高校受験の数学対策は、多くの受験生にとって難しさを感じることもあります。
この記事では、基礎から応用まで、段階的かつ体系的に数学を学ぶための方法を解説します。
分野別の対策法、学年別の学習計画、過去問の活用方法、そして最適な問題集の選び方まで、幅広くカバーしていきます。
この記事を読むことで、数学の学習における不安を解消し、高校受験に向けて自信を持って準備することができるでしょう。
高校受験数学を得意にする基本戦略
ここからは、高校受験数学の基本戦略を紐解き、どのようにして数学の学習を効果的に進めるかを探ります。
まず、数学の基礎をしっかりと固めることが重要です。
基礎がしっかりしていれば、応用問題も解けるようになります。
次に、各分野ごとの勉強法を理解し、それぞれに適したアプローチで対策することが大切です。
数学対策に必要な各単元の全体像
まず、高校入試においては、どの高校でも出題形式や各単元の問題の難易度は、そこまで変わりありません。
以下に、どのような形で問題が出題されるのかを解説します。
- 大問1番:四則計算や文字式、方程式や角度を求める小問が出題されます。数学が苦手な人は、ますはここで得点することが大事です。
- 大問2番:都立では数の規則に関する証明問題、私立では方程式の文章問題などが出題されます。過去問分析が最も必要な部分と言えます。
- 大問3番:主に関数の問題が出題されます。偏差値50代であれば一次関数、偏差値60を超えると二次関数の出題率が高くなります。
- 大問4番:主に図形の証明問題が出題されます。偏差値50代であれば教科書レベル、偏差値60を超えると「合同と相似と円の融合問題」のようなものが必ず出題されます。
- 大問5番:三平方の定理を使う問題の出題が多くなります。難関校は立体図形の体積を求める問題を出題する傾向にあります。
都立高校は、上に書いた出題傾向が高く、これからもこの傾向はほぼ変わらないと考えられます。
ただ私立高校の場合は「方程式の文章問題」「点の移動と面積の変化をグラフにする問題」など、各高校ごとに、何がどう出題されるのかは違います。
いずれにしても「四則計算」「関数の典型問題」「図形の証明」「三平方の定理」に関しては、基礎問題は「どんな問題でもできる状態」を目指したいところです。
効率的な学習計画の立て方と対策
各単元ごとに、以下のような対策が求められます。
- 大問1番対策:「文字式」「方程式」だけではなく「角度の計算」も対策が必要です。
- 大問2番対策:過去問を見て「毎年のように出ている問題」をまずは見つけましょう。
- 大問3番対策:関数分野における「教科書の節末レベルの問題」を繰り返し練習しましょう。
- 大問4番対策:図形の証明問題において「何を証明する問題が出題されやすいのか」を把握しておくことが大事です。
- 大問5番対策:直角三角形の辺を求める問題で良いので、三平方の定理の使い方を習得することが大事です。
これらを念頭に置いた上で、以下では具体的に対策の仕方について書いていきます。
大問1番の対策
大問1は、各高校の過去問を見る限り「同程度の偏差値帯」であれば、そこまで出題の内容は変わりません。
ですので、まずは自分の志望校の過去問を一通り解き、同時に滑り止め校の過去問や他の高校問題なども解くことが、大問1の基本的な対策となります。
大問2の対策
大問2以降からは、各高校の入試問題で出るテーマが異なってくる傾向にあるので、まずは問題の「難易度」を把握するようにしましょう。
というのも、例えば大問2の特徴としては「去年と今年とでは出題内容が大きく違う」ということがよくあります。
ですが、問題のレベルは「教科書レベル」であったり「典型的な入試問題レベル」であったりと、難易度に関しては共通したものがあります。
「この分野は出ない」ではなく、難易度を把握した上で「何が出てもこのレベル!」ということを、まずは理解しておきましょう。
大問3の対策
大問3では、例外を除きほぼ「関数」の問題が出ます。
「関数」の問題は、どの問題でも問われることは一緒ですので、まずは「問題集に載っている全ての問題」に正解できるようにして下さい。
「関数」の問題に共通しているのは、一部の「ものすごく偏差値の高い私立校の問題」を除いて「どの問題集にも載っているような問題が出る」ということです。
過去問を解く前に、今一度お手持ちの問題集の問題を解けるかどうかを確かめてみて下さい。
大問4の対策
大問4では「図形の証明」かあるいは「平面図形の計量」が出ます。
「図形の証明問題」は、分かりやすく「偏差値ごと」に出題傾向をお伝えすると、偏差値50~55、56あたりであれば「よくある合同証明」をできるようにしておきましょう。
偏差値55~60あたりであれば「よくある相似証明」、偏差値60~65あたりであれば「円周角と相似の融合問題」をできるようにしておきましょう。
偏差値65以上であれば「相似の証明をしてから合同証明をする問題」のように「証明を二段階に分けてするような問題」も出ます。
各偏差値ごとに、毎年どのような解き方で解く問題が出るのかを、まずは知っておきましょう。
大問5の対策
大問5も、各偏差値ごとに「練習するべきこと」は変わります。
偏差値65以上を狙うのであれば、空間図形の中に直角三角形を「自分で見つけること」を求められます。
具体的には三角錐の各辺に点があり、その点同士を結んだとき「30°、60°、90°」の直角三角形を見つけ、辺の比を正しく使うというようなイメージです。
まずは問題集において「三平方の定理」を正しく使えるように、日々問題演習を行いましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
「大問1から大問5」のように書きましたが、場合によっては「大問6、7」まである高校もありますね。
この記事では主に各大問ごとの対策を紹介しましたが、まだまだ「数学が苦手」という方は、まずはお手持ちの問題集に載っている問題をできるようにして下さい。
その際「解説を見ない」「間違ったらもう一度解いて正解を出す」ということを意識してみて下さい。
確実に成績アップにつながるはずなので、ぜひ実行してみて下さいね。
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