中学受験の勉強計画の立て方|学年別スケジュールと成績を伸ばす家庭学習の進め方

中学受験に向けて勉強を進める中で、

「毎日どのくらい勉強すればよいのだろう?」

「塾の宿題が多すぎて、復習する時間がない」

「勉強計画を立てても、予定どおりに進まない」

と悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。

中学受験では、学年が上がるにつれて学習内容が難しくなり、家庭学習に必要な時間も増えていきます。

そのため、何となく塾の宿題をこなしているだけでは、苦手な単元を十分に復習できないまま、次の学習へ進んでしまうことがあります。

しかし、勉強時間を増やしたり、予定表を細かく作ったりすれば成績が伸びるわけではありません。

中学受験の勉強計画で最も大切なのは、お子さんが現在どこまで理解できていて、何を優先して学習する必要があるのかを明確にすることです。

この記事では、算数・数学専門の家庭教師として200名以上の生徒を指導してきた経験をもとに、中学受験の勉強計画の立て方を学年別に解説します。

また、塾の宿題と復習を両立させる方法や、算数が苦手なお子さんの学習計画を立てる際の注意点についても紹介します。


中学受験の勉強計画はどのように立てればよい?

中学受験の勉強計画は、志望校の入試から逆算するだけでなく、現在のお子さんの学力を確認したうえで、優先順位を決めることが大切です。

具体的には、次の5つの手順で考えます。

  1. 現在の学力と苦手な単元を確認する
  2. 志望校や目標偏差値を整理する
  3. 3か月程度の学習目標を決める
  4. 1週間の家庭学習スケジュールを作る
  5. 小テストや模試の結果をもとに計画を修正する

ここで注意したいのは、計画どおりに勉強を終わらせること自体を目標にしないことです。

例えば、割合の問題を20問解く予定を立てたとします。

予定どおり20問解き終えても、解説を見なければ解けない状態であれば、十分に身についたとはいえません。

反対に、10問しか進まなかったとしても、考え方を理解し、解説を見ずに正解できるようになったのであれば、学習は前進しています。

勉強計画は、終わらせる問題数ではなく、自分の力で解ける問題を増やすために立てるものです。

なぜ勉強計画を立てても成績が伸びないの?

勉強計画を立てているのに成績が伸びない場合、学習内容と現在の理解度が合っていない可能性があります。

例えば、塾では速さの応用問題を学習していても、基本となる「道のり・速さ・時間」の関係が十分に理解できていなければ、難しい問題を繰り返してもなかなか解けるようにはなりません。

このような場合は、予定していた応用問題を一時的に減らし、基本問題の復習に時間を使う必要があります。

予定を守ることよりも、必要な学習を優先することが大切です。

勉強計画は何か月単位で立てるのがよい?

おすすめは、3か月・1か月・1週間の3段階で計画を立てる方法です。

期間計画する内容
3か月克服したい単元、模試の目標、学習の方向性
1か月使用する教材、復習する単元、確認テスト
1週間毎日の宿題、復習、解き直し

3か月単位では大きな目標を決め、1か月単位で学習内容を整理し、1週間単位で具体的な問題を決めます。

ただし、予定どおりに進まなかった場合は、無理に遅れを取り戻そうとせず、優先順位を見直しましょう。


中学受験の勉強計画は学年によってどう変わる?

中学受験の勉強計画は、小学4年生・5年生・6年生で重点を置く内容が異なります。

学年が上がるほど勉強時間を増やすだけでなく、その時期に必要な学習を見極めることが大切です。

小学4年生は何を優先して勉強する?

小学4年生では、計算力と基本問題を確実に解ける力を身につけることを優先しましょう。

特に算数では、次のような内容が重要になります。

  • 四則計算と計算の順序
  • 小数・分数の計算
  • 逆算
  • 文章問題の基本的な考え方
  • 図形の基本的な性質

この時期から難しい応用問題ばかりに時間を使う必要はありません。

まずは、塾で学習した基本問題を、自分の力で解けるようにすることが大切です。

例えば、塾の宿題に基本問題・練習問題・応用問題がある場合、すべてを中途半端に進めるよりも、基本問題と練習問題を確実にできるようにする方が効果的な場合があります。

小学4年生の段階で基礎を身につけておくことが、小学5年生以降の学習につながります。

小学5年生はどのような勉強計画が必要?

小学5年生は、中学受験の算数で重要な単元を数多く学習する時期です。

割合・比・速さ・平面図形・立体図形など、入試問題にもつながる内容が増えていきます。

この時期に注意したいのは、新しい単元を学習することに追われ、以前の単元を忘れてしまうことです。

例えば、比の問題が解けない原因が、小学4年生で学習した割合の理解不足にある場合もあります。

そのため、小学5年生の勉強計画では、塾の授業に合わせた学習と、苦手単元の復習を並行して進めることが重要です。

毎週の学習時間をすべて新しい宿題に使うのではなく、以前に間違えた問題を解き直す時間を確保しましょう。

小学6年生はいつから過去問対策を始める?

小学6年生では、志望校の入試問題を意識した学習が必要になります。

ただし、過去問対策を始める時期は、塾の方針や志望校、現在の学力によって異なります。

一般的には、夏休みまでに主要単元の復習を進め、秋以降に過去問演習を本格化させるケースが多くあります。

ここで注意したいのは、過去問を解くことと、過去問が解けるようになることは違うという点です。

過去問を何年分も解いていても、間違えた原因を確認しなければ、同じ問題で失点してしまいます。

過去問を解いた後は、

  • 知識が不足していた問題
  • 解き方を思いつかなかった問題
  • 計算や条件の読み違いによるミス
  • 現時点では優先度を下げてもよい難問

に分けて整理しましょう。

そのうえで、得点につながりやすい問題から優先的に復習します。


中学受験の1週間の勉強スケジュールはどう作る?

1週間の勉強スケジュールを作る際は、塾の授業日・宿題・復習・確認テストの時間を分けて考えます。

特に、塾に通っているお子さんの場合、塾の宿題を終わらせるだけで1週間が過ぎてしまうことがあります。

そこで、あらかじめ復習の時間を確保しておくことが重要です。

塾に通っている小学生の週間スケジュール例

以下は、週3回塾に通う小学5年生を想定した、算数中心の家庭学習例です。

曜日算数の家庭学習
月計算練習・前週の間違い直し
火塾の授業・授業内容の確認
水塾の基本問題・練習問題
木塾の授業・前回内容の確認
金間違えた問題の類題演習
土塾の授業・宿題の整理
日1週間の確認テスト・苦手単元の復習

※あくまで一例です。実際には塾の時間割や他教科の宿題、学校生活に合わせて調整してください。

大切なのは、毎日違う問題を次々と解くのではなく、一度間違えた問題を、数日後にもう一度解く機会を作ることです。

1日の勉強時間はどのくらい必要?

中学受験の勉強時間に、すべてのお子さんに共通する正解はありません。

同じ小学5年生でも、塾の授業内容を十分に理解できているお子さんと、基本問題から復習する必要があるお子さんでは、必要な学習時間が異なります。

例えば、2時間勉強しても、ほとんどの問題で解説を見ながら答えを書いているのであれば、学習方法を見直す必要があります。

反対に、短い時間でも集中して問題を解き、間違えた原因を確認できていれば、意味のある学習になります。

まずは、現在の家庭学習にかかっている時間を確認しましょう。

そのうえで、宿題・復習・解き直しにどの程度時間を使うのかを決めていくことをおすすめします。


塾の宿題が終わらない場合はどうすればよい?

塾の宿題が終わらない場合は、勉強時間を増やす前に、宿題の優先順位を見直すことが大切です。

中学受験の進学塾では、授業の進度が速く、毎週多くの宿題が出されます。

しかし、算数が苦手なお子さんが、すべての問題を同じように解こうとすると、解説を読んで答えを写すだけの学習になってしまうことがあります。

宿題はすべて解いた方がよい?

宿題は、塾の指示を基本としながら、お子さんの理解度に応じて優先順位を考えましょう。

例えば、算数の宿題を次の3つに分けます。

① 必ず自分の力で解けるようにしたい問題

計算問題や基本問題など、今後の学習の土台となる問題です。

② できれば解けるようにしたい問題

基本を組み合わせた練習問題や、授業で扱った標準的な問題です。

③ 現時点では優先度を下げてもよい問題

現在の理解度では難しすぎる応用問題や、解くために多くの前提知識が必要な問題です。

ただし、志望校やクラスの目標によって優先順位は変わります。宿題の量や範囲を変更する場合は、塾の先生とも相談しましょう。

宿題を終わらせることが目的になっていない?

宿題を終わらせることが目標になると、分からない問題の解説を読んで、答えを写して終わりにしてしまうことがあります。

しかし、解説を読んで理解したつもりになっても、次に同じような問題が出題されたときに解けるとは限りません。

私の指導では、解説を理解した後に、いったん解説を閉じて、もう一度自分の力で解いてもらいます。

さらに、類題を使って考え方が身についているかを確認します。

解説を見れば分かる状態から、解説を見なくても解ける状態に変えること。

この確認を勉強計画の中に組み込むことが大切です。


算数が苦手な子の勉強計画はどう立てる?

算数が苦手なお子さんの場合、塾の進度に合わせた勉強計画だけでは、成績が伸びないことがあります。

その理由の一つは、現在学習している単元よりも前の段階で、理解できていない内容が残っていることです。

苦手な単元はどこまで戻って復習すればよい?

例えば、速さの文章問題が解けない場合、原因は必ずしも速さの単元だけにあるとは限りません。

割合や単位換算、文章から数量関係を読み取る力が不足している可能性もあります。

このような場合は、速さの応用問題を繰り返すよりも、原因となっている基本内容まで戻る方がよいことがあります。

重要なのは、学年や教材の順番ではなく、お子さんが自分の力で正解できるところまで戻ることです。

塾の勉強と苦手単元の復習は両立できる?

苦手単元を復習するために、現在の塾の勉強をすべて中断する必要はありません。

例えば、塾の授業内容を理解するために最低限必要な基本問題に取り組みながら、別の時間に以前の単元を復習する方法があります。

私の指導でも、保護者の方から塾の教材やテスト範囲、家庭学習の様子を共有していただき、その週に何を優先するかを調整しています。

塾で新しい内容を学習しながら、必要に応じて前の学年の内容まで戻ることもあります。

大切なのは、塾の進度を追いかけることだけに時間を使わず、つまずいている原因を一つずつ解消していくことです。


中学受験の勉強計画はどのタイミングで見直す?

勉強計画は、一度作ったら終わりではありません。

お子さんの理解度や塾の授業内容、模試の結果に合わせて定期的に修正する必要があります。

1週間ごとに何を確認すればよい?

1週間の終わりには、次の点を確認しましょう。

  • 予定していた学習はどこまで進んだか
  • 解説を見ずに解けるようになった問題は何か
  • 同じ間違いを繰り返している単元はないか
  • 来週も復習が必要な問題は何か
  • 学習時間に無理がなかったか

特に重要なのは、間違えた問題を翌週の勉強計画に反映させることです。

新しい問題を解くことばかりに時間を使うのではなく、以前の問題が解けるようになったかを確認しましょう。

模試の結果は勉強計画にどう反映する?

模試の結果を見る際は、偏差値だけで判断しないことが大切です。

例えば、算数の偏差値が下がった場合でも、その原因が計算ミスなのか、基本問題の理解不足なのか、応用問題への対応力不足なのかによって、必要な学習は異なります。

計算ミスが多い場合は、計算方法や見直しの手順を確認します。

基本問題で失点している場合は、該当単元の復習を優先します。

基本問題が安定して解けている場合は、標準問題や応用問題に取り組む時間を増やすことを検討します。

模試は偏差値を確認するだけでなく、次に何を勉強するかを決めるための資料として活用しましょう。


中学受験の勉強計画についてよくある質問

Q1. 中学受験の勉強計画は親が立てるべきですか?

小学4年生や5年生の段階では、保護者の方が学習内容や時間を整理するサポートをすることは有効です。

ただし、すべてを保護者の方が決めてしまうのではなく、お子さん自身にも、今週何をできるようにしたいのかを確認することが大切です。

少しずつ、自分で学習の状況を把握できるようにしていきましょう。

Q2. 中学受験の勉強は何年生から始めればよいですか?

進学塾では小学4年生のカリキュラムが小学3年生の2月頃から始まることが多くあります。

ただし、受験勉強を始める時期は、志望校や現在の学力によって異なります。

開始時期だけでなく、計算や文章問題の基礎がどの程度身についているかを確認することが大切です。

Q3. 勉強計画どおりに進まない場合はどうすればよいですか?

予定を詰め込みすぎていないか、学習内容が難しすぎないかを確認しましょう。

計画が遅れたからといって、翌日にすべての学習を追加する必要はありません。

優先度の高い内容を残し、それ以外を翌週以降に調整することも必要です。

Q4. 算数の成績が悪い場合は算数の勉強時間を増やすべきですか?

算数の学習時間を増やすことが必要な場合もありますが、最初に確認したいのは学習方法です。

解説を写している時間が長い場合や、理解できていない応用問題に取り組み続けている場合は、時間を増やす前に内容を見直しましょう。

Q5. 中学受験の勉強計画は毎日同じ時間に勉強した方がよいですか?

ある程度決まった時間に学習することは、習慣づくりに役立ちます。

ただし、塾のある日とない日では、家庭学習に使える時間が異なります。

毎日同じ時間にこだわるよりも、1週間の中で必要な学習を無理なく進められる計画にしましょう。


まとめ|中学受験の勉強計画は「何をできるようにするか」が大切

中学受験の勉強計画を立てる際は、学習時間や問題数だけでなく、お子さんの理解度に合わせて内容を決めることが重要です。

特に、次の5つを意識しましょう。

  1. 現在の学力と苦手単元を確認する
  2. 3か月・1か月・1週間の目標を決める
  3. 塾の宿題と苦手単元の復習を両立させる
  4. 解説を見ずに解けるようになったか確認する
  5. 模試や小テストの結果をもとに計画を修正する

中学受験では、学年が上がるにつれて学習内容が増え、難しい問題に取り組む機会も多くなります。

しかし、難しい問題をたくさん解けば、必ず成績が伸びるわけではありません。

今のお子さんに必要な問題を選び、自分の力で正解できるまで繰り返すこと。

その積み重ねが、算数の成績を伸ばすための土台になります。


算数の勉強計画でお悩みの保護者の方へ

「塾の宿題を頑張っているのに、算数の成績が上がらない」

「苦手な単元が多く、何から復習すればよいか分からない」

「家庭で勉強計画を立てても、なかなか予定どおりに進まない」

このようなお悩みはありませんか?

私は、算数が苦手なお子さんを専門に指導する家庭教師として、これまで200名以上の生徒を指導してきました。

指導では、まず現在の理解度を確認し、必要に応じて以前の学年や基本問題まで戻って学習を進めます。

また、塾で取り組んでいる教材やテスト範囲も確認しながら、今週何を優先して学習するべきかを整理します。

一度説明を聞いて解けただけでは終わらせず、類題や小テストを使って、解説を見ずに正解できるところまで確認します。

お子さんの算数の勉強計画を見直したい方は、家庭教師の体験授業・学習相談をご利用ください。

現在使用している教材や模試の結果などをもとに、どこから学習を見直す必要があるのかを一緒に確認します。

算数専門家庭教師の指導内容・ご相談はこちら