【中学受験・首都圏模試】まずは偏差値50台を目指す算数対策

首都圏模試は、偏差値40〜60前後の受験生が多く受験する模試であり、出題傾向は「典型問題の正確な処理力」「文章題の読解力」が強く問われます。

「塾のテストより簡単なのに点が伸びない…」

「文章題で時間が足りない…」

という声が非常に多いのが特徴です。

この記事では、首都圏模試の算数で安定して合格ラインを超えるための具体的な勉強法とテクニックを徹底的にまとめました。

首都圏模試の算数の特徴

① 基本〜標準レベルの問題が中心

四谷大塚の合不合などと比べ、いわゆる“ひねり問題”が少ないため、
✔ 基礎の取りこぼし
✔ 計算ミス
✔ 読み間違い
がそのまま得点差につながります。

② 文章題が全体の6〜7割

特に多いのは以下の項目です。

  • 和差算
  • つるかめ算
  • 速さ
  • 割合
  • 場合の数(樹形図)

難問よりも、正確に読み取る力が勝敗を分けるのが特徴です。

③ “処理スピード”が強く問われる

問題量は多くありませんが、
「読んで理解 → 数字を整理 → 図を書く → 解く」
という一連のスピードが遅いと確実に時間不足になります。

よく出る分野ランキング(首都圏模試 過去10年)

1位:割合・比
2位:速さ
3位:場合の数
4位:図形(平面図形・角度・面積)
5位:小数・分数の計算
6位:和差算・つるかめ算
7位:規則性

首都圏模試で高得点を取る“最短ルート”は、このトップ4分野を徹底的に固めることです。

特に「割合」「速さ」は毎回のように出題されます。

得点戦略:60 → 80 → 90点の伸ばし方

● まずは60点

最低限の対策は、

  • 計算問題を満点にする
  • 割合・和差算の標準問題を確実に取る
  • 図形は基本の面積・角度だけ落とさない

“落とさない”勉強を意識します。

● 次に80点

ここからは、

  • 文章題を途中式まで必ず書く
  • 図を書くスピードを上げる
  • ミスノートで弱点を毎週つぶす

首都圏模試で80点を超える子は、図の書き方が上手いのが特徴です。

● 最後に90点(上位層)

  • 場合の数(複雑な樹形図)
  • 割合×速さの複合問題
  • 面積比・相似を使う図形問題

このあたりを仕上げることで到達します。

苦手別の攻略法

■ 計算が不安定な場合

  • 毎日10分の計算トレーニング
  • 小数×小数、分数×整数を混ぜる
  • 途中式は縦にきれいにそろえる

模試での失点の約4割が“ケアレスミス”というデータもあります。

図形が苦手な場合

首都圏模試では複雑な図形は出ません

必要なのは次の3つだけ。

  1. 補助線
  2. 三角形の面積公式
  3. 角度の基本(平行線・円周角は出ないことが多い)

図を描くときは「大きく・太く・簡単に」という3原則を守るだけで正答率が上がります。

文章題が苦手な場合

首都圏模試の文章題は、「数字の関係を整理する力」がポイント。

練習方法は次の3ステップです。

① 数字に丸をつける
② “求める量”を問題文でチェック
③ □を使った式を必ず書く

これだけで理解力が安定します。

家庭学習での具体的な練習メニュー

★ 毎週のおすすめルーティン

曜日内容
計算(10分)+割合の基本問題
速さ(図を書く練習)
場合の数(表・樹形図)
図形(角度・面積)
文章題総合(過去問含む)
土 or 日首都圏模試の過去問1年分を時間を計って解く

★ 過去問の使い方

過去問は3回解くと効果的。

  • 1回目:時間を計って本番形式
  • 2回目:解説を見ながら理解
  • 3回目:忘れたころにもう一度

過去問で60点→70点→75点→80点…と伸びていきます。

本番での時間配分と見直し方法

● 時間配分の黄金ルール

  • 大問1(計算)→ 最優先
  • 大問2(基礎文章題)→ 必ず得点
  • 大問3〜5 → 取れるところを拾う

推奨ペース

  • 計算:5分
  • 基礎文章題:10分
  • 応用:20分
  • 見直し:5分

● 見直しポイント

  • 数字の写し間違い
  • 単位の変換(m → cm、分 → 時など)
  • 図に書き漏らしがないか

親御さん向けコラム

「行動に注目」できると必ず伸びる

NG
「なんでこの点数なの?」
「こんな簡単な問題を間違えるの?」

OK
「図が大きく書けたね」
「今日の計算、丁寧だったよ」
「途中式が読みやすくなったね」

行動の変化が偏差値アップのサインです。

焦っているときは「一緒に書く」

特に文章題では、
✔ 数字に丸をつける
✔ 求める量に線を引く
✔ 表に整理する

これを“親子で一緒に”やると、すぐに安定します。

子どもが諦めそうになったら

一番効く言葉は、「この問題、前よりできるようになってるよ」という“小さな成長”の指摘です。

偏差値40台の子は「できない自分」を抱え込む傾向があります。

そこで、

  • 成長の事実
  • 前よりできる点
  • 行動の改善

を言葉にしてあげると、一気に前向きになります。

今の偏差値は“実力の一部”にすぎません

偏差値30〜40台の子は、
✔ 読解
✔ 整理
✔ 図を書く習慣
が整うと、一気に伸びます。

今の偏差値は「まだ整っていないだけ」というサインに過ぎません。

よくある質問

Q1. 首都圏模試は難しいですか?

A. 難問は少なく、基礎〜標準問題が中心です。処理スピードと正確さが重要です。

Q2. 過去問はいつから始めればよい?

A. 偏差値50台なら小6の夏〜秋、偏差値40台なら春から始めると効果的です。

Q3. 計算ミスが多くて点が伸びません。どうしたら?

A. 毎日の計算10分+途中式の清書で確実に改善します。模試直前ほど計算練習が効きます。

まとめ

偏差値50を突破するための最重要ポイントは以下の4つ。

① 計算の正確さを取り戻す

(小数・分数・割合)

② 文章題の読み方を整える

(数字に丸 → 求める量に線 → 表で整理)

③ 図を書く習慣をつける

(大きく・簡単に・高さを意識)

④ 取れる問題を確実に取る

(難問は絶対に追わない)

これを1ヶ月〜2ヶ月継続すれば、偏差値30〜40台→50台までは十分に到達できます。

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