「模試では偏差値50前後」「あと10点上げたいけれど、何をすればいいのか分からない」——
そんな受験生は多いものです。
しかし、偏差値50台は“伸びしろの宝庫”。
正しい順序で勉強を組み立てれば、数学の得点は短期間で劇的に上がります。
この記事では、偏差値50台から偏差値60台を目指すための数学勉強法を、実践ステップとともに紹介します。
「逆転合格」は、焦りではなく“戦略”でつかむものです。
まずは「解ける問題を確実に取る」ことから始める
入試問題の6割は「基礎+標準」で決まる
偏差値50台の受験生がやりがちなのは、難問に時間をかけすぎること。
しかし、実際の入試では6〜7割が標準レベルの問題です。
まずは「落とさない力」を磨くことが最優先です。
おすすめ勉強法
- 過去問や模試の“大問1・2”を完璧にする
- 「計算・方程式・関数・図形の基本問題」を毎日1単元ずつ解く
- 間違えた問題を「弱点ノート」にまとめる
基礎が安定すると、難問にも太刀打ちできる土台ができます。
偏差値50台の壁を破る「思考力トレーニング」
「なぜその式を立てたか」を説明できるようにする
数学の得点を伸ばす生徒は、ただ答えを出すだけでなく、自分の考え方を言葉で説明できます。
「どうしてその式を使ったのか」「この条件をどう使ったのか」など、“思考の流れ”を自分の言葉で言えるかを意識して学習しましょう。
家庭で保護者ができるサポートとしては、「この式を使った理由を教えて」など、考え方を話させる声かけが非常に効果的です。
「1題を完璧にする」勉強法
量より質が大切です。
「間違えた問題を3回解く」「途中式を全部書く」「どこで迷ったかを書き出す」ことで、思考の再現力がつきます。
「正解したかどうか」よりも、「どうして正解できたか」を重視してください。
得点アップに直結する単元別の優先順位
偏差値50台の生徒が“コスパよく”得点を上げるなら、以下の3分野を重点的に強化しましょう。
優先度 | 単元名 | 対策ポイント |
---|---|---|
★★★ | 方程式・連立方程式 | 文章題に強くなる。立式の練習を毎日。 |
★★★ | 関数(比例・一次関数) | グラフの変化と面積問題を徹底復習。 |
★★☆ | 図形(角度・証明・面積) | 「自分で図を描く」「補助線を引く」練習をする。 |
逆に、「確率」や「作図」などの得点差がつきにくい単元に時間をかけすぎないよう注意です。
過去問演習は「分析」が命
「解く」より「振り返る」を重視する
過去問はただ解くだけでは意味がありません。
「どこで間違えたか」→「次にどう直すか」をノートに書くことで、得点が安定します。
過去問分析チェックリスト
- 時間配分は守れたか?
- 最後まで解けた大問はどれか?
- ケアレスミスはどの分野に多いか?
この分析を3回分繰り返すだけで、偏差値は5〜7上がります。
直前期3か月の「逆転スケジュール」
時期 | 重点テーマ | 学習内容 |
---|---|---|
3か月前 | 弱点克服期 | 苦手単元(関数・図形)を重点復習 |
2か月前 | 実戦演習期 | 過去問・模試形式で時間感覚を磨く |
1か月前 | 得点安定期 | ミスノートの総復習+頻出問題の再演習 |
焦って新しい問題に手を出すより、「できた問題を確実に取る」練習の方が本番で点を伸ばせます。
よくある質問
Q1.偏差値50台からでも難関校に合格できますか?
A1.可能です。多くの生徒が「基礎固め→過去問分析→弱点補強」の3ステップで偏差値10アップを実現しています。大切なのは“継続と分析”です。
Q2.苦手単元が多すぎて何からやればいいか分かりません。
A2.「方程式」「関数」「図形」の3つだけに絞ってOKです。この3分野で確実に点を取れるようにすれば、全体の得点力が安定します。
Q3.塾の授業についていけません。どうすれば?
A3.塾内容をそのまま追うのではなく、家庭で「今日やった単元の基本問題を復習」する時間を確保しましょう。理解の定着スピードが格段に上がります。
まとめ
偏差値50台からの逆転合格に必要なのは、「完璧な基礎」「思考力トレーニング」「過去問分析」の3本柱です。
難問よりも、“確実に取れる問題を確実に取る”ことで、合格点に届きます。
そして何より大事なのは、「できるようになった!」という成功体験を積み重ねること。
焦らず、毎日の小さな積み上げが、入試本番の大きな飛躍につながります。