予習シリーズ算数 4年の下巻が難しい理由と家庭学習の進め方
四谷大塚の予習シリーズを使っているお子さんの中には、4年生の後半になってから、算数の問題が急に難しくなったと感じる子もいます。
「4年上までは何とか解けていたのに、4年下になってから間違いが増えた」
「基本問題は解けるのに、練習問題になると手が止まってしまう」
「塾の授業では分かったと言うのに、家で同じ問題を解かせるとできない」
このような状況になると、保護者の方も、今までと同じ勉強方法を続けてよいのか迷うのではないでしょうか。
予習シリーズ4年下の算数が難しいと感じる理由の一つは、これまでに学習した計算や考え方を組み合わせて使う問題が増えることです。
そのため、授業の内容を理解するだけでなく、問題文を読んで必要な知識を選び、自分で式を立てる力が求められます。
ここで注意したいのは、難しい問題が解けないからといって、練習問題を増やすことが必ずしも解決につながるわけではないという点です。
基本問題を解くために必要な知識が定着していなければ、難しい問題を繰り返しても、解説を覚えるだけの学習になってしまうことがあります。
大切なのは、今のお子さんがどの問題まで自分の力で解けるのかを確認し、必要なところから学習を進めることです。
この記事では、予習シリーズ4年下の算数が難しい理由を整理したうえで、各回の学習内容や、基本問題・練習問題の取り組み方、家庭学習で優先したいことを解説します。
予習シリーズ4年下の算数はなぜ難しいのか?
予習シリーズ4年下の算数が難しくなるのは、新しい知識を覚えるだけでなく、以前に学んだ内容を使って問題を解く場面が増えるためです。
4年上で学習した内容が十分に定着していない場合、4年下の問題で初めて、その理解不足が表面化することもあります。
また、基本問題と練習問題では、問題を解くために必要な考え方の数や、条件の整理の仕方が異なります。
その違いを理解しておくと、家庭学習で何を優先すべきか考えやすくなります。
4年上と比べて、どのような力が必要になる?
4年下では、習った解き方をそのまま使うだけでなく、問題に応じて必要な知識を選び、組み合わせる力がより重要になります。
例えば、4年下で学習する「割合」では、割合の求め方を覚えるだけでは十分ではありません。
問題文を読んで、
- 何をもとにしているのか
- 何と何を比べているのか
- 求めたいのは割合なのか、比べる量なのか、もとにする量なのか
を自分で判断する必要があります。
さらに、割合の計算には、分数や小数の計算、倍の考え方など、それまでに学習した内容も使います。
そのため、割合の公式を覚えていても、分数の計算や「何倍」という表現の理解が不十分であれば、問題を正しく解けないことがあります。
これは割合に限ったことではありません。
図形の問題では、面積や体積の公式を覚えているだけでなく、図のどの部分にその公式を使うのかを考える必要があります。
水量とグラフの問題では、水が増える様子を読み取り、容器の形や水面の高さとの関係を整理しなければなりません。
4年下の学習では、「解き方を知っていること」と「問題に応じて解き方を使えること」の違いが、正答率に表れやすくなります。
そのため、間違えた問題を復習するときには、計算方法だけでなく、どの知識を使う問題なのかを自分で判断できていたかまで確認することが大切です。
基本問題は解けるのに練習問題が難しいのはなぜ?
基本問題は解けても練習問題が解けないのは、基本的な解き方を知っていても、それを使う場面を自分で判断できていないことがあるためです。
予習シリーズの基本問題では、直前に学習した例題と似た形で出題されることがあります。
その場合、お子さんは問題文を十分に読み取らなくても、例題と同じように式を立てて正解できることがあります。
一方、練習問題では、条件の示し方が変わったり、複数の考え方を組み合わせたりする必要があります。
例えば、割合の問題で「比べる量=もとにする量×割合」という関係を覚えていても、問題文の中から「もとにする量」を見つけられなければ、正しい式は立てられません。
この場合、割合の計算練習を増やすだけでは、問題が解けるようにならない可能性があります。
家庭学習では、次のような違いを確認してみてください。
| 基本問題での様子 | 確認したいこと |
|---|---|
| 例題を見た直後なら解ける | 解き方を覚えているだけではないか |
| 数字を変えた類題も解ける | 基本的な考え方を理解しているか |
| 問題の順番を変えると間違える | 使う解き方を自分で選べるか |
| 数日後に解き直すと解けない | 学習内容が定着しているか |
特に確認したいのは、解説や例題を見ずに、問題文から自分で式を立てられるかという点です。
基本問題を正解できたとしても、解き方を覚えているだけなのか、考え方を理解しているのかによって、次に取り組むべき学習は変わります。
もし基本問題の段階で考え方が曖昧であれば、無理に練習問題へ進む必要はありません。
基本問題の数字を変えた類題を解いたり、時間を空けて解き直したりして、考え方を自分で再現できるようにすることを優先します。
反対に、基本問題を安定して解けるのであれば、練習問題に取り組み、条件を整理する練習を増やしていくとよいでしょう。
授業や解説を理解していても、テストで解けないのはなぜ?
授業や解説を理解していてもテストで解けないのは、説明を聞いて分かることと、何も見ずに解き方を思い出して使うことが異なるためです。
塾の授業では、先生が問題の考え方を順番に説明してくれます。
解説にも、どのような式を立て、どの順番で計算すればよいのかが書かれています。
そのため、説明を聞いているときには理解できても、テストで初めて問題を見たときに、何から始めればよいのか分からなくなることがあります。
例えば、解説を読んで「なるほど、ここで線分図を使えばよいのか」と理解できたとします。
しかし、テストでは線分図を使うことを自分で判断し、必要な数量を書き込まなければなりません。
解説を読んで納得できた段階では、まだ自分の力で解けるようになったとは限らないのです。
私の算数指導でも、説明を聞いて理解できたことだけで、学習が完了したとは判断していません。
説明した後には、まず同じ問題を解説を見ずに解いてもらいます。
さらに、同じ考え方を使う類題を宿題として出し、次の指導時にも問題を選んで解いてもらいます。
ここで確認するのは、答えが合っているかどうかだけではありません。
問題文を読んで、どの考え方を使うのか判断し、自分で式を立てられるかを確認します。
家庭学習でも、解説を読んで理解した後に、すぐ答えを書き写して終わりにするのではなく、解説を閉じて最初から解き直す時間を設けることが大切です。
その場で解けた場合も、数日後にもう一度確認すると、考え方が定着しているか分かりやすくなります。
予習シリーズ4年下の算数では、難しい問題を何問解いたかだけでなく、一度学習した基本的な考え方を、別の問題でも自分の力で使えるようになっているかを重視して家庭学習を進めましょう。
承知しました。今回は、各回の詳しいつまずきポイントや克服方法までは扱わず、「各回でどのような内容を学ぶのか」を簡潔に紹介する構成にします。
記事の中心は、引き続き「予習シリーズ4年下の算数が難しい理由」と「家庭学習の進め方」です。
予習シリーズ4年下では各回でどのようなことを学ぶ?
予習シリーズ4年下の算数では、小数と分数の計算、割合、速さ、平面図形、立体図形など、中学受験の算数で必要になる基本的な考え方を幅広く学習します。
4年上で学習した内容を使いながら、新しい単元へ進んでいくため、以前の学習内容が十分に定着していないと、問題が難しく感じられることがあります。
また、4年下では、第5回・第10回・第15回・第19回に総合回が設けられています。
総合回では、単元ごとに学習した知識を使って、さまざまな問題に取り組みます。
ここでは、各回で学習する内容と、算数が苦手なお子さんが家庭学習で優先したいことを紹介します。
第1回「小数と分数」
小数と分数の計算を正確に行い、計算の順序や数の性質を理解することが主な学習内容です。
小数と分数が混ざった四則計算や、かっこを含む計算などに取り組みます。
また、小数を分数に直したり、分数を小数に直したりして、計算しやすい形を考えます。
小数と分数の計算は、後に学習する割合や速さ、図形の問題でも必要になるため、正確に計算できるようにしておきたい単元です。
苦手な子向けの対策
小数と分数が混ざった計算で間違いが多い場合は、まず小数だけ、分数だけの計算に分けて確認します。
特に、通分・約分・小数点の位置で間違えていないかを確認することが大切です。
計算の順序と小数・分数の変換が正確にできるようになってから、混合計算に進みましょう。
第2回「分配とやりとりの問題」
分配とやりとりの問題では、複数の人や物の数量関係を整理し、それぞれの数量を求める方法を学びます。
分配の問題では、全体の数量を一定の条件に従って分け、それぞれの数量を求めます。
やりとりの問題では、ある人から別の人へ物を渡したときに、数量の差や関係がどのように変わるかを考えます。
文章に書かれた条件を線分図などで整理し、やりとりの前後で変わる数量と、変わらない数量を区別することが重要になります。
苦手な子向けの対策
文章を読んでも式が立てられない場合は、登場する人や物の数量を、やりとりの前後に分けて書き出します。
例えば、AさんからBさんに3個渡した場合、Aさんは3個減り、Bさんは3個増えますが、2人の合計は変わりません。
数量がどのように変化したかを図や表で確認してから、式を立てる練習をしましょう。
第3回「円と正多角形」
円と正多角形では、円の性質や正多角形の角度、図形の構造について学びます。
円の中心や半径、直径の関係を確認しながら、円を利用した図形の問題に取り組みます。
また、正三角形、正方形、正五角形、正六角形などの正多角形について、辺や角の性質を学習します。
正多角形を三角形に分けて考えることや、図形の対称性を利用することなど、図形の性質を使って考える力を身につけます。
苦手な子向けの対策
円や正多角形の性質を覚えていても、図形の中で使えない場合があります。
まずは、正多角形の中心と頂点を結び、合同な三角形に分ける練習をします。
また、半径が等しいことや、正多角形の辺・角が等しいことを図に書き込みます。
図形の性質を覚えるだけでなく、図に書き込んで使えるようにすることが大切です。
第4回「立方体と直方体の体積」
立方体と直方体の体積では、縦・横・高さの関係を理解し、立体の体積を求める方法を学びます。
立方体や直方体の体積を公式で求めるだけでなく、複数の立体を組み合わせた図形についても考えます。
また、体積の単位や容積との関係なども、立体図形を理解するうえで重要です。
後に学習する角柱・円柱や水量の問題にもつながる単元です。
苦手な子向けの対策
体積の計算ができない場合は、まず縦・横・高さが図のどの部分に当たるのかを確認します。
複雑な立体では、直方体に分けて考える練習から始めます。
最初から難しい複合立体に取り組まず、基本的な直方体の体積を確実に求められるようにしましょう。
第5回「総合」
第1回から第4回までに学習した内容を使い、問題に応じて適切な解き方を選ぶ練習をします。
小数と分数の計算、分配とやりとりの問題、円と正多角形、立方体と直方体の体積などを復習します。
単元別の学習とは異なり、問題文を読んで、どの知識を使えばよいのかを自分で判断することが求められます。
苦手な子向けの対策
総合問題で間違いが多い場合は、間違えた問題を第1回から第4回までの単元に分類します。
計算で間違えたのか、数量の関係を整理できなかったのか、図形の性質を使えなかったのかを確認します。
総合問題を繰り返す前に、解けなかった単元の基本問題へ戻ることを優先しましょう。
第6回「割合の表し方」
割合の表し方では、2つの数量を比較し、一方がもう一方の何倍に当たるかを考える方法を学びます。
割合を小数や分数で表すことや、「もとにする量」「比べられる量」「割合」の関係を理解することが重要です。
例えば、ある数量が別の数量の何倍に当たるのかを求めたり、割合からもとの数量を計算したりする問題に取り組みます。
割合は、問題文から何をもとにしているのかを判断できることが重要な単元です。
苦手な子向けの対策
割合の問題で式が立てられない場合は、まず「何をもとにしているのか」を確認します。
例えば、「20人のうち5人」という問題なら、20人をもとにして5人を比べていることを整理します。
そのうえで、割合を求める式を立てます。
公式を暗記する前に、もとにする量と比べられる量を正しく区別できるようにしましょう。
割合の具体的な学習方法については、関連記事「予習シリーズ4年下・第6回『割合』を克服した勉強方法」でも紹介しています。
第7回「推理して解く問題」
推理して解く問題では、与えられた複数の条件を整理し、条件に合う答えを見つける方法を学びます。
人物や物の順番、位置、組み合わせなどについて、分かっている情報から新しい情報を導きます。
表や図を使って条件を整理し、一つずつ可能性を調べることが必要になります。
計算力だけでなく、問題文を正確に読み取り、条件に矛盾がないかを確認する力を身につける単元です。
苦手な子向けの対策
頭の中だけで条件を整理しようとすると、途中で分からなくなることがあります。
まずは、問題文の条件を一つずつ表や図に書き込みます。
条件に合わないものには印をつけ、残った可能性を調べます。
すべてを頭の中で考えず、分かったことを一つずつ書き出す練習が効果的です。
第8回「多角形の性質」
多角形の性質では、三角形や四角形をはじめとする多角形の角度や辺の関係について学びます。
三角形の内角の和が180度であることを利用し、四角形や五角形などの内角の和を求めます。
また、多角形の外角の和や、対角線などの性質についても考えます。
複雑な図形でも、三角形に分けたり、分かっている角度を書き込んだりして、必要な角度を求める力を身につけます。
苦手な子向けの対策
角度の問題が解けない場合は、まず三角形の内角の和が180度であることを使い、基本的な角度を求める練習をします。
次に、四角形や五角形などを三角形に分け、内角の和を求めます。
複雑な図形でも、分かる角度を一つずつ図に書き込んでいくことを習慣にしましょう。
第9回「円とおうぎ形」
円とおうぎ形では、円周の長さや円の面積を求め、おうぎ形の弧の長さや面積へと発展させます。
円全体に対する中心角の割合を考え、円の一部分の長さや面積を計算します。
また、複数の円やおうぎ形を組み合わせた図形についても学習します。
円やおうぎ形の計算は、後に学習する円柱・円すいの表面積や展開図にもつながります。
苦手な子向けの対策
おうぎ形の面積や弧の長さが求められない場合は、まず円全体の円周と面積を正しく計算できるか確認します。
そのうえで、中心角が90度なら円全体の4分の1、60度なら6分の1になることを図で確認します。
公式をそのまま覚えるのではなく、円全体の何分のいくつに当たるかを考える練習をしましょう。
第10回「総合」
第6回から第9回までに学習した割合、推理、多角形、円とおうぎ形などの内容を使って問題を解きます。
それぞれの単元の基本事項を確認するとともに、問題の条件に応じて必要な知識を選ぶ練習をします。
特に、図形の問題では、図に書かれた情報から必要な長さや角度を求めることが重要になります。
苦手な子向けの対策
割合や図形の問題で間違いが多い場合は、第6回から第9回までの基本問題を使って復習します。
特に、割合の式が立てられない問題と、図形の性質を使えない問題は分けて確認します。
総合回では、難しい問題を何問解けたかより、基本問題を自力で解けるかを優先して確認しましょう。
第11回「角柱と円柱」
角柱と円柱では、立体の構造を理解し、体積や表面積を求める方法を学びます。
底面積と高さの関係を使って体積を計算し、底面や側面の面積を求めて表面積を計算します。
また、展開図を使って、立体を平面に広げたときの面のつながりについても考えます。
体積と表面積では求めるものが異なるため、どの面積や長さが必要になるのかを区別することが重要です。
苦手な子向けの対策
体積と表面積を混同する場合は、まず何を求める問題なのかを確認します。
体積では底面積と高さを使い、表面積では底面と側面の面積を合計します。
展開図を使って、それぞれの面が立体のどの部分に当たるのかを確認することも大切です。
体積と表面積の違いを理解してから、複雑な立体の問題へ進みましょう。
第12回「一方にそろえて解く問題」
一方にそろえて解く問題では、2種類の数量について、一方の条件をそろえることで、もう一方の数量を求める方法を学びます。
例えば、2種類の品物を異なる個数ずつ購入したときの代金から、それぞれの単価を求める問題などです。
数量を何倍かして条件をそろえ、差を利用して答えを求めます。
文章に書かれた数量の関係を整理し、比較しやすい形に変えて考えることを学ぶ単元です。
苦手な子向けの対策
問題文の条件が整理できない場合は、2つの条件を表にまとめます。
例えば、品物AとBの個数と代金をそれぞれ書き出し、どちらか一方の個数をそろえます。
そのうえで、代金の差からもう一方の品物の値段を求めます。
最初から式を立てようとせず、数量をそろえる目的を理解することが大切です。
第13回「速さの表し方」
速さの表し方では、道のり・速さ・時間の関係を理解し、それぞれの数量を求める方法を学びます。
秒速・分速・時速などの単位を理解し、速さの単位換算にも取り組みます。
また、一定の速さで進むときの道のりや、目的地までにかかる時間などを計算します。
速さの問題では、計算する前に、道のり・速さ・時間のうち何が分かっていて、何を求めるのかを整理することが重要です。
苦手な子向けの対策
速さの問題が苦手な場合は、まず「1分間に何m進むか」という意味を理解することから始めます。
例えば、分速60mなら、2分間で120m、3分間で180m進むことを確認します。
その後、道のり・速さ・時間の関係を使って計算する練習をします。
速さの公式を覚えるだけでなく、速さが表している数量の意味を理解することが重要です。
第14回「平均」
平均では、複数の数量の合計を個数で割る考え方と、平均から合計や個々の数量を求める方法を学びます。
テストの得点や人数、長さ、重さなどを題材に、平均を利用した文章題に取り組みます。
また、人数の異なる集団をまとめた平均や、平均が変化する問題なども考えます。
平均を求める計算だけでなく、平均と合計の関係を使って、分からない数量を求めることが重要になります。
苦手な子向けの対策
平均の問題が解けない場合は、まず「合計÷個数=平均」の関係を確認します。
次に、平均と個数から合計を求める問題に取り組みます。
例えば、5人の平均点が70点なら、合計点は350点になることを理解します。
平均から合計を求められるようになると、複雑な文章題にも取り組みやすくなります。
第15回「総合」
第11回から第14回までに学習した角柱と円柱、数量をそろえて解く問題、速さ、平均などを使って総合問題に取り組みます。
公式を覚えているかだけでなく、問題文に書かれた複数の条件を整理し、必要な計算を順番に進める力を確認します。
苦手な子向けの対策
第11回から第14回までの内容を振り返り、間違えた問題を単元ごとに整理します。
立体図形なら体積と表面積、速さなら道のり・速さ・時間、平均なら合計と個数の関係を確認します。
間違えた問題の解説を読むだけでなく、対応する単元の基本問題を解き直しましょう。
第16回「角すいと円すい」
角すいと円すいでは、立体の体積や表面積の求め方、展開図などについて学びます。
角柱・円柱との違いを理解し、すい体の体積を求めるときには、底面積と高さの積を3で割ることを学習します。
また、円すいの母線と底面の半径の関係や、展開図を利用した表面積の計算などにも取り組みます。
第11回の角柱と円柱で学習した内容が、ここでも必要になります。
苦手な子向けの対策
角すいや円すいの問題が解けない場合は、まず角柱・円柱との違いを確認します。
体積を求める問題では、底面積と高さを正しく見つけられるかを確認します。
表面積では、底面と側面を区別し、円すいの展開図では母線と半径の違いを理解することが重要です。
体積と表面積を別々に練習し、それぞれの基本問題を確実に解けるようにしましょう。
第17回「水量とグラフ」
水量とグラフでは、容器に入る水の量と水面の高さの関係を、立体図形やグラフを使って考えます。
直方体などの容器に水を入れたときの水面の変化や、一定の割合で水を入れたときの時間と水の深さの関係を学びます。
また、途中で底面積が変わる容器や、給水管・排水管を使う問題などにも取り組みます。
水の体積が同じだけ増えても、容器の底面積によって水面の上がる高さは異なることを理解する必要があります。
苦手な子向けの対策
水量の問題が難しい場合は、まず直方体の容器に水を入れる基本問題から確認します。
水の体積を求める計算と、水面の高さを求める計算を区別することが大切です。
そのうえで、容器の途中で底面積が変わる問題や、グラフを読み取る問題へ進みます。
水量と水面の高さの関係を理解してから、複雑な形の容器に取り組みましょう。
第18回「きまりに注目する問題」
きまりに注目する問題では、数や図形の並び方から規則を見つけ、その規則を利用して数量を求める方法を学びます。
一定の数ずつ増える数列、同じ並びを繰り返す周期、図形の個数の増え方などを扱います。
また、数をまとまりごとに区切って考える問題や、規則を使って何番目の数かを求める問題にも取り組みます。
規則を見つけるだけでなく、その規則を使って、離れた位置にある数や数量を計算で求めることが重要になります。
苦手な子向けの対策
規則性の問題が苦手な場合は、最初から何十番目、何百番目の数を求めようとせず、まず数や図形を順番に書き出します。
次に、いくつずつ増えているのか、何個で同じ並びを繰り返すのかを確認します。
規則を見つけられたら、その規則を使って離れた位置の数を求める練習をします。
規則を見つける練習と、規則を使って計算する練習を分けて進めましょう。
第19回「総合」
第16回から第18回までの角すい・円すい、水量とグラフ、規則性などを中心に、これまでに学習した内容を使って総合問題を解きます。
実際の問題では、立体図形の体積や表面積、水面の高さの変化、数列の規則性などが出題されています。
また、基本的な公式や考え方を確認する問題から、複数の条件を組み合わせて解く発展問題まで含まれています。
それぞれの単元の解き方を理解しているかだけでなく、問題文や図から必要な情報を読み取り、どの考え方を使えばよいのか自分で判断できるかを確認する回です。
苦手な子向けの対策
第19回では、立体図形、水量とグラフ、規則性など、複数の単元の問題が出題されています。
算数が苦手なお子さんは、まずステップ①の問題を自力で解けるか確認します。
ステップ①で間違えた問題があれば、第16回から第18回までの関連する基本問題に戻って復習します。
ステップ②は理解度に応じて問題を選び、ステップ③は発展学習として取り組みます。
難しい問題をすべて解くことより、基本問題で使う考え方を、解説なしで再現できるようにすることを優先しましょう。
予習シリーズ4年下は基本問題だけでも大丈夫?
予習シリーズ4年下の算数が難しいと感じているお子さんは、練習問題を無理に進めるよりも、まず基本問題を自力で解けるようにすることを優先しましょう。
ただし、基本問題だけで十分かどうかは、お子さんの理解度や目標によって異なります。
例えば、基本問題でも間違いが多いお子さんと、基本問題はほぼ正解できるものの練習問題になると解けなくなるお子さんでは、必要な学習が違います。
また、塾の組分けテストで上位クラスを目指している場合には、基本問題を定着させたうえで、練習問題にも取り組む必要があります。
大切なのは、すべての問題を解くことを目標にするのではなく、今のお子さんが自分の力で解ける問題を確実に増やすことです。
基本問題を優先した方がよいのはどのような場合?
基本問題で間違いが多い場合や、解説を見なければ式を立てられない場合は、練習問題よりも基本問題の復習を優先した方がよいでしょう。
特に、次のような状況が見られる場合は、基本的な考え方が十分に定着していない可能性があります。
- 必修例題の解説を読んだ直後は解けるが、翌日になると解けない
- 基本問題でも、どの式を立てればよいのか分からない
- 数字を変えた類題になると、同じ考え方を使えない
- 一度正解した問題を、数日後に解き直すと間違える
- 問題の答えは合っていても、なぜその式を立てたのか説明できない
例えば、第6回「割合の表し方」で、割合を求める計算はできても、問題文から「もとにする量」を判断できない場合があります。
この状態で難しい文章題を何問も解いても、問題ごとの解き方を覚えるだけになってしまうことがあります。
その場合は、割合の基本問題に戻り、「何をもとにしているのか」「何と何を比べているのか」を確認する練習が必要です。
また、第17回「水量とグラフ」で、水の深さを求める基本問題が解けない場合には、まず直方体の体積や底面積の求め方を確認します。
現在の単元が解けない原因が以前の学習内容にある場合は、必要なところまで戻って復習することが重要です。
基本問題の復習では、同じ問題を繰り返すだけでなく、数字や条件を変えた類題にも取り組みましょう。
解説を見ずに正しい考え方で解けるようになれば、次の問題へ進む準備ができていると考えられます。
練習問題はどこまで取り組めばよい?
練習問題は、基本問題を安定して解けるようになってから、お子さんの理解度に合わせて取り組む範囲を決めましょう。
予習シリーズの練習問題には、基本的な考え方を少し発展させた問題もあれば、複数の知識を組み合わせなければ解けない問題もあります。
そのため、練習問題をすべて同じように扱う必要はありません。
例えば、基本問題をほとんど間違えずに解けるお子さんであれば、練習問題にも取り組み、解法を自分で選ぶ練習を進めるとよいでしょう。
一方、基本問題で何度も間違えている場合は、練習問題を増やすより、基本問題の解き直しに時間を使う方が適切です。
家庭学習では、次のように取り組む範囲を考えることができます。
| 現在の理解度 | 家庭学習で優先すること |
|---|---|
| 必修例題を見ても理解できない | 前提となる知識や計算方法の確認 |
| 必修例題は理解できるが、基本問題を一人で解けない | 基本問題の反復と類題演習 |
| 基本問題は解けるが、数日後には忘れてしまう | 時間を空けた解き直しと小テスト |
| 基本問題を安定して解ける | 練習問題に進み、解法を選ぶ練習 |
| 練習問題も自力で解ける | より複雑な問題や発展問題への挑戦 |
ここで注意したいのは、一度正解できたことと、学習内容が定着していることは同じではないという点です。
例えば、月曜日に基本問題を正解できても、木曜日に同じ問題を出したときに解けないのであれば、まだ復習が必要です。
私の指導でも、説明した直後に正解できただけでは、理解が定着したとは判断していません。
一度解けた問題を宿題に出し、次の指導時に問題を選んで解いてもらいます。
そこで、解説を見ずに正しい考え方を使えるかを確認します。
練習問題に進むかどうかは、基本問題を何問終わらせたかではなく、自分の力で解ける状態になっているかで判断することが大切です。
難しい問題を後回しにしてもよい?
基本問題が十分に定着していない場合は、難しい練習問題や発展問題を後回しにしても構いません。
予習シリーズ4年下では、週ごとに新しい単元へ進むため、すべての問題を解こうとすると、復習に使う時間が不足することがあります。
特に算数が苦手なお子さんの場合、難しい問題の解説を長時間読んでいるうちに、基本問題を解き直す時間がなくなってしまうこともあります。
例えば、第19回「総合」では、ステップ①からステップ③まで、難度の異なる問題が用意されています。
ステップ①には、数列や立体図形、水量の変化など、これまでに学習した基本的な考え方を使う問題があります。
一方、ステップ②やステップ③では、複数の条件を整理したり、図形の性質を組み合わせたりする必要がある問題も出題されています。
ステップ①を自力で解けない状態でステップ③に長時間取り組むよりも、まずステップ①を確実に解けるようにする方が、学習の優先順位として適切です。
ただし、難しい問題を後回しにすることと、今後も取り組まないことは別です。
基本問題を安定して解けるようになったら、以前は解けなかった練習問題に戻ってみましょう。
以前より問題文の意味が理解できたり、どの考え方を使えばよいのか分かったりすることがあります。
また、塾のクラスアップを目指す場合には、基本問題の定着だけでなく、練習問題への取り組みも必要になります。
その場合でも、基本問題を十分に理解しないまま難しい問題へ進むのではなく、基本問題を自力で解けるようにしたうえで、練習問題を段階的に増やしていくことをおすすめします。
予習シリーズ4年下の算数では、難しい問題をどれだけ解いたかよりも、一度学習した内容を、解説を見ずに自分で使えるようになっているかを確認しながら進めることが大切です。
基本問題の合格ラインはどこに設定する?
算数が苦手なお子さんの場合、基本問題を一度正解しただけで練習問題へ進むのではなく、基本問題を自分の力で安定して解ける状態になっているかを確認することが大切です。
家庭学習では、次の3つを合格ラインの目安にするとよいでしょう。
| 確認する内容 | 合格ラインの目安 |
|---|---|
| ① 基本問題の正答率 | 解説を見ずに9割以上正解できる |
| ② 類題への対応 | 数字や条件を変えた類題も自力で解ける |
| ③ 数日後の定着 | 2〜3日後に解き直しても、同じ考え方で正解できる |
このうち、特に重要なのは、解説を見ずに自分で式を立てられるかという点です。
例えば、基本問題が10問ある場合、9問正解できても、正解した問題の中に解説を見ながら解いたものが含まれていれば、十分に定着しているとは判断できません。
また、9問正解した場合でも、残りの1問がその単元の重要な考え方を使う問題であれば、そのままにせず復習する必要があります。
一方、計算ミスで間違えた場合は、解き方そのものを理解していない場合とは分けて確認します。
ただし、計算ミスも繰り返しているのであれば、正確に計算する練習が必要です。
「9割以上」という数字は家庭学習で使う目安であり、予習シリーズが公式に定めている合格ラインではありません。
正答率だけで判断せず、間違えた問題の内容や、解き直したときの様子も確認しましょう。
基本問題から練習問題へ進むまでの流れ
- まず、基本問題を解説を見ずに解く。
- 間違えた問題は原因を確認し、必要であれば例題や以前の単元に戻る。
- 解き直した後、数字や条件を変えた類題を解く。
- 2〜3日後に、基本問題から数問を選んで小テストを行う。
- 自力で安定して正解できるようになったら、練習問題へ進む。
ここで大切なのは、問題の答えを覚えているかではなく、問題文を読んで正しい考え方を自分で選べるかを確認することです。
例えば、第6回「割合の表し方」であれば、基本問題を正解できるだけでなく、数字を変えた問題でも「もとにする量」と「比べられる量」を正しく区別できるかを確認します。
第13回「速さの表し方」であれば、道のりを求める問題だけでなく、時間や速さを求める基本問題も解けるかを確認します。
基本問題を9割以上正解し、類題と数日後の小テストでも自力で解けるようになったら、練習問題へ進む一つの目安になります。
解説を読めば分かるのに、一人で解けないときはどうする?
予習シリーズ4年下の算数で、解説を読めば理解できるのに一人では解けない場合は、解説を閉じた状態で、問題文から自分で考え方を選び、式を立てる練習が必要です。
解説を読んで内容を理解できることと、初めて見る問題を自力で解けることは、同じではありません。
特に、予習シリーズ4年下では、割合や速さ、立体図形など、問題文の条件を整理してから解き方を考える単元が増えていきます。
そのため、解説を読んで納得するだけでは、週テストや組分けテストで同じように解けるとは限りません。
家庭学習では、解説を理解する→解説を見ずに解き直す→類題で確認する→数日後にもう一度解くという順番で、学習内容の定着を確認しましょう。
解説を理解することと、自力で解けることは何が違う?
解説を理解することは、示された考え方を理解できる状態です。一方、自力で解けることは、問題文を読んで必要な考え方を自分で判断し、答えまで求められる状態です。
例えば、第6回「割合の表し方」で、次のような問題を考えてみましょう。
「あるクラスの人数は40人で、そのうち12人が男子です。男子の人数はクラス全体の何倍ですか。」
解説には、40人をもとにする量、12人を比べられる量として、
12÷40=0.3
と書かれているとします。
この解説を読めば、なぜ割り算を使うのか理解できるお子さんもいるでしょう。
しかし、数字や文章を変えた問題になると、40÷12と計算してしまったり、どちらの数で割ればよいのか分からなくなったりすることがあります。
これは、計算方法が分からないというより、問題文から「もとにする量」と「比べられる量」を自分で判断する力が十分に定着していない状態です。
また、第13回「速さの表し方」でも、解説を読めば「道のり÷速さ=時間」と理解できるのに、実際の問題では何を求めるのか整理できない場合があります。
このようなときに、解説を何度も読み直すだけでは、同じところでつまずく可能性があります。
必要なのは、解説を見ない状態で、次のことを自分でできるか確認することです。
- 問題文から必要な数量や条件を読み取れるか
- 何を求める問題なのか説明できるか
- どの考え方を使うのか判断できるか
- 自分で式を立て、計算して答えを求められるか
特に確認したいのは、答えが合っているかどうかだけでなく、なぜその式を立てたのかを説明できるかという点です。
正しい答えが出ていても、解説の式を覚えているだけでは、少し条件が変わった問題に対応できないことがあります。
「解説を読めば分かる」から「解説を見ずに解ける」へ進むことが、予習シリーズ4年下の算数を定着させるために必要です。
解き直しでは何を確認すればよい?
解き直しでは、答えを覚えているかではなく、問題文を読んで正しい考え方を自分で再現できるかを確認しましょう。
間違えた問題の解説を読んだ後、すぐに同じ問題を解き直すことは大切です。
ただし、解説を見た直後は、式や計算の順番を覚えているため、内容を十分に理解していなくても正解できる場合があります。
そのため、解き直しでは次の順番で確認します。
① 解説を読んで、どこが分からなかったのか確認する
まず、間違えた原因を整理します。
例えば、計算を間違えたのか、問題文の意味を取り違えたのか、使う公式を判断できなかったのかを確認します。
解説の内容が理解できない場合は、必要に応じて必修例題や以前の単元に戻ります。
② 解説を閉じて、最初から自分で解く
解説の内容を理解できたら、解説を閉じて同じ問題を解き直します。
このとき、途中の式を写したり、分からなくなるたびに解説を確認したりしないことが重要です。
途中で手が止まった場合は、どの段階で分からなくなったのかを確認します。
③ 答えを出した後、式を立てた理由を確認する
正解できた場合でも、なぜその式を使ったのかを確認します。
例えば、水量の問題で「水の体積÷底面積」という式を立てた場合は、なぜその計算で水面の高さが求められるのか説明してもらいます。
説明が難しい場合は、立体の図を使いながら、体積と底面積、高さの関係をもう一度確認します。
④ 時間を空けて、もう一度解く
その場で正解できた問題は、2〜3日後にも解き直します。
ここでは、前回の解説やノートを見ずに、最初から解いてもらいます。
時間が空いても自力で解ければ、考え方が定着し始めていると考えられます。
反対に、同じところで間違えた場合は、まだ復習が必要です。
私の指導でも、その場で正解できただけでは「できるようになった」と判断していません。
一度理解した問題は宿題として取り組んでもらい、次の指導時に、その中から問題を選んで小テストを行います。
その際には、問題文から正しい考え方を選び、解説なしで式を立てられるかを確認しています。
家庭学習でも、すべての問題を何度も解き直す必要はありません。
特に間違いが多かった問題や、解説を見なければ解けなかった問題を選び、時間を空けて確認するとよいでしょう。
類題を使って定着を確認するには?
類題を使った復習では、元の問題と数字や条件が少し異なる問題を解き、同じ考え方を自分で使えるか確認します。
同じ問題を何度も解いていると、問題文を最後まで読まなくても、以前の式を思い出して正解できることがあります。
しかし、それだけでは、考え方を理解しているのか、解き方を覚えているだけなのかを区別できません。
そこで役立つのが、類題を使った確認です。
例えば、第14回「平均」で、次の問題を解けたとします。
「5人の平均点が70点のとき、5人の合計点は何点ですか。」
この問題では、
70×5=350(点)
と計算します。
ここで同じ問題を繰り返すだけでなく、次のような類題にも取り組みます。
「6人の平均点が75点のとき、6人の合計点は何点ですか。」
この問題も、平均と人数から合計を求めるという考え方は同じです。
さらに、次のように求めるものを変えてみます。
「6人の合計点が450点のとき、平均点は何点ですか。」
この問題では、合計を人数で割って平均を求めます。
このように、数字を変えた問題から始め、次に求めるものや条件を変えた問題へ進むことで、理解度を確認できます。
ただし、最初から大きく条件を変えた問題に取り組む必要はありません。
算数が苦手なお子さんの場合は、まず元の問題と同じ考え方を使う類題から始めることが大切です。
家庭学習では、次の3段階で確認すると進めやすくなります。
| 段階 | 確認すること |
|---|---|
| 第1段階 | 解説を閉じて、元の問題を自力で解けるか |
| 第2段階 | 数字を変えた類題でも、同じ考え方を使えるか |
| 第3段階 | 求めるものや条件が変わっても、正しい解き方を選べるか |
第1段階で解けない場合は、まだ類題へ進まず、元の問題の考え方を確認します。
第2段階で間違えた場合は、数字が変わっても同じ考え方を使えることを確認します。
第3段階で解けない場合は、問題文のどの条件に注目すればよいのかを整理します。
また、類題を解けた場合でも、数日後に同じ考え方を使う問題を出してみましょう。
解説を見ずに元の問題を解き、類題でも正解し、時間を空けても同じ考え方を使えることが、学習内容の定着を確認する目安になります。
予習シリーズ4年下の算数では、解説を読んだ問題数を増やすよりも、一度学習した考え方を、別の問題でも自分の力で使えるようにすることを優先しましょう。
予習シリーズを使う家庭学習はどう進めればよい?
予習シリーズ4年下の家庭学習では、塾の宿題をすべて終わらせることよりも、基本問題を自力で解けるようにし、間違えた問題を復習する時間を確保することが大切です。
予習シリーズ4年下では、割合や速さ、立体図形など、前の単元で学習した知識を使って考える問題が増えていきます。
そのため、授業で新しい解き方を理解できても、家庭学習で十分に復習しないまま次の単元へ進むと、以前の内容を忘れてしまうことがあります。
特に算数が苦手なお子さんの場合、宿題を終わらせることに時間を使いすぎて、間違えた問題を解き直す時間がなくなってしまうことがあります。
家庭学習では「基本問題を解く→間違えた原因を確認する→類題を解く→小テストで定着を確認する」という流れを優先しましょう。
塾の宿題はどのような順番で進める?
予習シリーズ4年下の宿題は、必修例題の理解を確認してから基本問題に取り組み、基本問題が定着した後に練習問題へ進む順番がおすすめです。
塾から指定された宿題を、最初から最後まで順番に解こうとすると、難しい問題に時間がかかり、復習が十分にできなくなることがあります。
特に、基本問題で間違いが多い場合は、練習問題に進む前に、その単元の基本的な考え方を確認する必要があります。
家庭学習では、次のような順番で進めるとよいでしょう。
| 順番 | 学習内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| ① | 必修例題の確認 | 解説を見ずに考え方を説明できるか |
| ② | 基本問題を解く | 自分で式を立て、正確に計算できるか |
| ③ | 間違えた問題の解き直し | 間違えた原因を理解し、自力で解けるか |
| ④ | 類題演習 | 数字や条件が変わっても解けるか |
| ⑤ | 練習問題 | 基本問題の考え方を応用できるか |
| ⑥ | 小テスト | 数日後も解説なしで解けるか |
例えば、第13回「速さの表し方」であれば、最初に道のり・速さ・時間の関係を確認します。
次に、基本問題を使って、それぞれの数量を求める練習をします。
基本問題で正しい式を立てられるようになったら、速さの単位換算や、条件が少し複雑になった練習問題へ進みます。
ただし、基本問題を解いた直後に正解できたとしても、それだけで十分に定着したとは限りません。
数日後に同じ考え方を使う問題を出し、解説を見ずに解けるか確認することが重要です。
また、塾の宿題として練習問題まで指定されている場合は、すべてを省略するのではなく、担当講師に相談しながら取り組む範囲を調整するとよいでしょう。
宿題を終わらせることだけを目標にせず、次の授業までに何を自力で解けるようにするのかを決めて取り組むことが大切です。
間違えた問題はどこまで戻って復習する?
間違えた問題は、現在の単元を繰り返すだけでなく、解けなかった原因となる知識や計算方法まで戻って復習しましょう。
予習シリーズ4年下の問題が解けない原因は、必ずしもその回で学習した内容にあるとは限りません。
例えば、第6回「割合の表し方」で問題が解けない場合でも、原因によって必要な復習は異なります。
割合の意味が理解できていない場合は、「もとにする量」と「比べられる量」の関係を確認します。
一方、割合の式は正しく立てられているのに計算で間違える場合は、小数や分数の計算まで戻る必要があります。
また、第17回「水量とグラフ」が難しい場合は、第4回「立方体と直方体の体積」や第11回「角柱と円柱」の内容が十分に理解できていない可能性があります。
このように、同じ問題で間違えていても、どこまで戻るべきかはお子さんによって異なります。
家庭学習では、間違いの原因を次のように整理すると復習しやすくなります。
| 間違いの原因 | 優先する復習 |
|---|---|
| 計算方法を間違えた | 小数・分数の四則計算、計算の順序 |
| 問題文の数量関係が分からない | 基本的な文章題、線分図や表による整理 |
| 公式の意味が理解できていない | 公式を学習した単元の必修例題 |
| 図形の条件を読み取れない | 基本図形の性質、図への書き込み |
| 解説を見れば解けるが、一人では解けない | 同じ考え方を使う基本問題と類題 |
| 数日後に同じ問題を間違える | 時間を空けた解き直しと小テスト |
ここで注意したいのは、間違えた問題をすべて最初から解き直す必要はないということです。
例えば、立体図形の問題で体積の公式は正しく使えているものの、分数の計算で間違えている場合は、立体図形の解き方を最初から説明し直す必要はありません。
反対に、計算は正確でも、どの長さを高さとして使えばよいのか分からない場合は、立体の構造を確認する必要があります。
まずは、間違えた問題について「どこまでは自分でできたのか」を確認しましょう。
そのうえで、できなかった部分に関係する基本問題を解き直します。
必要な内容を復習したら、もう一度元の問題に戻り、解説なしで解けるか確認します。
復習する範囲は学年や単元名だけで決めず、実際に自力で解けなくなったところを起点に決めることが重要です。
週テストや組分けテストに向けて何を優先する?
週テストや組分けテストに向けた家庭学習では、新しい難問を増やすよりも、すでに学習した基本問題を正確に解ける状態にすることを優先しましょう。
特に算数が苦手なお子さんの場合、テスト直前に難しい問題へ取り組んでも、解き方を十分に定着させる時間が取れないことがあります。
まずは、これまでの宿題や小テストで間違えた問題を確認し、どの単元で失点しやすいのかを整理します。
週テストでは、その週に学習した基本問題の定着を確認する
週テストに向けては、授業で学習した内容を中心に、必修例題と基本問題を解き直します。
例えば、第9回「円とおうぎ形」であれば、円周や円の面積を求める計算が正確にできるかを確認します。
そのうえで、中心角からおうぎ形の弧の長さや面積を求められるかを確認します。
基本問題で間違えたものは、解説を確認してから解き直し、可能であれば数字を変えた類題にも取り組みます。
週テスト前には、解説を見ながら解ける問題ではなく、何も見ずに正解できる問題を増やすことが大切です。
組分けテストでは、以前の単元の復習を優先する
組分けテストでは、複数の回で学習した内容が出題範囲になるため、直前の単元だけを復習しても十分とは限りません。
特に、割合や速さ、図形などは、以前の学習内容が定着していないと、少し条件が変わった問題で間違えることがあります。
そのため、組分けテストに向けては、過去の週テストや宿題を確認し、間違いが多かった単元から復習することをおすすめします。
例えば、割合の問題で繰り返し間違えている場合は、難しい割合の文章題を解く前に、基本的な割合の計算と数量関係の確認から始めます。
また、図形の問題で失点が多い場合は、複雑な図形を解く前に、角度や面積、体積の基本問題を正確に解けるか確認します。
テスト直前の家庭学習は、次のように優先順位を決めるとよいでしょう。
- 過去の宿題や週テストで間違えた基本問題を確認する
- 間違いが多い単元の必修例題と基本問題を復習する
- 同じ考え方を使う類題で定着を確認する
- 基本問題が安定して解ける単元から練習問題に取り組む
- テスト形式で時間を計り、正確に解けるか確認する
特に、テスト形式の演習では、単に正答率を見るだけでなく、計算ミスや問題文の読み違いがないかも確認します。
また、答え合わせをする前に、自分で計算や式を見直す時間を設けることも大切です。
例えば、割合の問題で求めた答えが問題文の条件に合っているか、速さの問題で単位をそろえて計算しているかなどを確認します。
このような見直しを普段の家庭学習から習慣にしておくと、テストでも同じ手順で確認しやすくなります。
なお、上位クラスへの昇格を目指す場合には、基本問題の定着に加えて、練習問題への対応も必要です。
ただし、その場合でも、基本問題で繰り返し間違えている単元を放置したまま難しい問題ばかり解くことはおすすめしません。
週テストや組分けテストの対策では、基本問題の正確性を高め、間違えた原因を復習し、解説を見ずに解ける問題を増やしていくことが重要です。
4年下で算数が苦手になったら、5年生に向けて何を復習する?
予習シリーズ4年下の算数が難しくなった場合は、5年生になる前に、小数・分数の計算、割合、速さ、図形の基本事項を優先して復習しましょう。
予習シリーズ5年上では、4年生で学習した内容を使いながら、より複雑な文章題や図形の問題に取り組むことになります。
そのため、4年下の基本問題が十分に解けないまま5年生の学習へ進むと、新しい内容を理解することに加えて、以前の単元の復習も必要になる場合があります。
ただし、4年下で学習したすべての問題を、5年生になる前に解き直す必要はありません。
大切なのは、5年生の学習につながる基本事項のうち、今のお子さんが自力で解けない部分を見つけ、優先順位を決めて復習することです。
5年生になる前に確認したい基本事項は?
5年生に向けた復習では、小数・分数の計算、割合、速さ、平面図形、立体図形を中心に、基本問題を解説なしで解けるか確認することが重要です。
これらの内容は、5年生で学習する文章題や図形の問題を解く際にも必要になります。
例えば、割合の意味が十分に理解できていない場合、問題文から何をもとにして計算すればよいのか判断できなくなることがあります。
また、立体図形の体積を正確に求められない場合は、水量とグラフの問題でもつまずきやすくなります。
まずは、次の基本事項を確認してみましょう。
| 復習する内容 | 確認したいこと | 関連する4年下の単元 |
|---|---|---|
| 小数・分数の計算 | 四則計算、通分・約分、計算の順序を正確に処理できるか | 第1回 |
| 割合 | もとにする量・比べられる量・割合を区別できるか | 第6回 |
| 速さ | 道のり・速さ・時間の関係を理解し、式を立てられるか | 第13回 |
| 平面図形 | 多角形の角度、円やおうぎ形の面積を求められるか | 第3・8・9回 |
| 立体図形 | 体積と表面積を区別し、必要な長さや面積を求められるか | 第4・11・16回 |
| 平均 | 平均・合計・個数の関係を使って計算できるか | 第14回 |
| 水量とグラフ | 水の体積と水面の高さの関係を理解できるか | 第17回 |
この中でも、小数・分数の計算と割合は、特に優先して確認したい内容です。
例えば、割合の文章題で式を正しく立てられても、小数や分数の計算を間違えてしまえば正解できません。
反対に、計算が正確でも、問題文から「もとにする量」を判断できなければ、割合の文章題を解くことは難しくなります。
そのため、計算力と文章題の理解度は分けて確認する必要があります。
図形についても、複雑な応用問題を解けるかどうかより、まず基本的な角度や面積、体積を正しく求められるか確認しましょう。
5年生に向けた復習では、難しい問題を解き直す前に、各単元の基本問題を自力で解ける状態にすることを優先します。
苦手単元が複数ある場合は何から復習する?
苦手単元が複数ある場合は、現在解けない問題の原因になっている単元から復習することをおすすめします。
例えば、割合と速さの両方が苦手な場合でも、原因が同じとは限りません。
割合では「もとにする量」が分からず、速さでは単位換算を間違えているのであれば、それぞれ必要な復習は異なります。
一方、どちらの単元でも小数や分数の計算で間違えている場合は、先に計算を復習した方がよいでしょう。
このように、苦手な単元を単純に第1回から順番にやり直すのではなく、どの知識が不足しているために問題を解けないのかを確認することが重要です。
家庭学習では、次の順番で復習する内容を決めるとよいでしょう。
① まず計算の正確性を確認する
小数や分数の四則計算で間違いが多い場合は、計算練習を優先します。
例えば、割合や速さの式は正しく立てられているのに、最後の計算で間違える場合です。
この場合、難しい文章題を増やすよりも、計算を正確に行う練習が必要です。
② 次に、文章題の基本的な数量関係を確認する
計算はできるものの、文章題で式を立てられない場合は、割合や速さなどの基本問題を確認します。
問題文に書かれている数量を整理し、何を求める問題なのかを説明できるようにします。
例えば、割合であれば「何をもとにしているのか」、速さであれば「道のり・速さ・時間のうち何を求めるのか」を確認します。
③ 図形は、前提となる単元まで戻って確認する
立体図形や水量の問題が苦手な場合は、以前に学習した体積や面積の基本事項が理解できているか確認します。
例えば、第17回「水量とグラフ」で水面の高さを求められない場合は、第4回「立方体と直方体の体積」に戻る必要があるかもしれません。
また、第16回「角すいと円すい」の表面積が求められない場合は、第9回「円とおうぎ形」の弧の長さや面積を確認することも考えられます。
④ 間違えた単元の基本問題から解き直す
復習する単元を決めたら、まず必修例題や基本問題に取り組みます。
解説を理解した後は、解説を閉じて同じ問題を解き直します。
さらに、数字や条件を変えた類題を解き、数日後にも自力で解けるか確認します。
例えば、苦手単元が5つ見つかったとしても、5つを同時に復習する必要はありません。
まずは、ほかの単元にも影響している計算や割合などを優先し、基本問題を安定して解けるようにしてから、次の単元へ進むとよいでしょう。
苦手単元が多い場合ほど、復習する問題数を増やすのではなく、優先順位を決めて一つずつ定着させることが大切です。
冬休みの家庭学習では何を優先する?
冬休みの家庭学習では、予習シリーズ4年下で間違いが多かった単元を整理し、5年生の学習につながる基本問題の復習を優先しましょう。
冬休みは、普段の塾の授業がある週と比べて、これまでの学習内容を振り返る時間を確保しやすい時期です。
ただし、冬期講習や塾の宿題がある場合には、それらの学習も考慮する必要があります。
そのため、4年下のテキストを最初からすべて解き直すのではなく、間違いが多かった問題を中心に、復習する範囲を絞ることをおすすめします。
例えば、次のような3段階で進める方法があります。
第1段階:苦手単元を確認する
まず、4年下の宿題や週テスト、組分けテストを見直します。
間違えた問題を単元ごとに整理し、繰り返し間違えている内容を確認します。
例えば、割合、速さ、立体図形で失点が多い場合は、それぞれの基本問題を数問ずつ解き、どこでつまずいているのかを確認します。
ここでは、以前に間違えた問題をすべて解き直す必要はありません。
どの単元を優先して復習するべきかを確認することが目的です。
第2段階:基本問題と類題を使って復習する
苦手単元が分かったら、必修例題や基本問題に戻って復習します。
例えば、割合が苦手な場合は、まず「もとにする量」と「比べられる量」を判断する基本問題に取り組みます。
正解できたら、数字を変えた類題にも取り組みます。
立体図形が苦手な場合は、基本的な体積や表面積を求める問題から始め、複雑な立体の問題は後回しにしても構いません。
ここで重要なのは、解説を読んで理解するだけで終わらず、自分で式を立てて答えまで求められるか確認することです。
第3段階:小テストで定着を確認する
復習した単元について、数日後に小テストを行います。
例えば、割合の基本問題を5問、速さの基本問題を5問というように、学習した内容から問題を選びます。
解説やノートを見ずに解いてもらい、正答率だけでなく、式の立て方や計算の正確性も確認します。
間違えた問題があれば、その原因を確認し、必要な内容をもう一度復習します。
家庭学習の時間は、冬期講習やほかの教科の宿題との兼ね合いもあるため、無理に長時間確保する必要はありません。
例えば、算数の復習に1日30分使える場合は、次のように分けることもできます。
| 学習内容 | 時間の目安 |
|---|---|
| 小数・分数などの計算練習 | 5分 |
| 苦手単元の基本問題 | 15分 |
| 間違えた問題の解き直し・類題 | 10分 |
これは一例であり、すべてのお子さんに同じ時間配分が適しているわけではありません。
計算に課題がある場合は計算練習を増やし、文章題で式を立てられない場合は、基本問題の考え方を確認する時間を増やします。
また、基本問題を安定して解けるようになった単元については、練習問題にも取り組んでよいでしょう。
ただし、5年生の学習が始まる前に、4年下の難しい問題をすべて解けるようにする必要はありません。
冬休みの復習では、苦手単元を見つけ、基本問題を解説なしで解けるようにし、数日後の小テストでも正解できる状態を目指しましょう。
苦手単元が複数ある場合は何から復習する?
予習シリーズ4年下で苦手単元が複数ある場合は、計算を最初に確認し、その後は割合・平均、速さ、図形の順番を基本として復習しましょう。
ただし、すべてのお子さんが最初からすべての単元をやり直す必要はありません。
まず基本問題を数問ずつ解き、すでに自力で解ける単元は復習を短くして、苦手な単元に時間を使います。
5年生になる前の復習順序は、次のように整理できます。
| 優先順位 | 復習する内容 | 予習シリーズ4年下の該当回 | 次へ進む目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 小数・分数の計算 | 第1回 | 四則計算を解説なしで正確に解ける |
| 2 | 割合・平均 | 第6・14回 | もとにする量を判断し、平均・合計・個数を求められる |
| 3 | 速さ | 第13回 | 道のり・速さ・時間を正しい式で求められる |
| 4 | 平面図形 | 第3・8・9回 | 角度、円・おうぎ形の基本問題を解ける |
| 5 | 立体図形 | 第4・11・16回 | 体積・表面積を正しく求められる |
| 6 | 水量とグラフ | 第17回 | 水の体積と水面の高さの関係を説明できる |
| 7 | その他の苦手単元 | 第2・7・12・18回など | 各単元の基本問題を自力で解ける |
優先順位1:小数・分数の計算を確認する
最初に確認したいのは、小数・分数の四則計算です。
割合や速さ、図形の問題では、考え方が正しくても計算を間違えると正解できません。
特に、分数の通分・約分、小数の割り算、計算の順序で間違いが多い場合は、文章題より先に復習することをおすすめします。
基本的な計算を正確に解けるようになったら、次へ進みます。
優先順位2:割合と平均を復習する
次に、割合と平均の基本問題を確認します。
割合では、「もとにする量」「比べられる量」「割合」の関係を理解しているかを確認します。
平均では、平均・合計・個数の関係を使って、必要な数量を求められるか確認します。
どちらも、問題文から数量の関係を整理する練習になります。
優先順位3:速さを復習する
速さでは、道のり・速さ・時間の関係を確認します。
例えば、道のりを求める問題だけでなく、速さや時間を求める問題も解けるか確認しましょう。
また、時速・分速・秒速などの単位換算も重要です。
式を覚えているだけでなく、問題文を読んで何を求めるのか判断できる状態を目指します。
優先順位4:平面図形を復習する
平面図形では、多角形の角度、円とおうぎ形の基本問題を確認します。
特に、円周や円の面積、おうぎ形の弧の長さと面積は、立体図形の問題でも必要になります。
公式を覚えているかだけでなく、図から必要な長さや角度を読み取れるか確認しましょう。
優先順位5:立体図形を復習する
立体図形では、立方体・直方体、角柱・円柱、角すい・円すいの体積や表面積を確認します。
例えば、体積を求める公式は覚えていても、どの面を底面として考えるのか分からない場合があります。
そのような場合は、複雑な問題へ進む前に、基本的な立体の図を使って確認します。
優先順位6:水量とグラフを復習する
水量とグラフは、立体の体積について理解した後に復習することをおすすめします。
水面の高さを求める問題では、水の体積と容器の底面積の関係を理解する必要があります。
立体の体積を求める基本問題が解けない場合は、先に第4回や第11回の内容へ戻りましょう。
優先順位7:残っている苦手単元を確認する
最後に、分配とやりとり、推理、一方にそろえて解く問題、きまりに注目する問題など、ほかに苦手な単元がないか確認します。
これらの単元も重要ですが、すべてを同じ時間をかけて復習する必要はありません。
過去の宿題や週テストで間違いが多かった単元を中心に、基本問題から復習しましょう。
何ができたら次の単元へ進んでよい?
各単元では、次の3点を確認します。
- 基本問題を解説なしで9割以上正解できる
- 数字や条件を変えた類題も自力で解ける
- 2〜3日後の小テストでも正しい考え方で解ける
9割という数字は家庭学習で使う目安であり、予習シリーズの公式な合格基準ではありません。
残りの問題についても間違えた原因を確認し、重要な基本問題は最終的にすべて自力で解ける状態を目指します。
また、計算や割合など、ほかの単元の土台になる内容に課題が残っている場合は、次の単元に進んだ後も短時間の復習を続けましょう。
5年生になる前の復習では、すべての単元を最初からやり直すのではなく、計算から順番に理解度を確認し、自力で解けない単元を重点的に復習することが大切です。
家庭学習の進め方を変えることで成績はどう変わる?
予習シリーズ4年下の算数が難しい場合でも、基本問題の反復と小テストを取り入れ、解説なしで解ける問題を増やすことで、成績が改善する可能性があります。
予習シリーズ4年下では、割合、速さ、円とおうぎ形、立体図形など、基本的な知識を理解したうえで、問題文から使う考え方を判断する必要がある単元を学習します。
そのため、授業の解説を理解できても、家庭学習で解き方を再現する練習が不足していると、週テストや組分けテストで正解できないことがあります。
実際に、私が指導した早稲田アカデミーの小学4年生のお子さんには、算数の偏差値が40台前半から58まで上がった例があります。
指導を始めたのは小学4年生の9月でした。
当時は塾の宿題に取り組んでいましたが、宿題を終わらせることが中心となり、一度学習した内容を自分の力で解けるようになっているか、十分に確認できていませんでした。
そこで、基本問題を優先し、解き直し、類題演習、小テストを組み合わせた学習へ変更しました。
その結果、指導開始から約4か月で、算数の偏差値が40台前半から58になりました。
この事例は、予習シリーズ4年下を使用した指導実績として紹介するものではありません。
しかし、塾の授業や宿題には取り組んでいるのに、算数の成績が伸びないという課題は、予習シリーズ4年下で苦戦しているお子さんにも共通します。
ここからは、この指導事例をもとに、予習シリーズ4年下の家庭学習では何を変えるとよいのか、具体的に説明します。
宿題を終わらせるだけの学習から、何を変えた?
最も大きく変えたのは、宿題を終わらせることを目標にするのではなく、基本問題を解説なしで解けるようになったかを確認する学習へ変更したことです。
指導を始めた当初、このお子さんは塾の宿題に取り組んでいました。
しかし、一度学習した問題をもう一度出すと、自分で解き方を思い出せないことがありました。
解説を読めば理解できても、問題文を読んだ段階で何をすればよいのか判断できない状態です。
そこで、次のように学習方法を変更しました。
① 基本問題を優先し、解説なしで解けるか確認した
難しい問題に進む前に、基本的な考え方を使う問題を自力で解けるようにしました。
間違えた場合は解説を確認し、その後、解説を閉じてもう一度解いてもらいました。
予習シリーズ4年下であれば、例えば第6回「割合の表し方」で、基本問題を使って次のことを確認します。
- 「もとにする量」と「比べられる量」を区別できるか
- 問題文から何を求めるのか判断できるか
- 解説を見ずに正しい式を立てられるか
- 小数や分数の計算を正確にできるか
割合の問題では、計算方法を覚えていても、どの数量をもとにすればよいのか分からず、式を間違えることがあります。
その場合は、練習問題を増やす前に、基本問題を使って数量関係を確認することが大切です。
② 一度正解した問題も、時間を空けて確認した
解説を読んだ直後は正解できても、数日後には解き方を忘れてしまうことがあります。
そこで、一度正解した問題についても、時間を空けて解き直してもらいました。
予習シリーズ4年下の第13回「速さの表し方」であれば、道のりを求める基本問題が解けた後に、時間や速さを求める問題も確認します。
例えば、道のりを求める式だけを覚えている場合、求めるものが変わると式を立てられないことがあります。
そのため、同じ単元でも、何を求める問題なのかを自分で判断できるかを確認する必要があります。
③ 間違えた原因によって、戻る単元を変えた
間違えた問題をすべて同じように解き直すのではなく、計算ミスなのか、問題文の読み違いなのか、考え方が理解できていないのかを区別しました。
例えば、予習シリーズ4年下の第9回「円とおうぎ形」で間違えた場合でも、原因によって復習する内容は異なります。
円周率を使った計算で間違えている場合は、小数の計算を復習します。
一方、おうぎ形の面積を求める際に、中心角と円全体の関係が分からない場合は、円やおうぎ形の基本的な考え方を確認する必要があります。
間違えた問題を繰り返すだけでなく、間違えた原因に合わせて復習する内容を決めることが重要です。
④ 塾の進度と基本の復習を両立させた
基本に戻る学習を取り入れましたが、塾で学習している内容をすべて中断したわけではありません。
塾では毎週新しい内容を学習するため、現在の宿題やテスト範囲も確認する必要があります。
そこで、塾の教材やテスト範囲、家庭学習の状況を確認し、その週に優先する問題を調整しました。
予習シリーズ4年下でも、同じ考え方が必要です。
例えば、第17回「水量とグラフ」を学習しているときに、体積の基本問題が解けない場合は、第4回「立方体と直方体の体積」や第11回「角柱と円柱」に戻って復習します。
ただし、現在の第17回の学習をすべて中断するのではなく、必要な基本事項を復習しながら、塾で扱っている問題にも取り組みます。
予習シリーズ4年下の家庭学習では、塾の宿題を進めることと、解けない原因になっている基本事項を復習することの両方が必要です。
基本問題の反復と小テストをどのように取り入れた?
基本問題の反復では、同じ問題を解き直すだけでなく、類題と小テストを組み合わせ、時間が空いても自力で解けるかを確認しました。
指導では、まずお子さんと対話しながら、問題のどこで考え方を間違えたのかを確認しました。
必要な内容を説明した後は、解説を閉じて、もう一度問題を解いてもらいました。
ただし、その場で正解できただけでは、十分に定着したとは判断しません。
同じ問題や類題を家庭学習として出し、次の指導日に、その中から問題を選んで小テストを行いました。
この方法を予習シリーズ4年下の家庭学習に取り入れる場合は、次のように進めるとよいでしょう。
| 学習段階 | 予習シリーズ4年下での取り組み | 確認すること |
|---|---|---|
| ① 基本の確認 | 必修例題の考え方を確認する | 解き方を理解できているか |
| ② 基本問題 | 解説を見ずに基本問題を解く | 自分で式を立てられるか |
| ③ 解き直し | 間違えた問題をもう一度解く | 間違いの原因を修正できたか |
| ④ 類題演習 | 数字や条件を変えた問題を解く | 同じ考え方を使えるか |
| ⑤ 小テスト | 数日後に基本問題から数問を解く | 時間が空いても自力で解けるか |
例えば、第14回「平均」であれば、平均から合計を求める基本問題を解いた後、数字を変えた類題に取り組みます。
さらに、合計と人数から平均を求める問題や、平均と合計から人数を求める問題にも取り組みます。
これにより、公式を覚えているだけなのか、平均・合計・人数の関係を理解しているのかを確認できます。
また、第17回「水量とグラフ」であれば、最初から複雑な水そうの問題を繰り返すのではなく、底面積と水の体積から水面の高さを求める基本問題を確認します。
基本的な関係を理解できたら、容器の形や水を入れる条件が変わる問題へ進みます。
このように、基本問題から類題へ進み、最後に小テストで定着を確認することが重要です。
特に、小テストでは答えが合っているかどうかだけでなく、問題文から正しい考え方を選べているかを確認します。
同じ問題では正解できても、数字や条件を変えた類題で間違える場合は、まだ復習が必要です。
一方、類題でも正解でき、数日後の小テストでも解説なしで解けるようになれば、その考え方が定着してきたと判断できます。
実際の指導事例では、こうした学習を継続した結果、約4か月で算数の偏差値が40台前半から58になりました。
その後も指導を継続し、このお子さんは最終的に雙葉中学校に合格しました。
ただし、合格は約2年半にわたる継続的な学習の結果であり、4か月間の取り組みだけで決まったわけではありません。
また、成績の変化には、お子さん自身の学習状況や塾での学習など、さまざまな要因が関係します。
この事例からお伝えしたいのは、難しい問題を数多く解くことだけが、算数の成績を上げる方法ではないということです。
予習シリーズ4年下の算数が難しい場合は、基本問題を解説なしで解けるようにし、類題と小テストで定着を確認する家庭学習へ変えることが、成績改善につながる一つの方法です。
予習シリーズ4年下の算数についてよくある質問
Q1. 予習シリーズ4年下は、家庭で予習してから授業を受けた方がよい?
算数が苦手なお子さんの場合、必ずしも家庭で問題をすべて予習する必要はありません。
塾から予習の指示がある場合は、それに従うことが基本です。ただし、授業前に難しい問題まで解こうとして、長時間かかってしまう場合は、予習する範囲を見直してもよいでしょう。
例えば、授業前には必修例題の内容に目を通し、分からない用語や計算方法を確認する程度にとどめる方法もあります。
大切なのは、予習に時間をかけすぎて、授業後の復習ができなくならないことです。
Q2. 予習シリーズ4年下の算数は、1日何時間勉強すればよい?
必要な学習時間は、塾の宿題量やお子さんの理解度によって異なるため、一律に何時間と決める必要はありません。
例えば、基本問題を短時間で正確に解けるお子さんと、1問ごとに解説を確認する必要があるお子さんでは、適切な学習時間が異なります。
勉強時間を増やす前に、宿題の中でどの問題に時間がかかっているのかを確認しましょう。
1問に長時間かかる場合は、考える時間を区切り、必要に応じて基本的な例題に戻ることも大切です。
勉強時間の長さだけでなく、その時間で何を自力で解けるようになったかを確認しましょう。
Q3. 予習シリーズ4年下の演習問題集も、すべて解いた方がよい?
演習問題集のすべての問題に取り組む必要があるかは、塾の指定範囲とお子さんの理解度によって異なります。
演習問題集は、予習シリーズ本体で学習した内容の演習量を確保するために活用できます。
ただし、予習シリーズ本体の基本問題が解けない状態で、演習問題集の難しい問題まで進めると、解説を読む時間ばかり増えてしまうことがあります。
塾で演習問題集が宿題に指定されている場合は、担当講師に相談し、優先して取り組む問題を確認するとよいでしょう。
Q4. 予習シリーズ4年下の算数を親が教えても大丈夫?
保護者が教えても問題ありませんが、解き方を説明することより、お子さんがどこで分からなくなったのかを確認することを優先しましょう。
例えば、文章題で式を立てられない場合は、すぐに正しい式を教えるのではなく、「何を求める問題なのか」「どの数字を使うのか」を質問してみます。
その答えから、問題文を理解できていないのか、計算方法が分からないのかを確認できます。
ただし、親子で説明と解き直しを繰り返しても解決しない場合は、無理に家庭だけで対応する必要はありません。
塾の担当講師などに相談し、どの単元から復習するべきか確認することも一つの方法です。
Q5. 予習シリーズ4年下の算数で、塾のクラスが下がったらどうすればよい?
クラスが下がった場合は、まず直近のテストでどの問題を間違えたのか確認しましょう。
クラスの変動だけでは、計算ミスが原因なのか、特定の単元が理解できていないのか、時間が足りなかったのかは分かりません。
答案を確認し、正解できるはずだった問題での失点と、解き方が分からなかった問題を区別します。
そのうえで、次のテストまでに改善できる内容を絞り込みましょう。
クラスを戻すことだけを目標にせず、失点の原因を具体的に把握することが大切です。
まとめ|予習シリーズ4年下は、基本問題を自力で解けることから始めよう
予習シリーズ4年下の算数が難しいと感じた場合は、練習問題を無理に進めるのではなく、基本問題を解説なしで解ける状態にすることを優先しましょう。
予習シリーズ4年下では、割合や速さ、円とおうぎ形、立体図形など、これまで学習した知識を使って考える問題が増えていきます。
そのため、授業の解説を理解できていても、問題文から自分で考え方を選び、式を立てられなければ、週テストや組分けテストで正解することは難しくなります。
この記事の重要なポイントは、次の5つです。
- 基本問題を優先する: 基本問題で間違いが多い場合は、練習問題よりも基本事項の定着を優先する。
- 解説なしで解き直す: 解説を理解した後は、自分で考え方を選び、式を立てられるか確認する。
- 類題と小テストで確認する: 数字や条件を変えた問題、数日後の小テストでも正解できる状態を目指す。
- 必要な単元まで戻る: 割合や速さ、立体図形でつまずいた場合は、原因となる計算や基本事項まで戻って復習する。
- 5年生に向けて優先順位を決める: 計算、割合・平均、速さ、図形を中心に、苦手な単元から復習する。
家庭学習では、まず予習シリーズ4年下の基本問題から、以前に間違えた問題を3〜5問選んで解いてみましょう。
その際、解説を見ずに式を立てられるか、計算を正確にできるかを確認します。
間違えた問題があれば、答えだけを確認するのではなく、どの段階で分からなくなったのかを整理してください。
「解説を読めば分かる」から「解説を見ずに自分で解ける」へ変えることが、予習シリーズ4年下の算数を定着させるための第一歩です。
予習シリーズ4年下の算数で、どこから復習すればよいか分からないご家庭へ
「塾の宿題を毎週こなしているのに、週テストの点数が上がらない」
「基本問題は解けても、練習問題になると手が止まってしまう」
「5年生になる前に苦手を克服したいけれど、何からやり直せばよいか分からない」
このようなお悩みがある場合は、まずお子さんがどの問題まで自力で解けるのか、どの単元でつまずいているのかを確認することが大切です。
私は算数・数学専門の家庭教師として、これまで200名以上の生徒を指導してきました。
指導では、現在取り組んでいる塾の教材やテスト結果を確認し、必要であれば前の単元や基本問題まで戻って学習します。
そして、説明を聞いて理解しただけで終わらせず、解説なしで問題を解き、類題や小テストでも正解できるところまで確認することを大切にしています。
予習シリーズ4年下の算数についても、今の学習状況を整理し、何を優先して復習すればよいのかをご相談いただけます。
塾の宿題の進め方や、5年生に向けた算数の復習でお困りの方は、家庭教師の体験授業・学習相談をご利用ください。
