターンに気づくことが第一歩です。
間違えた問題をノートにまとめたり、ミスノートをつけるのも有効です。
まとめ
計算ミスは「うっかり」のように見えて、実ははっきりとした原因があることがほとんどです。
数字の書き間違いや見間違い、思い込みなど、どこでミスが起きているかを把握することで、対策も具体的になります。
そして何より大切なのは、「自分で振り返る習慣」と「ミスから学ぶ姿勢」です。
ミスを恐れるのではなく、「自分を知るチャンス」として活かすことが、成績アップへの近道になります。