「最近、子どもが全然やる気を出さない…」
「何を言っても動かない…」
そんな瞬間、親として不安になりますよね。
実は「やる気がないように見える」子どもにも、必ず理由があります。
今回は、子どもの“やる気スイッチ”を見つけるための考え方と、家庭でできる具体的な対応策を紹介します。
やる気が出ないのは「怠け」ではなく「サイン」
子どものやる気のなさは、単なる怠けではありません。
多くの場合は、「できない」「わからない」「褒められない」「疲れている」というサインです。
①「できない」からやる気が出ない
勉強が難しくなってくると、「どうせできない」と感じて意欲を失うことがあります。
→ 対策:1つ前の単元に戻る勇気を持つこと。
できる問題から始めて「自分でもできる」と実感させるのが第一歩です。
②「褒められない」からやる気が出ない
結果ばかりを見て「また間違えた」と言われると、子どもは萎縮します。
→ 対策:「やったこと自体」を承認する。
たとえば「ここまではできたね」と“行動”を褒めましょう。
③「疲れている」から動けない
学校・塾・習い事でスケジュールが詰まり、エネルギーが切れていることも。
→ 対策:スケジュールの見直しと休息時間の確保。 「休むことも努力の一部」と伝えましょう。
やる気を引き出すための家庭での工夫
では、やる気が下がった子どもに対して、家庭ではどんな関わり方が効果的なのでしょうか。
①「結果」ではなく「プロセス」を褒める
「正解した」「テストで何点」ではなく、“取り組む姿勢”を評価することが大切です。
- 「前より丁寧に書けたね」
- 「昨日より早く始められたね」
といった声かけで、自己効力感が高まります。
② 親の期待を一度リセットする
親が「もっと頑張ってほしい」と思うほど、子どもはプレッシャーを感じます。
→ 一度立ち止まり、「いまの子どもの状態」を受け入れ、共感の言葉をかけましょう。
例:「やる気出ない時ってあるよね」「その気持ち、わかるよ」
③ 勉強以外の「成功体験」を増やす
算数や漢字以外でも、料理・工作・運動など「自分でできた!」という体験がやる気の源になります。
→ 特に男子は「体を動かす成功体験」、女子は「人に喜ばれる体験」が効果的です。
子どものタイプ別・やる気アップの声かけ例
| タイプ | よくある状態 | 効果的な声かけ例 |
|---|---|---|
| コツコツ型 | 完璧主義で疲れやすい | 「少し休んでいいよ」「ここまでよく頑張ったね」 |
| マイペース型 | 集中が続かない | 「あと5分だけやってみよう」「終わったら○○しようね」 |
| 感情型 | ミスを引きずる | 「誰でも間違えるよ」「次はどうしたらいいと思う?」 |
やる気が出ない時に“絶対にしてはいけない”こと
- 「なんでやらないの?」と責める
- 他の子と比較する
- 親が感情的になる
これらはすべて、「親の不安」を子どもにぶつける行為になってしまいます。
「やる気がない」のではなく、「やる気を出せない状態」だと考えましょう。
よくある質問
Q1. やる気がないとき、無理に勉強させたほうがいいですか?
→ 無理にやらせると逆効果です。短時間で「これだけはやろう」と範囲を限定するほうが継続できます。
Q2. 塾の宿題を全くやらないときは?
→ 一度「どうしてやりたくないのか」を聞いてください。量が多すぎる・難しすぎる場合は塾に相談を。
Q3. 親がどこまで関わればいい?
→ 「一緒に始める」「見守る」「最後に褒める」が基本です。全部を管理しようとすると逆にやる気を奪います。
まとめ
子どもの「やる気がない」は、SOSのサイン。
- 原因を探る
- 小さな成功体験を積む
- プロセスを認める
この3ステップで、子どもは再び前を向けるようになります。
焦らず、信じて、寄り添ってあげましょう。
