「うちの子、算数が全然わかっていない気がする……」
そう感じたとき、親としてまず考えるべきは「どう教えるか」ではなく、「どこでつまずいているのか」です。
算数が苦手な子どもには、それぞれ異なる原因があります。
文章の読み違いかもしれませんし、計算ルールの理解不足、図形のイメージ力の弱さなども考えられます。
この記事では、算数が分からない子どもに対して、どこをどう確認し、どのように教えればよいのかを段階的に解説します。
無理に教え込むのではなく、子ども自身が「分かった!」と実感できるようになるための指導ポイントを紹介します。
文章の読み方が正しいかどうかを確かめる
算数の問題でつまずく原因の多くは、「計算」ではなく「文章の読み間違い」にあります。
問題文に書かれている条件や質問内容を正確に読み取れているか、まずは一緒に確認してみましょう。
文中の「何を求めるのか」「何が与えられているのか」が整理できているかどうかがカギです。
音読させる、言い換えさせるなどの方法を通じて、「読む力」の点検から始めましょう。
計算の仕方とルールを理解できているか確かめる
次に確認すべきは、計算のやり方そのものです。
たとえば「わり算は筆算でどう進めるのか」「通分や約分の意味は理解できているか」など、基本的なルールや手順が曖昧なままだと、正しい答えにはたどり着けません。
途中式を一緒に確認しながら、どの部分で理解が止まっているのかを明らかにしてあげましょう。
図形の捉え方を理解できているかを確かめる
図形問題では、図を正確に読み取る力や空間をイメージする力が求められます。
たとえば「角度の考え方」「面積の公式」「立体の見え方」など、言葉ではなく“感覚”でつかむ部分も多い単元です。
実際に図を描かせたり、積み木や定規を使って立体感をつかませるなど、視覚的なサポートを取り入れながら理解度を確認していきましょう。
基礎例題を題材として指導する
難しい問題に取り組ませる前に、まずは「基本問題」の理解から始めるのが鉄則です。
教科書や塾テキストの中にある代表的な例題を使って、「なぜこう解くのか」を一緒に確認していくと、理解の土台が築かれます。
途中式を丁寧に追いながら、「理由づけ」と「気づき」を与える指導を意識しましょう。
正解できたきっかけに気づかせる
答えが正解だったとしても、「なぜそれで正解できたのか」を本人が理解していなければ、本当の意味での定着にはつながりません。
「どうやってその答えにたどり着いた?」「途中で気づいたことは?」などと問いかけて、自分の思考を言語化させましょう。
成功体験を「ただのラッキー」にせず、「再現できる力」に変えることが、算数克服の近道です。
まとめ
算数が分からない子どもに対しては、ただ解き方を教えるのではなく、「どこでつまずいているのか」を正確に見極めたうえで、段階的にサポートすることが大切です。
文章理解・計算ルール・図形の感覚、それぞれのポイントを丁寧に確認しながら、「できた!」「分かった!」という体験を少しずつ積み上げていきましょう。