偏差値60前後の中学校は、「合格者の多くが基礎を完璧に固めた上で、応用問題を自力で解ける力」を持つ層です。
難関校ほどではないものの、「1問のミスが合否を分ける」ラインでもあり、算数の得点力が合格のカギを握ります。
この記事では、偏差値60前後の学校を目指す子が算数で合格点を取るための勉強法を、
・塾での学び方
・家庭での学び方
・親のサポート法
に分けて具体的に解説します。
偏差値60前後の中学入試に求められる算数力とは
合格ラインは「安定して70点以上」
偏差値60前後の中学入試では、算数の配点が高く、70点台を安定して取れるかどうかが勝負です。
・大問1(計算・一行問題):満点必須
・大問2~3(基本~標準レベルの応用):部分点を確実に
・大問4以降(思考力・文章題):取捨選択
つまり「全問正解」ではなく、取るべき問題を確実に取る力が合格の条件です。
塾での勉強を“自分の力”に変える方法
例題を「見て理解する」ではなく「再現できる」ようにする
偏差値60に届かない子の多くは、「塾で習ったときはわかったけど、自分では解けない」状態。
授業後は必ず、
- ノートやテキストを見ずに同じ問題を解く
- できなかったら「解説を声に出して再現」
- 翌日にもう一度「自力演習」
という3ステップ復習を徹底しましょう。
間違えた問題の“原因分析ノート”を作る
ミスには必ずパターンがあります。
「計算ミス」「式の立て方」「問題文の読み違え」などを分類して、自分の“弱点地図”をつくると、同じミスを防げます。
たとえばノートにこう書きます
- ミスの種類:途中の式を省いた
- 原因:頭の中でやってしまった
- 対策:途中式を必ず1行書く
この分析を毎週5分でも続けると、驚くほど精度が上がります。
家庭でできる算数サポートのポイント
家庭学習は「復習7:新しい問題3」のバランスで
偏差値60ラインでは、“量よりも定着”が重要。
塾で扱った範囲の「解き直し」中心の学習スケジュールを組みましょう。
例:1週間の学習スケジュール
| 曜日 | 内容 | 目標時間 |
|---|---|---|
| 月 | 塾の授業復習+類題1問 | 40分 |
| 火 | 間違えた問題の再演習 | 30分 |
| 水 | 基本問題(計算・一行題) | 30分 |
| 木 | 文章題の解き方チェック | 40分 |
| 金 | 模試・過去問の誤答分析 | 30分 |
| 土 | 弱点単元の集中練習 | 60分 |
| 日 | テスト形式で総まとめ | 50分 |
親は「教える」より「問いかける」役
子どもが間違えたときに、「なんで間違えたの?」と聞くより、「どこまで考えたの?」「このとき何を思った?」と思考の過程を引き出す質問が有効です。
教えるよりも、考えを言語化させるサポートを心がけましょう。
よくある質問
Q1. 偏差値60を超えるために1日にどのくらい算数を勉強すればいい?
A. 平日は1時間、休日は2時間が目安です。短時間でも「解き直し中心」でやる方が効果的です。
Q2. 塾の宿題が多すぎて復習ができません。どうすれば?
A. まず「間違えた問題だけ復習」から始めましょう。宿題を完璧にこなすより、“自分の弱点を直す時間”が大切です。
Q3. 苦手単元が多くて何から始めればいいか分かりません。
A. 「割合」「速さ」「図形」など、出題頻度の高い3単元を優先して克服しましょう。
まとめ
偏差値60前後の中学を目指す算数の勉強は、
・「理解したつもり」を「自力で解ける」に変える
・「間違いの分析」を習慣にする
・「家庭学習の復習中心スケジュール」を作る
この3つが合格への最短ルートです。
1点の積み重ねが合否を分けるラインだからこそ、“確実に取る”力を育てる学び方を意識しましょう。
