【中学受験生必見‼】過去問を解いておくべき6つの理由

こんにちは。算数・数学専門家庭教師の鈴木です。

「過去問って何のために解くの?」

志望校対策として過去問演習が大事なことは分かっていても、その具体的な理由については、あまり詳しく聞いたことがない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

最初に大事なことをお伝えすると、「過去問を解く際に使った考え方で解ける問題」は同じ中学の入試問題の中で毎年のように出題されます。

ですので、合格に結びつくような「問題を解く上で必須の考え方を身に付けること」こそが「過去問演習において大事なこと」だと言えます。

つまり過去問を解く理由としては、そのような「大事な考え方を身につけるため」と言うことが言えますが、以下で詳しく「過去問を解く理由」を解説していきますね。

以下に書いてあることをまとめて、「問題の出題傾向を知る」ということができます。

【理由1】出題される問題数が分かる

受ける中学によって、当然ですが問題数が異なります。

例えば偏差値が60を超えてくると、小問の計算問題が「多くても3題」、場合によっては「1問もない」という中学もあります。

それに対して、偏差値55までの中学であれば「計算問題と一行題の文章問題」が10問程度出題されることが多いです。

この他、「試験時間45分で大問9問」を出題する偏差値57の中学もあれば、「試験時間50分で大問6問」を出題する偏差値51の中学もあります。

このように過去問を見ることで、「どれくらいの試験時間で、どのくらいの量・質の問題を解く必要があるのか」を知ることができます。

【理由2】「どの単元から出題されるのか」が分かる

私は職業柄、難関校だけではなく本当に色んな中学の過去問を見ます (もちろん実際に解きます) が、「毎年同じ単元から必ず出題される」という一つの事実に気付きます。

それは「この単元の問題では必ず得点して下さい!」という、志望校からのメッセージでもあります。

難関校だとどうしても、例えば「グラフに関する問題」が毎年出題されていたとして、「去年は速さの問題だったけれど、今年は水量の問題だなぁ・・・」という具合に、「出題単元に変化がある年」もあります。

ただそうした問題であっても、「大問の (2) 番までは基本的な問題に帰着される」などといった「入試問題としてのレベル」が大きく変わることは、まずないと考えられます。

このような事実から「この志望校を受けるのであれば、あの問題集の練習問題はどの単元もできるようにしておく」などの対策を、簡単に立てることもできます。

【理由3】逆に「出題されない単元」が分かることも

この傾向は、難関校 (特に四谷大塚の偏差値で65以上の中学) には当てはまらない場合もありますが「この単元はいらない」と割り切れるものがある場合もあります。

中学受験の算数は「小学6年間で習う単元の融合問題」と「中学高校数学の先取り」の二部構成と捉えられますが、後者が必要ないことなども、過去問から分かるときがあります。

それはつまり「合格に結びつく最適な勉強」に集中するきっかけを与えてくれます。

そのようなことを知るためにも、過去問を分析することが大事なのです。

【理由4】難関校を受けるのであれば「典型的な難問」を知ることができる

よく「難問」などという言い方をされますが、大事なことは「典型的な難問」が存在するということです。

問題を見て「難しい」と感じる理由の一つに、その問題が「出題頻度の低い問題であること」が挙げられます。

例えば入試問題を見たとき、「簡単だ」と思えるのは実をいうと「去年の過去問にも似たような問題を見たことがあるから」だと言えますが、難しい問題の場合はその逆です。

しかし、過去問を8年から10年以上さかのぼると、面白いことに「6年前にも同じような問題が出ている」などの情報を得られることがあります。

そのときに、「6年前の入試問題をもとにして、今年の入試問題も解ける」といったことに気付くことができると、もうその問題は「難問」ではなく「解き方を知っている問題」に変わります。

そのような問題が、実は「他の地方の入試問題でも出題されている」ということも例外ではないことから、いくら難問とはいえ、ここに書いてあるようなことを「知っているかそうでないか」で差がつくことも事実です。

このような場合もあることから、難関校の過去問は最低でも5年分以上は解けるようにしておく必要があります。

【理由5】解答用紙の使い方も分かる

各中学の入試問題の解答用紙を見ていると、それぞれに個性があります。

というのも、偏差値が高い中学でも「答となる数字のみ書き入れればOK」の解答用紙を課すところもあれば、そこまで偏差値が高くなくても「記述をしないとNG」の解答用紙を課すところもあるからです。

この事実は見方としては、「答が全て」という考えと「過程が合っていれば加点」という考えの違いでもあります。

「過程が正しくないと正解できない問題」を出してくるのが「難関校」という見方もできます。

様々な見方がありますが、結論からいうと「志望校が決まっているのであれば、まずもう過去問を見て下さい!」ということを先にお伝えしたいです。

問題を解くのに必要な知識や考え方がまだ身についていなくても、「志望校は受験生に、どのような答の書き方を求めてくるのか」を先に知っておくことで、その先の対策も具体化できます。

【理由6】「自分が得点すべき問題」を特定できる

過去問を見て、「この問題なら全部できそう」「この大問はとりあえず (1) は必ず取ろう」など、自分がどの問題で得点すべきなのかを知ることも大事です。

過去問のデータを見ると、「合格者最低点」「受験者平均点」などが分かりますよね。

そのデータから、「自分も本番ではどのくらい得点する必要があるのか」を知っておくことが大事なのですが、もっと大事なのは「どの単元の問題で得点できるのか」を知ることです。

「図形はそこまで得意じゃないけれど、文章題は全部できる」などなど、人によって得意不得意は様々です。

まとめ

過去問は「問題とその解き方を覚える」というスタンスではなく、「どの年度の問題も、必ずこんな風に解いているな」と思えるような「解き方の共通性」を見出すことが大事です。

それができるためにも、問題ごとに「何をきっかけとして正解できたのか」を見つけるようにしておけると良いです。

ぜひ実践していただけますと嬉しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です