中学受験の算数で立体の表面積が苦手になる子は非常に多いですが、その原因は計算力不足でも暗記不足でもありません。
本当の原因は、
- 「どの面を数えればいいのか」が頭の中で整理できていない
- 立体を「平面として捉え直す力(展開の発想)」が弱い
この2点にほぼ集約されます。
なぜ立体の表面積は間違えやすいのか?
① 見えている面しか数えていない
多くの子は、問題図を見て「見えている面=表面積」と無意識に思い込んでしまいます。
しかし実際には
- 見えていない裏側
- 下の面
- 重なっていない全ての面
を含めて考えなければなりません。
「全部で何面ある立体か?」を確認せずに計算を始めると、ほぼ確実にミスします。
② 展開図を頭の中で作れていない
表面積の問題は、実質的に「展開図の面積を全部足す問題」です。
ところが苦手な子は、
- 展開図を書かない
- 書いても形がぐちゃぐちゃ
- どの辺とどの辺がつながっているか分かっていない
という状態になりがちです。
③ 面積の種類が混ざっている
特に多いミスが、
- 正方形と長方形の区別がついていない
- 側面がすべて同じ形だと思い込む
- 三角柱・四角柱で「底面」と「側面」の役割を理解していない
という構造理解不足です。
立体の表面積を得意にする正しい勉強ステップ
ステップ① 必ず「何面あるか」を言葉で確認する
いきなり計算は禁止です。
まずは必ず、
- この立体は全部で何面か
- 同じ形の面はいくつあるか
を声に出して確認します。
「立方体なら6面」「直方体も6面」「三角柱なら5面」この確認を毎回やるだけで、ミスは激減します。
ステップ② 展開図は「きれいさ」より「対応関係」
展開図は上手に描く必要はありません。
大事なのは
- どの面とどの面がつながっているか
- 同じ大きさの面に印をつけられているか
です。
おすすめは
- 同じ面に同じ記号(①②など)を書く
- 面ごとに縦・横の長さを書き込む
という方法です。
ステップ③ 面積を「1面ずつ」出してから合計
一気に「2×(たて×よこ+よこ×高さ+高さ×たて)」のような公式に飛ばないこと。
- ①この面の面積
- ②この面の面積
- ③…
と1面ずつ出して足す練習を徹底すると、構造理解が一気に深まります。
表面積の求め方チェックリスト
- □ 立体が全部で何面あるか言える
- □ 見えない面も必ず数えている
- □ 展開図を描いてから考えている
- □ 同じ形の面をまとめて考えられる
- □ 面積を出す前に「この面は何cm×何cmか」を確認している
1つでも×があれば、まだ伸び代があります。
よくある質問
Q1. 表面積は公式を覚えた方が早くないですか?
A1. 最初から公式に頼ると、少し形が変わった問題で必ず崩れます。中学受験では「考え方」が点数になります。
Q2. 展開図を書かせると時間がかかります
A2. 最初は時間がかかってOKです。理解が進むと、頭の中で展開できるようになります。
Q3. 図形が苦手な子でもできますか?
A3. できます。むしろ表面積は「作業型」なので、正しい手順を覚えれば安定します。
まとめ
中学受験の算数における立体の表面積は、
- センスの問題ではない
- 暗記の問題でもない
- 「見え方」と「整理の仕方」の問題
です。
正しい順序で「確認 → 展開 → 面積 → 合計」を繰り返せば、必ず得点源になります。
