こんにちは。鈴木です。
今日は、割合の文章問題について、書いていきたいと思います。
割合の中でも、相当算と呼ばれる単元について、例題の考え方と共に、解説していきます。
相当算というのは、割合と比の考え方を混ぜた文章問題と捉えられます。
「全体の何分のいくつが、何個に相当する」
という見方が出てくる文章問題です。
・習ったけど、よく分からない
・文章を図にすることが苦手
・何を求めているのかが分かりづらくなる
など、少しでも苦手意識を持ってしまった生徒さんにとって、役に立つ記事になればと思います。
こんな問題を考えます。
例題.1 あるノートを、全体の4/7より5ページ多く使ったところ7ページ残りました。使ったページは何ページありますか。
問題文が理解できているか確かめる
問題文は、文字を追うだけではなく、「何がどうなって、どんな結果になったのかな?」という疑問を持ち、その疑問に答えながら読んでいくと、理解が深まります。(自問自答というやつです)
イメージとしては
「とりあえず、全体の何分のいくつ使ったのかな?」
「4/7使ったことになっているんだな」
「それとあと何ページ使ったのかな?」
「5ページ使ったんだね」
といった具合に、頭の中でもう一人の自分と会話ができていることが望ましいです。
そうすることで、問題文を1回だけではなく、2回は確実に読めたことになります。
線分図を描く理由について
問題文においては
「全体の4/7よりも5ページ多く使ったら、7ページ残った」
とありますが、この文章を線分図に表して、更に問題文を言い換えることで、解くヒントが生まれます。
ポイントとなるのは
なぜ線分図に表すことが大事なのか?
ということです。
「全体の何分のいくつが~」と問題文に出てきたらすぐに線分図を!
「全体の何分のいくつ」という表現が問題文の中に出てきたら、すぐに線分図を描いて下さい。
結局のところ、割合は分数の表現を言い換えたものです。
ですので、割合を分数として考えて、分数を視覚的に捉えるために、線分図を描いて考えることが大事になってくるのです。
このことが、線分図を描く大きな理由と言えるでしょう。
全体の「何分のいくつ」が何ページなのか
この問題では、こんな線分図を描けると良いでしょう。
線分図を描いたら、数字なども書き込み、ここからは問題文を言い換えることが鍵となってきます。
「全体の4/7よりも5ページ多く使ったら7ページ残った」
とは、言い換えると何を意味するのかについて考えることがポイントです。
線分図でいうところの、「5ページ多く使ったら7ページ残った」という部分に注目してみます。
この表現は分数ではなく、具体的な数字として与えられていますよね。
多く使った分と残った分を足したら12ページとなっているのですが、この分が全体の何分のいくつに相当するか、お分かりでしょうか。
実はこの12ページ分が、全体の3/7に相当します。
最後に「何を求める問題か」を必ず振り返る
全体の3/7に当たるページ数が12ページであることが分かりました。
このことから、全体の1/7に当たるページは4ページと分かるので、全体では28ページあったことが分かります。
ここで、28とやってしまうと、バツになってしまいます。
毎度のことながら、必ず自分は今何を求めたのか、そして、そもそも問題では何を求めなさいと言われているのかについて、振り返るクセをつけておいて下さい。
この問題では、使ったノートのページ数を求めなければいけません。
全体が28ページで、そのうちの4/7(つまり16ページ)よりも5ページ多く読んだので、答は21ページとなります。
まとめ
問題集や参考書では、割合の分野・単元の一角として、相当算が取り上げられていることが多いです。
問題文を読んだときに、瞬時に相当算であることが分かることは、もちろん大事ですが、それ以上に
・問題文を読み、分数や割合、比の考え方を使う問題であることが分かる
・分数が出てきた時点で、線分図を描いて考えることに気がつける
・自分で描いた線分図に積極的に数字を書き込み、「どこの長さが、問題文でいうところの、どの数字を表しているのか」が理解できる
といったことが、実はもっと大切になってきます。
さらにいうと、上に書いた3つのことを把握できたその先に、相当算であることに気がつけることが大事です。
焦ることなく、こうしたプロセスを一つ一つ踏みながら、算数を学んでいけると良いですね。
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