中学受験や高校入試でも頻出の「食塩水の濃度」に関する問題。
特に「一部を捨てて水を加える」タイプは、多くの受験生がつまずきやすいテーマです。
今回は、以下のような典型的な問題を取り上げ、考え方と解き方をわかりやすく解説します。
「問題」
6%の食塩水が200gあります。この食塩水の一部を捨てて、さらに水を加えると、濃さがもとの半分である食塩水が200gできました。何gの水を加えたか求めなさい。
問題文を整理する
まずは問題を正確に読み取りましょう。
- 6%の食塩水が200gある → 食塩は 200×0.06=12g 含まれている。
- 一部を捨てて水を加える → 食塩の量が減る。
- 最終的に200gで濃さが半分(3%)になる → 食塩の量は6gになる。
このように「もともとの食塩の量」と「最終的な食塩の量」を整理するのが第一歩です。
食塩がどれだけ減ったかを考える
最初に12gあった食塩が、最後には6gになっています。
つまり「6gの食塩」が捨てられたことになります。
捨てた食塩水の量を求める
捨てたのは6%の食塩水なので、含まれる食塩は6gであったことから、捨てた食塩水全体の重さは
6 ÷ 0.06 = 100g
です。つまり 100g の食塩水を捨てた ことになります。
水をどれだけ加えたかを求める
200gのうち100gを捨てたので、残ったのは100g。
そこに水を加えて200gに戻したので、加えた水は
200 – 100 = 100g
となります。
答え:100gの水を加えた
よくある質問集
Q1:このタイプの問題のコツは何ですか?
→ 「食塩の量の変化」に注目することです。水を加えるだけなら食塩の量は変わりませんが、「一部を捨てる」操作で食塩も減るのがポイントです。
Q2:応用問題にも役立ちますか?
→ はい。濃度の問題は「食塩の量=濃度×全体量」を常に意識することで、食塩水の混合や希釈など、応用問題にも対応できます。
まとめ
今回の問題は、食塩水を一部捨てて水を加えるという典型的なパターンでした。
解き方の流れは以下の通りです。
- もとの食塩の量を求める(12g)
- 最後の食塩の量を求める(6g)
- 減った食塩=捨てた食塩水から計算する(100g捨てた)
- 水を加えた量を求める(100g)
「濃度の問題=食塩の量の増減を整理する」ことがカギです。
ぜひ他の濃度問題にも応用してみてください。