中学入学前に復習しておきたい算数の単元について解説

中学校に入学すると、数学の授業が本格的に始まります。

しかし、中学数学の基礎となるのは、小学校で学んだ「算数」です。

計算や図形、割合などの重要な単元をしっかり復習しておかないと、中学に入ってから「つまずきやすい」ポイントが増えてしまいます。

そこで、本記事では 「中学入学前に復習しておきたい算数の重要単元」 を紹介します。

スムーズに数学を理解し、スタートダッシュを切るために、ぜひ確認してみてください!

復習単元その① 四則混合計算

中学数学の基礎となる「四則混合計算」は、足し算・引き算・掛け算・割り算が組み合わさった計算のことです。

小学校でも学習しますが、計算ルールを正しく理解していないと、中学に入ってから複雑な計算問題でつまずいてしまいます。

四則混合計算のルールをおさらい

四則混合計算では、「計算の優先順位」 を正しく守ることが重要です。

以下の順序で計算を行いましょう。

  1. かっこ( )の中を先に計算する
  2. 掛け算・割り算を先に計算する(左から順に)
  3. 足し算・引き算を後に計算する(左から順に)

例えば、次のような計算式を見てみましょう。

例題:
8+6÷2×(3+1)−5

解き方:

  1. かっこの中を計算する → 3+1=43 + 1 = 43+1=4
  2. 割り算・掛け算を先に計算する → 6÷2=3、3×4=12
  3. 残った式を計算する → 8+12−5=15

答え:15

よくあるミスと対策

四則混合計算で間違えやすいポイントは、計算の順番を間違えること です。

特に「足し算を先にしてしまう」「かっこを無視する」ミスが多いため、注意しましょう。

🔹 対策
✅ 計算の優先順位を意識する
✅ 問題を解く前に、計算の順番に印をつける(かっこ、掛け算・割り算)
✅ 一つずつ丁寧に計算する

復習単元その② 割合・単位量あたりの大きさ

中学数学では「割合」や「単位量あたりの大きさ」を使う問題が多く出てきます。

これらは、小学校で習った基本的な算数の概念ですが、しっかり理解していないと、方程式や関数の学習時に苦戦する ことになります。

ここでしっかり復習しておきましょう!

① 割合の基本ルール

割合とは、ある量が基準となる量の「何倍」かを表すものです。

割合の基本的な求め方を確認しておきましょう。

✅ 割合の公式

割合=比べる量/もとにする量

たとえば、100人中30人がサッカーをしている場合、サッカーをしている人の割合は

30÷100=0.330 ÷ 100 = 0.330÷100=0.3(30% または 3/10)

となります。割合は 小数・分数・百分率(%) で表すことができるので、どの表記にも慣れておきましょう。

✅ 割合を求める3つのパターン

割合に関する問題は、次の3パターンを押さえておくと解きやすくなります。

  1. 割合を求める(例:100円の30%は? → 100 × 0.3 = 30円)
  2. 比べる量を求める(例:100円の30%はいくら? → 100 × 0.3 = 30円)
  3. もとにする量を求める(例:30円は100円の何%? → 30 ÷ 100 = 0.3 = 30%)

この3パターンをしっかり練習しておくと、中学数学での「比」や「比例」の問題もスムーズに理解できます。

② 単位量あたりの大きさとは?

「単位量あたりの大きさ」とは、「1つ分の量」を求める考え方です。

これも、中学での速さ・密度・人口密度などの学習につながる重要な単元です。

✅ 単位量あたりの求め方

例えば、500mの道のりを5分で歩いた場合、1分あたりの進む距離は

500÷5=100500 ÷ 5 = 100500÷5=100(m/分)

となります。この考え方は、「速さ(距離 ÷ 時間)」や「密度(質量 ÷ 体積)」 など、さまざまな数学・理科の分野で使われます。

③ よくあるミスと対策

❌ 割合のミス:「もとにする量」を間違える
対策: 問題文の「何を基準にしているのか」を確認する

❌ 単位量あたりの計算ミス: 割る数と割られる数を逆にする
対策: どちらが「全体の量」で、どちらが「1単位分」なのか意識する

復習単元その③ 面積と体積

中学数学では、平面図形や立体図形の面積・体積を扱う問題が多く登場します。

小学校で習った公式や考え方をしっかり理解していないと、中学に入ってから 方程式を使った図形の問題立体の応用問題 でつまずいてしまいます。

ここで基本をしっかり復習しておきましょう!

① 面積の基本ルール

面積とは、平面の広さを表す量です。

まずは、小学校で習った代表的な図形の面積公式を確認しておきましょう。

✅ 代表的な図形の面積公式

図形面積の公式
長方形縦 × 横
正方形一辺 × 一辺
三角形底辺 × 高さ ÷ 2
平行四辺形底辺 × 高さ
台形(上底 + 下底) × 高さ ÷ 2
半径 × 半径 × 3.14

特に 三角形・台形・円の面積公式 は、中学数学の図形問題でよく使うため、忘れている場合はしっかり復習しておきましょう。

② 体積の基本ルール

体積とは、立体の中にどれだけの空間があるかを表す量です。

中学では 立方体・直方体以外の立体(円柱・円錐・球など)も扱うので、それぞれの公式を確認しておきましょう。

✅ 代表的な立体の体積公式

立体体積の公式
直方体縦 × 横 × 高さ
立方体一辺 × 一辺 × 一辺
円柱底面積 × 高さ(= 半径 × 半径 × 3.14 × 高さ)
円錐底面積 × 高さ ÷ 3(= 半径 × 半径 × 3.14 × 高さ ÷ 3)

円柱・円錐・球の体積公式は、小学校の算数でも学びますが、中学ではより複雑な応用問題が出てくるため、公式をしっかり覚えておくことが大切です。

③ よくあるミスと対策

❌ 面積の計算ミス
対策: 公式を間違えないように、図形の特徴をよく確認する

❌ 体積の計算ミス
対策: 「÷ 3」のある・なし に注意する(円柱と円錐を間違えやすい)

❌ 単位のミス
対策: 面積の単位は「㎠」、体積の単位は「㎤」 であることを意識する

復習単元その④ 比例・反比例

中学数学では、比例・反比例の考え方がさらに発展し、関数の学習 につながります。

小学校で学んだ比例・反比例のルールをしっかり理解しておくと、中学での数学がスムーズに進みます。

ここで基本をおさらいしましょう!

① 比例とは?

比例とは、一方の数が変わると、それに応じてもう一方の数も一定の割合で変わる関係 のことです。

✅ 比例の公式

y=ax

(aは比例定数)

たとえば、時給1000円のバイト代(y)は、働いた時間(x)に比例して増えるため、y=1000x

のような式で表せます。

② 反比例とは?

反比例とは、一方の数が増えると、もう一方の数が一定の割合で減る関係 のことです。

たとえば、10Lの水を分けるとき、2人で分けると1人あたり5L、5人で分けると1人あたり2Lというように、人数が増えると1人あたりの量は減ります。

このような関係を 反比例といいます。

✅ 反比例の公式

y=a/x

たとえば、10Lの水を x 人で均等に分ける場合、1人分の量 y はy=10/x

のように表せます。

③ よくあるミスと対策

比例と反比例を混同する
対策: 「一方が増えたときに、もう一方がどう変化するか」をしっかり考える

比例のグラフが原点を通らないミス
対策: 必ず原点を通ることを確認する

反比例の計算ミス(割り算を間違える)
対策: 公式をしっかり確認し、計算ミスを防ぐ

まとめ

中学入学前に復習しておきたい算数の単元として、「四則混合計算」「割合・単位量あたりの大きさ」「面積と体積」「比例・反比例」 の4つを紹介しました。

これらの単元は、中学数学の基礎となる重要な内容ばかりです。

✅ 今のうちに復習しておくべきポイント

  • 計算ミスを減らす(四則混合計算の順序を守る)
  • 割合・単位量の考え方を理解する(何を基準にしているのか確認する)
  • 図形の面積・体積の公式をしっかり覚える
  • 比例・反比例の違いを理解する(グラフの特徴も確認)

中学では、これらの知識をもとに 方程式・関数・図形の証明 など、さらに発展した内容を学びます。

スムーズに数学を理解するために、今のうちにしっかり復習しておきましょう!

もし苦手な単元があれば、問題を解きながら繰り返し練習 することが大切です。

少しずつでも取り組んで、中学数学に向けて自信をつけていきましょう!

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