小4・9月|「次のクラス分けで落ちるかもしれない」という不安からスタート
このお子さんの指導を始めたのは、小学4年生の9月でした。
当時は早稲田アカデミーに通い、一番上のクラスに在籍していました。
一見すると順調に見えますが、お母様が心配されていたのは算数の成績が急に下がってきたことでした。
一番上のクラスでは算数ができることが前提となるため、
「このままでは、次のクラス分けでクラスが下がってしまうかもしれない」
という不安がありました。
そこで、早稲田アカデミーの個別指導にも通ったものの、算数の状況がなかなか改善せず、私のところへご相談いただきました。
最初にお話ししたのは、難しい問題をさらに増やすことではありませんでした。
まずは予習シリーズの中でも、基礎問題や練習問題について、
「解説を読めば分かる」ではなく、「何も見ずに自分で解ける」
ところまで持っていくことを優先しようとご提案しました。
また、テキストや問題集だけでは練習量が足りない内容については、こちらで類題を作り、家庭学習でも繰り返してもらうことにしました。
4か月後|偏差値40台前半から58へ
指導では、塾のカリキュラムから離れて別の勉強をするのではなく、早稲田アカデミーでその週に習った内容を中心に、「本当に自分で解けるか」を毎週確認していきました。
間違えた問題は、解説を読んで終わりにはしません。
どこで考え方を間違えたのかを確認し、必要に応じて類題を追加して、何も見ずにもう一度自分で解けるところまで繰り返しました。
また、クラス分けテストが近づいたときには、こちらで用意した過去のクラス分けテストにも取り組んでもらいました。
こうした学習を続ける中で、少しずつ「間違えた問題を、どうやって解き直せばよいのか」が変わっていきました。
その結果、指導開始時には40台前半まで下がっていた算数の偏差値が、約4か月後には58まで上がりました。
その後も、塾のテストで結果が出るようになりました
指導を続ける中で、クラス分けテストでも少しずつ結果につながるようになりました。
実際に、お母様からはこのようなご報告をいただいています。

四谷大塚系のテストで、200点満点中146点。目標としていた7割を超えることができました。
小5では、再び算数の成績が下がる時期もありました
ただ、その後ずっと順調だったわけではありません。
小学5年生になると、割合や食塩水など、中学受験算数でもつまずきやすい内容が増えていきます。
このお子さんも、単元によっては思うように得点できず、算数の偏差値が再び下がる時期がありました。
実際に、お母様から「算数は偏差値46でした」とご連絡をいただいたこともあります。

ここで、成績が下がったからといって、急に難しい問題を増やしたり、別の教材へ次々と手を広げたりはしませんでした。
それまでと同じように、塾で習った内容について、
「どこまでは自分でできていて、どこから分からなくなっているのか」
を一つずつ確認しました。
できていない問題は解き方を確認し、類題を使って、何も見ずにもう一度自分で解けるところまで繰り返しました。
小6では、5年生までの内容を復習しながら成績も再び上向きに
小学6年生になると、塾でも5年生までに習った内容をもう一度扱う機会が増えてきます。
そこで、特別な教材へ切り替えるのではなく、引き続き早稲田アカデミーのカリキュラムに沿って学習を進めました。
5年生のときに苦戦した単元についても、塾で再び扱ったタイミングで、
「今度は何も見ずに自分で解けるか」
を確認していきました。
できていない問題については、解き方を確認したあとに類題を使い、もう一度自分の力で解けるところまで繰り返しました。
その結果、小学6年生になってからは、再びテストでも結果が出るようになっていきました。
実際のテストでは、算数で200点満点中150点を取ったこともあります。


このように、一度成績が上がったあとに再び下がる時期があっても、その時点でできていない内容を確認し直し、塾の学習と並行して繰り返していきました。
小5の終わり頃、「雙葉中学校に行きたい」という目標が決まりました
小学5年生の終わり頃になると、志望校として雙葉中学校を具体的に意識するようになりました。
指導を始めた小学4年生の頃から、最初から雙葉中学校を目指していたわけではありません。
当初、お母様からは、
「できれば鴎友学園に行けるくらいの力をつけたい」
というお話を伺っていました。
その後、塾での学習を続けながら、算数の偏差値が40台前半から58まで上がる一方で、小学5年生では再び成績が下がる時期も経験しました。
それでも、その都度できていない内容を確認し、塾で習った問題の復習や類題を繰り返していきました。
そして小学5年生の終わり頃、本人の中でも「雙葉中学校に行きたい」という目標がはっきりしてきました。
私から見ても、算数については「できるようになる力はある」と感じていました。
また本人も、自分はどちらかというと文系科目が得意だと考えていたため、
「得意な文系科目はさらに伸ばし、算数や理科では簡単な問題でミスをしない」
というように、受験に向けた目標も少しずつ具体的になっていきました。
小6・夏休み明けから、雙葉中学校の過去問対策を始めました
小学6年生の夏休みが終わってから、雙葉中学校の過去問に取り組み始めました。
最初から時間を計って解かせたわけではありません。
まずは時間制限を設けず、今の段階でどのくらい解けるのかを確認するところから始めました。
最初に取り組んだ2022年度の問題では、自己採点で57点程度だったと記憶しています。
ただ、実際に問題を見ていくと、まったく手が出ない問題ばかりだったわけではありません。
雙葉中学校の算数では、難しい解法をたくさん知っていること以上に、
「長めの文章を読み、実は基本的な解き方で解ける問題だと気づくこと」
そして、
「典型的な問題を正確に、できるだけ速く処理すること」
が重要だと考えました。
このお子さんの場合、最初の頃は特に、文章を読んだ段階で「これはあの基本的な考え方を使えば解ける」と気づくところに課題がありました。
そこで、過去問をただ何年分も解いて点数を見るのではなく、
「なぜこの問題で、この解き方を使うのか」
を一問ずつ確認しながら進めることにしました。
過去問8年分を、解けるようになるまで繰り返しました
雙葉中学校の過去問は、最終的に8年分すべてに取り組みました。
ただし、8年分を一度解いて終わりにはしていません。
まず、一度取り組んだ問題は、すべての問題をもう一度解き直しました。
2回目でも解き方を自分で判断するのが難しかった問題については、さらにもう一度取り組みました。
つまり、
過去問8年分を解く
↓
すべての問題を2周する
↓
2周しても解き方に迷う問題は3周目へ
という形です。
さらに、過去問の解き直しだけでは終わらせませんでした。
まだ定着していない問題については、早稲田アカデミーのテキストなどから同じ考え方を使う類題を探し、家庭学習でも繰り返してもらいました。
大切にしたのは、過去問の答えや解き方そのものを覚えることではなく、
「問題の形が少し変わっても、自分で使う解き方を判断できるようにすること」
です。
そのため平日は、
過去問の解き直し+こちらから出した類題+早稲田アカデミーで習った内容の復習
を中心に進めました。
早稲アカの志望校対策も、家庭教師の指導で復習しました
受験が近づいてからも、家庭教師だけで対策を進めたわけではありません。
早稲田アカデミーでは、冬期講習などで志望校対策の講座を受講していました。
私は、そこで新しく習ったことをさらに増やすというよりも、塾で習った内容を本人が本当に自分で使えるようになっているかを確認することを重視しました。
塾で一度説明を聞いて分かった問題でも、数日後に何も見ずに解こうとすると、解き方が出てこないことがあります。
そのため、
早稲アカで志望校対策を受ける
↓
家庭教師の指導で、習った内容をもう一度確認する
↓
自分で解けなかった問題は解き直す
↓
必要に応じて類題でも確認する
という形で進めました。
塾と家庭教師で別々の勉強をするのではなく、早稲アカで学んでいることを軸にしながら、理解できていないところや定着していないところを家庭教師で補うという考え方です。
本番前は、入試当日と同じ流れで過去問を解きました
入試が近づいてからは、問題を解けるようにすることだけでなく、本番で普段の力を出せるようにすることも意識しました。
学校がない日には、雙葉中学校の入試本番を想定して、実際の入試と同じように時間を計り、全教科の過去問に取り組むことも繰り返しました。
算数だけを時間内に解く練習ではありません。
本番と同じように、
国語・算数・理科・社会を決められた時間で解く
↓
教科と教科の間の時間も含めて、本番の流れを経験する
↓
終わったあとに、算数のできなかった問題を確認する
という形で進めました。
平日は、過去問の解き直しに加えて、こちらから渡した類題や、早稲田アカデミーで習った内容の復習を続けました。
この頃になると、過去問も一度解いて終わりではなく、「この問題では何を使えばよいのか」を本人が判断できる問題が少しずつ増えていました。
繰り返すうちに、過去問で80点台を取れるようになりました
最初に雙葉中学校の過去問に取り組んだときは、時間制限を設けずに解いても、自己採点で57点程度でした。
しかし、過去問を繰り返し、解けなかった問題について類題まで戻って練習する中で、少しずつ自分で解き方を判断できる問題が増えていきました。
特に2023年度の過去問は、最終的に3回取り組みました。
3回目には問題そのものを覚えている部分もあるため、これをそのまま実力としての得点と考えることはできません。
それでも、最終的には86点程度まで取れるようになりました。
ここで重視していたのは、過去問の点数そのものではありません。
「なぜこの解き方を使うのか」「問題文のどこから、その考え方に気づくのか」を本人が説明できる状態にすることです。
雙葉中学校の算数では、非常に特殊な解法を使うというよりも、長い文章や条件を読み取り、基本的・典型的な解き方を使えることに気づき、それを限られた時間の中で正確に処理することが重要だと考えていました。
そのため、入試直前になっても難しい問題を次々に増やすのではなく、
過去問で迷った問題
↓
同じ考え方を使う類題
↓
もう一度過去問
という往復を続けました。
お母様からも、この頃には「よく取れるようになりました」と言っていただけるようになりました。
小4から約2年間の指導を経て、雙葉中学校に合格
そして入試本番を迎え、雙葉中学校に合格しました。
小学4年生の9月に指導を始めてから、約2年間の指導でした。
振り返ってみると、最初から順調だったわけではありません。
小学4年生の頃には、お母様から、
「答えを見て、そのままノートに書き写していました」
とご相談をいただいたこともありました。
算数の偏差値が40台前半まで下がったところから58まで上がり、その後、小学5年生では再び46まで下がった時期もありました。
それでも、成績が下がるたびに新しい教材へ手を広げるのではなく、
「今、何が自分でできて、何がまだできていないのか」
を確認し、早稲田アカデミーで習っている内容の復習と類題演習を続けました。
そして小学5年生の終わり頃に「雙葉中学校に行きたい」という目標が決まってからは、本人の学習に対する姿勢も少しずつ変わっていきました。
小学6年生の夏休み明けからは雙葉中学校の過去問8年分に取り組み、解けなかった問題は2回、3回と解き直し、必要に応じて同じ考え方を使う類題まで戻って練習しました。
入試直前には、学校がない日を利用して、本番と同じ時間で4教科すべての過去問を解く練習も繰り返しました。
そして最終的に、第一志望だった雙葉中学校への合格につながりました。
合格後、お母様から、
「娘が、鈴木先生はいつも褒めてくれるからやる気が出ていたと言っていました」
というお話も伺いました。
私自身、このお子さんの指導を通して改めて感じたのは、一度成績が上がれば、その後ずっと順調に伸び続けるわけではないということです。
上がったり下がったりしながらも、その時点でできていないことを確認し、塾で習った内容を「何も見ずに自分で解ける」ところまで繰り返していく。
その積み重ねが、最終的な合格につながった一例だと考えています。
この事例からお伝えしたいこと
このお子さんは、小学4年生の段階から順調に算数が得意だったわけではありません。
偏差値が40台前半まで下がった時期もあれば、一度58まで上がったあと、小学5年生で再び46まで下がったこともありました。
それでも、そのたびに難しい問題や新しい教材を増やしたわけではありません。
今習っている内容の中で、どこまでは自分で解けて、どこから分からなくなっているのか。
そこを確認し、必要な問題を繰り返してきました。
中学受験では、塾の宿題をすべて終わらせることや、難しい問題をたくさん解くことに目が向きやすくなります。
しかし、算数の成績がなかなか上がらないときには、問題数を増やす前に、
「解説を見れば分かる」ではなく、「何も見ずに自分で解ける問題がどのくらいあるのか」
を確認することが大切です。
もし、
「塾には通っているのに算数だけ伸びない」
「宿題はやっているのに、テストになると解けない」
「どこまで戻って勉強すればよいのか分からない」
という状態であれば、一度、お子さんが実際に問題を解くところを見ながら、つまずいている場所を整理してみることをおすすめします。
お子さんの場合は、どこから見直せばよいのか一緒に整理します
同じように算数の成績が伸び悩んでいても、つまずいている場所や、必要な学習はお子さんによって異なります。
30分の無料学習相談では、
「今の塾を続けながら、何を優先すればよいのか」
「どの単元まで戻って確認した方がよいのか」
「家庭学習をどのように進めればよいのか」
など、現在の状況を伺いながら一緒に整理します。
家庭教師をお願いするか、まだ決めていない段階でも構いません。
世田谷区を中心に対面指導に対応しています。
初回のご相談はオンラインでも可能です。