中学受験算数の中でも、多くの受験生が苦戦するのが「立体図形」の単元です。
平面図形とは異なり、立体を頭の中でイメージする力が求められるため、理解するのに時間がかかる子も少なくありません。
しかし、正しい学習法を身につければ、立体図形は確実に得点源にできます。
この記事では、立体の見え方や切断、体積・表面積の問題に強くなるための勉強法を、段階的にわかりやすく紹介します。
図形の苦手意識を克服したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
身のまわりの立体図形を調べる
立体図形の理解は、「身近にある立体を意識すること」から始まります。
例えば牛乳パックは直方体、サッカーボールは球、アイスクリームのコーンは円すいといったように、日常の中に図形のヒントはたくさんあります。
実際に手に取って観察することで、「面は何枚あるか」「どんな形の面があるか」「辺や頂点の数は?」といった基本的な構造が自然と頭に入ります。
まずは図形を「覚える」のではなく、「感じる」ことから始めましょう。
色んな角度から見た図を考える
立体図形を正確に把握するには、「見る方向」を変える練習が欠かせません。
真上・真横・正面から見たときにどう見えるかを頭の中で想像できる力が、入試では特に問われます。
まずは教科書や参考書にある立体の図を使って、実際にその方向からの見え方を紙に描いてみるのが効果的です。
また、積み木などを使って角度を変えて観察するのもおすすめです。
繰り返し練習すれば、図形の「回転」や「投影」の問題にも対応できるようになります。
切断面の形を考える
「立体を切ったときに、どんな形になるか」という切断の問題は、中学受験の中でも特に難易度が高い分野です。
これを克服するには、「実際に切ってみる」という体験が何より効果的です。
例えば、スポンジや紙で作った立体をナイフやはさみで切ってみると、断面がどうなるかを直感的に理解できます。
また、YouTubeなどで切断のアニメーションを見るのも視覚的に理解を深める手段です。
まずは正確に断面を「描ける」ようにすることを目指しましょう。
表面積・体積の問題を解く
立体図形において実際に得点に結びつけるには、表面積や体積の計算が欠かせません。
どんな立体であっても、「面の数と形を整理すること」「高さや半径などの長さを正しく読み取ること」がポイントです。
まずは直方体・立方体・円柱といった基本の立体で公式を使いこなせるようにしましょう。
そのうえで、組み合わせや切り取った立体など、応用問題にも挑戦していくと良いでしょう。
図を丁寧に書いて、数値の整理を怠らないことが正解への近道です。
まとめ
立体図形の力を伸ばすには、「見て・描いて・考えて・手を動かす」ことが大切です。
机の上の勉強だけでなく、実際に身近な立体を観察したり、自分で模型を作ってみたりと、五感を使った学びが理解を深めます。
基本的な図形の性質から切断・表面積・体積の計算まで、段階を追って取り組むことで、立体図形は必ず得意分野に変えられます。
コツコツと取り組んで、自信を持って受験に臨めるようにしましょう。