中学受験において、「どこを受けるか」は「どう勉強するか」と同じくらい重要です。
実際、志望校の設定次第で、
・勉強の方向性
・過去問演習の内容
・模試の見方
・子どものモチベーション
すべてが変わります。
この記事では、偏差値だけに振り回されない志望校の絞り方を、段階的に解説します。
なぜ志望校選びで失敗するのか?
よくある失敗パターンは次の3つです。
① 偏差値だけで決めてしまう
・「今の偏差値+5の学校を目指そう」
・「塾の先生が勧めたから」
これでは危険です。
偏差値は“合格可能性の目安”であって、学校との相性は測れません。
② 子どもの性格を考えていない
・競争環境が合う子
・のびのび環境が合う子
・面倒見が必要な子
・自立型が合う子
ここを無視すると、入学後に苦しみます。
③ 入試日程を戦略的に組んでいない
2月1日・2日・3日(首都圏)など、日程の組み方で合格確率は大きく変わります。
「受けたい学校を並べただけ」では不十分です。
志望校を絞る5ステップ
Step1:教育方針を確認する
まず見るべきは偏差値もそうですが、
・校風(厳しい/自由)
・宿題量
・進学実績の傾向
・理系・文系の強さ
・面倒見の良さ
なども、学校説明会やHPで確認しましょう。
Step2:子どものタイプを分析する
以下を整理します。
✔ 競争が好きか
✔ 自分で計画できるか
✔ 内向的か外向的か
✔ 理系型か文系型か
✔ 公立型か私立型か
親の理想ではなく、「子どもの現実」で考えます。
Step3:偏差値帯で3層に分ける
志望校は通常、3層構造で考えます。
| 層 | 目安 |
|---|---|
| チャレンジ校 | 偏差値+3〜5 |
| 実力相応校 | 偏差値±0 |
| 安全校 | 偏差値−5 |
※模試は平均値で判断します。
Step4:入試問題との相性を見る
ここが重要です。
同じ偏差値帯でも、
・思考力型
・記述多め
・基礎重視型
・スピード重視型
など、出題傾向は全く違います。
過去問を実際に解いてみると「意外と解ける」「全く合わない」が分かります。
Step5:入試日程を戦略的に組む
例えば首都圏なら、
2/1:本命
2/2:実力相応
2/3:安全校
など、心理的な流れも考えます。
「連敗スタート」は精神的ダメージが大きいです。
志望校はいつ確定させるべき?
目安は以下です。
・小5終わり:方向性を決める
・小6夏:大枠確定
・小6秋:ほぼ確定
・12月:最終調整
ただし、成績が伸びる子は、秋以降に変更もあります。
よくある質問
Q1. 偏差値が足りない学校を目指してもいい?
A1. OKです。
ただし、
✔ 基礎が完成している
✔ 苦手単元が整理できている
✔ 過去問で手応えがある
この条件が必要です。
Q2. 親と子どもの希望が違う場合は?
A2. 最終的に通うのは子どもです。親は「環境の整理役」に徹しましょう。
Q3. 女子校・共学はどう決める?
A3. 性格で決めます。
✔ 競争環境が合う
✔ 人間関係の作り方
✔ 将来のイメージ
を基準に考えましょう。
まとめ:志望校選びは「戦略」である
志望校は夢ではなく、戦略です。
✔ 校風
✔ 子どものタイプ
✔ 偏差値
✔ 問題傾向
✔ 入試日程
この5つを整理すると、迷いが消えます。
中学受験は「合格」がゴールではありません。
その学校で6年間、どう成長するか。
ここまで考えられたとき、志望校は自然に絞れていきます。
もし、
・今の志望校で本当にいいのか不安
・偏差値が足りない
・戦略的な日程の組み方が分からない
という場合は、一度、客観的に整理してみることをおすすめします。
志望校の設計が変わると、勉強の質も一気に変わります。
