子どもが算数の問題を解けたとき、親としてどんな言葉をかけていますか?
「すごいね!」「よくできたね!」という言葉も嬉しいものですが、実は声かけの内容によって、子どもの学習意欲の伸び方が大きく変わるのです。
この記事では、算数ができたときに親がどんな言葉をかけると効果的か、そして逆に注意すべき声かけの例も紹介します。
なぜ「できた瞬間」の声かけが大切なのか
子どもにとって「できた!」という瞬間は、成功体験の記憶が定着するタイミングです。
このときに親が適切な言葉で認めてあげることで、次の挑戦への意欲が高まります。
主な理由
- 「努力が報われた」と感じることでやる気が出る
- 自分の考えを認めてもらえることで「自己効力感(自分にもできるという感覚)」が育つ
- 「またやってみよう」と思うきっかけになる
「結果」よりも「過程」をほめる声かけを意識する
算数ができたとき、「正解できた」こと自体をほめるよりも、そこまでの考え方・努力・工夫を認めることが大切です。
例文
- 「ちゃんと図を描いて考えたのがよかったね!」
- 「途中であきらめずに最後まで考えたね」
- 「昨日よりもスラスラできたね!」
このような言葉は、子どもに「頑張ること自体が評価される」という感覚を与えます。
その結果、難しい問題にも挑戦する姿勢が自然と育ちます。
子どもの自己分析を促す「問いかけ型」の声かけ
ただ褒めるだけでなく、「どうしてできたと思う?」と問いかけてみるのもおすすめです。
子ども自身に「できた理由」を言語化させることで、理解が深まり、再現性のある学びになります。
例文
- 「どの部分を工夫したの?」
- 「どうやって考えたの?」
- 「次も同じようにできそう?」
このような会話を通して、自分の思考を客観視する力が育ちます。
注意すべきNGな声かけ例
一方で、悪気がなくても子どもの意欲を下げてしまう言葉もあります。
NG例
- 「こんなの簡単でしょ?」(→努力を否定してしまう)
- 「やっとできたの?」(→達成感を奪う)
- 「前もできたんだから当たり前だよ」(→モチベーションが下がる)
できたときほど、安心感と達成感を与える言葉を意識することが大切です。
声かけのゴールは「自分で考える子」に育てること
最終的な目標は「親が褒めるから頑張る」ではなく、「自分でできたことがうれしいから頑張る」状態にすることです。
算数ができたときの親の声かけは、その第一歩。
毎回の声かけが積み重なって、自信と挑戦する力が育っていきます。
よくある質問
Q1:間違えたときはどう声をかければいいですか?
A:間違えたときも「考え方はよかったね」「次はどこを直せばできそう?」と前向きな問いかけをしましょう。結果よりも思考を認めることが大事です。
Q2:「できた」ときに毎回ほめるのは甘やかしでは?
A:甘やかしではありません。「できた理由」に焦点を当てて認めることで、努力の価値を伝えることができます。
Q3:兄弟で比べてしまいそうです…
A:比較は避け、「あなたがどう頑張ったか」を中心に話しましょう。子どもは「自分を見てくれている」と感じることで安心します。
まとめ
算数ができたときの親の声かけは、単なる「ほめ言葉」ではなく、学びを深めるコミュニケーションです。
「どうやって考えたの?」「ここ、昨日よりスムーズだったね」といった言葉を意識するだけで、子どもは自分の成長を実感でき、算数がどんどん好きになります。