「もう小6なのに算数の偏差値が40前後…」
「ここから本当に伸びるの?」
結論から言うと、正しい学び方に切り替えれば、十分に合格点レベルまで引き上げることは可能です。
ただし、“普通の勉強”を続けても伸びません。
この記事では、プロ家庭教師の立場から、
- なぜ偏差値40前後で止まってしまうのか
- ここから伸びる子が必ずやっている学び方
- 入試本番までに点数を積み上げる「現実的モデル」
を体系的に解説します。
なぜ小6で算数の偏差値40前後になってしまうのか
まず大切なのは、「能力が足りないから」ではないと知ることです。
多くの場合、原因は次の3つに集約されます。
① 基礎が“理解したつもり”で止まっている
- 例題は見れば分かる
- でも少し聞き方が変わると解けない
→ 本当の理解に到達していない
② 問題の取捨選択ができていない
- 難問・発展問題に時間をかけすぎる
- 取れるはずの問題を落とす
→ 点数設計ができていない
③ 復習の質が低い
- 間違えた理由を言語化しない
- もう一度解き直さない
→ 同じミスを繰り返す
つまり、勉強量の問題ではなく「やり方」の問題です。
偏差値40前後から伸びる子が必ず切り替えている考え方
入試本番に向けて伸びる子は、次のように考え方を変えています。
- ❌「全部できるようになる」
- ⭕「できる問題を確実に取りにいく」
- ❌「難しい問題を解けるようになる」
- ⭕「基本〜標準を落とさない」
算数は“満点を取る教科”ではなく、“失点を防ぐ教科”です。
入試本番に向けて成績を上げる学び方モデル
ここからが本題です。
偏差値40前後の小6生が、入試までに点数を積み上げるためのモデルを段階的に紹介します。
ステップ①「解ける問題ゾーン」を明確にする
まずやるべきはこれです。
- 偏差値40前後の子が「頑張れば解ける問題」と「今は捨てる問題」を分ける
具体的には:
- 計算問題
- 一行題(単位量・割合・速さの超基本)
- 図形の基礎(角度・面積の型)
ここを“ほぼ確実に得点できるゾーン”にする
ステップ②「基礎例題→類題」の徹底反復
このレベルの子に必要なのは、新しい問題ではありません。
- 基礎例題を
- 自力で
- 解説を見ずに
- 再現できるか
がすべてです。
特に重要なのは、
- 「なぜこの式になるのか」を言葉で説明できるか
- 図や線分図を自分で描けるか
“見て分かる”から“自分で出せる”へ
ステップ③「ミスの原因」を1問ずつ潰す
偏差値40前後の子は、ミスの原因がほぼ決まっています。
- 問題文を最後まで読んでいない
- 数字の書き写しミス
- 単位を見ていない
- 図を書いていない
復習では必ず、
- なぜ間違えたか
- 次どうすれば防げるか
を一言で書かせることが重要です。
ステップ④「取れる問題だけで合格点を作る」
入試本番で目指すのは、難問に1問正解することではなく「基本〜標準で落とさないこと」です。
例えば、
- 大問1・2をほぼ完答
- 大問3で半分取れればOK
という設計で、合格点に届く学校は多いです。
【重要】毎日の勉強メニューに「基礎練習」をどう組み込むか
偏差値40前後で伸び悩む最大の原因は、「基礎練習が“気分次第”になっていること」です。
入試直前期に伸びる子は、例外なく毎日、同じ型の基礎練習を淡々と続けています。
なぜ「毎日の基礎練習」が絶対に必要なのか
算数が安定しない子の多くは、
- その日はできた
- 翌日になるとできない
- テストでは思い出せない
という状態にあります。
これは理解力不足ではなく「定着不足」です。
基礎練習の役割は、
- 新しいことを学ぶ → ✕
- できることを「いつでも出せる状態」にする → ◎
ここを勘違いすると、いつまで経っても点数は安定しません。
偏差値40前後向け|毎日の算数・基礎練習モデル(30〜40分)
以下は、家庭学習にそのまま使える実践モデルです。
① 計算練習(10分)
- 四則計算
- 分数・小数の基本
- 途中式を省略しない
※スピードより正確さ重視
② 一行題の基礎(10分)
- 単位量あたり
- 割合の超基本
- 速さの「意味」が分かる問題
式を立てる前に「何を求めているか」を必ず口に出す
③ 図形の型練習(5〜10分)
- 角度
- 面積の基本パターン
- 補助線が決まっている問題
図を自分で描くことが条件
④ 間違い直し(5〜10分)
- 答えを写すだけ → ✕
- 「なぜ間違えたか」を一言で書く → ◎
例:
- 問題文を最後まで読んでいなかった
- 単位を見落としていた
- 図を書かなかった
基礎練習で「やってはいけないこと」
- 難しい問題を混ぜる
- 毎日メニューを変える
- できなかった問題を責める
基礎練習は成績を上げるための作業であって、評価の場ではありません。
よくある質問集
Q1. もう小6後半ですが、基礎からやり直して間に合いますか?
A1. 間に合います。ただし「全部」やり直す必要はありません。必要なのは、
- 入試で出る
- 自力で解けるようにしたい
- 得点源にする問題
に絞った基礎固めです。むしろ今この切り替えができないと、最後まで点数は安定しません。
Q2. 塾の宿題が多く、基礎練習の時間が取れません
A2. 宿題を「全部やる」必要はありません。
偏差値40前後の段階では、
- 難問
- 発展問題
よりも、
- 基本
- 標準
を確実に取る方が、合格に直結します。宿題は「取捨選択」してOKです。
Q3. 毎日同じような問題をやらせても意味がありますか?
A3. むしろ“同じだからこそ”意味があります。
算数の点数は、
- 新しい問題が解ける力
ではなく - 見たことのある型を確実に再現する力
で決まります。入試は「初見力」ではなく「再現力」の勝負です。
Q4. 間違えるたびに落ち込んでしまいます
A4. 間違いは「才能不足」ではなく「成長の材料」です。
大切なのは、
- 間違えたこと
ではなく - 次にどう防ぐか
間違いを責めず「次はどうする?」と聞いてあげてください。
Q5. 親はどこまで関わるべきでしょうか?
A5.「教える」より「整理役」に徹するのがおすすめです。
- 何ができて
- 何がまだ不安か
- 今日のポイントは何か
を一緒に整理するだけで、子どもの学習効率は大きく上がります。
まとめ
小6で算数の偏差値が40前後でも、
- 毎日の基礎練習を固定し
- 取れる問題を明確にし
- 間違いを財産に変えれば
入試本番までに点数は必ず伸びます。
算数は「才能」ではなく、設計と積み上げの教科です。
