四谷大塚「予習シリーズ」算数の使い方|苦手な子はどこまでやる?家庭学習の進め方を解説
四谷大塚の「予習シリーズ」を使っているものの、
「問題数が多く、どこまでやればよいのか分からない」
「基本問題だけでは足りないのでは?」
「練習問題までやらせているけれど、なかなか成績が上がらない」
と悩んでいるご家庭も多いのではないでしょうか。
特に算数が苦手なお子さんの場合、予習シリーズに載っている問題をすべて解くことを目標にする必要はありません。
大切なのは、たくさんの問題をこなすことよりも、今のお子さんが自分の力で解ける問題を一つずつ増やしていくことです。
例えば、例題の解説を読めば分かるのに、翌日もう一度出されると解けない場合があります。
この状態で練習問題へ進んでも、「分からない問題」が増えてしまい、宿題を終わらせることだけで精一杯になりがちです。
まずは例題や類題、基本問題を使って、
「解説を見れば分かる」から「何も見ずに自分で考えて解ける」
ところまで持っていくことを優先します。
私は算数・数学専門の家庭教師として、これまで200名以上の生徒を指導してきました。
予習シリーズを使っている生徒の指導でも、問題数を増やすことより、どの問題なら自力で解けて、どこから分からなくなっているのかを確認することを大切にしています。
この記事では、算数が苦手なお子さんを想定して、
予習シリーズはどこまでやればよいのか、例題・類題・基本問題・練習問題をどのように使い分ければよいのか
を、家庭学習の進め方とあわせて解説します。
予習シリーズ算数の使い方
算数が苦手なお子さんの場合、予習シリーズは「全部の問題を終わらせる」ことより、「一度取り組んだ問題を自力で解けるようにする」ことを優先してください。
基本的には、次の順番で進めます。
| 段階 | 取り組み方 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| ① 例題 | まず自分で考える | 何を使って解く問題なのか判断できるか |
| ② 解説 | 分からないところを確認する | 式や考え方の意味を理解できるか |
| ③ 解き直し | 解説を閉じて同じ問題を解く | 何も見ずに最初から解けるか |
| ④ 類題 | 同じ考え方を使う問題に取り組む | 問題が少し変わっても自力で解けるか |
| ⑤ 基本問題 | 学習した内容を確認する | 解き方を自分で選んで正解できるか |
| ⑥ 練習問題 | 必要に応じて取り組む | 基本を使って一段階難しい問題を考えられるか |
特に重要なのが、②の「解説を読んで分かった」と③の「何も見ずに解けた」を区別することです。
解説を見ながら式を書けたとしても、まだ自分で解けるようになったとは限りません。
一度解説を閉じ、問題だけを見て、
「何を求めるのか」
「どの考え方を使うのか」
「どのような式を立てるのか」
を自分で判断できるか確認します。
ここで解けなければ、練習問題へ進む前に、もう一度例題や類題に戻ります。
反対に、例題や基本問題を何も見ずに安定して解けるようになってきたら、練習問題にも少しずつ取り組んで構いません。
つまり、予習シリーズの使い方で大切なのは、
例題 → 類題 → 基本問題 → 練習問題
と機械的に進めることではありません。
「今取り組んでいる問題を自分の力で解けるようになったか」を確認してから、次の段階へ進むことです。
そのため、算数が苦手なお子さんほど、問題数を減らしてでも、例題・類題・基本問題の定着に時間を使う方がよい場合があります。
では、基本問題まででよいのか、それとも練習問題まで取り組むべきなのか。
次に、お子さんの理解度に応じた「予習シリーズをどこまでやるか」の判断基準を詳しく見ていきます。
予習シリーズはどこまでやればいい?
予習シリーズを使っているご家庭からよく聞くのが、
「基本問題だけでは足りないのではないか」
「練習問題まで全部やらないと、組み分けテストで点数が取れないのではないか」
という不安です。
しかし、算数が苦手なお子さんの場合は、「どこまで進んだか」よりも、「そこまでの問題を自分の力で解けるようになったか」を基準にすることが大切です。
基本問題が十分に解けていない状態で練習問題まで進むと、分からない問題が増え、解説を読んで答えを写すだけになってしまうことがあります。
反対に、例題・類題・基本問題を何も見ずに解けるようになっていれば、練習問題に進むための土台ができていると考えられます。
算数が苦手なら例題・類題・基本問題を優先
算数が苦手なお子さんは、まず例題・類題・基本問題を自力で解けるようにすることを優先します。
ここでいう「できる」とは、一度正解したという意味ではありません。
例えば、授業で先生の説明を聞いた直後であれば、解き方を覚えているため正解できることがあります。
しかし、翌日や数日後に同じ問題を出すと、
「どうやって解くんだっけ?」
となることがあります。
この状態では、まだ十分に定着しているとはいえません。
私の指導では、一度学習した問題についても、次の指導で同じ問題や類題を出し、何も見ずに考え方を思い出し、自分で式を立てて最後まで正解できるかを確認しています。
予習シリーズの家庭学習でも同じです。
例題を理解したら類題を解き、基本問題に取り組みます。
そして間違えた問題は、解説を確認して終わりにせず、もう一度何も見ずに解き直します。
さらに時間を空けて同じ問題や類題を解き、
「問題を見たときに、自分で解き方を判断できるか」
まで確認します。
特に算数が苦手なお子さんの場合、練習問題を何問も追加するより、基本問題を繰り返して「自分で解ける問題」を増やす方を優先した方がよいことがあります。
基本問題が解けないうちは練習問題を増やさない
予習シリーズの基本問題で間違いが多い場合は、練習問題を増やす前に、その原因を確認します。
例えば割合の単元で基本問題が解けない場合でも、
- 割合そのものを理解できていない
- 「もとにする量」と「比べられる量」を区別できていない
- 小数や分数の計算でつまずいている
- 問題文を読んでも、何を求めればよいか分からない
など、原因はお子さんによって異なります。
この状態で難しい問題を増やしても、できない原因そのものは解決しません。
むしろ、
例題に戻る → 類題を解く → 基本問題を解く
という流れをもう一度行い、「どこから分からなくなっているのか」を確認します。
必要であれば、その単元より前の内容まで戻ることもあります。
例えば5年生の割合でつまずいているからといって、割合の問題だけを繰り返せばよいとは限りません。
小数・分数、単位量あたりの大きさなど、割合を学ぶ前に身につけておきたい内容に不安があれば、そこから確認した方が理解しやすくなります。
「今週の範囲を全部終わらせる」ことより、「次の学習につながる土台を作る」ことを優先する。
算数が苦手なお子さんが予習シリーズを使う場合には、この考え方が特に重要です。
練習問題まで進んでよい目安
では、どのような状態になったら練習問題へ進めばよいのでしょうか。
目安にしたいのは、正答率だけではありません。
次のような状態になっているかを確認します。
・例題の解説を見なくても、使う考え方を判断できる
・類題を自力で解ける
・基本問題で「何をすればよいか分からない」という状態がほとんどない
・間違えた問題も、解き直しでは自分で正解までたどり着ける
・数日後にもう一度出されても、考え方を思い出せる
ここまでできていれば、練習問題に取り組んでよいでしょう。
ただし、練習問題も最初から全部やる必要はありません。
まず何問か取り組み、基本問題で身につけた考え方を使って解けるか確認します。
難しくて手が止まる問題が続く場合には、無理に最後まで進めず、基本問題へ戻って構いません。
一方、基本問題を安定して解けていて、練習問題にも自分で考えて取り組めるのであれば、少しずつ問題の難度を上げていきます。
このように、予習シリーズを「基本問題まで」「練習問題まで」と一律に決めるのではなく、お子さんが自力で解ける範囲に合わせて進むところを決めることが大切です。
そして、その判断をするためにも、問題をたくさん解かせるだけではなく、一問ごとに「本当に自分で解けるようになったか」を確認する家庭学習が必要になります。
次は、例題を学習してから基本問題まで定着させるための、予習シリーズ算数の具体的な進め方を順番に解説します。
予習シリーズ算数の基本的な進め方
予習シリーズで算数を勉強するときは、「解説を読んで理解すること」と「自分で問題を解けるようになること」を分けて考えることが大切です。
解説を読んで「分かった」と思っても、問題だけを見たときに同じ考え方を自分で使えるとは限りません。
そのため家庭学習では、
例題を考える → 解説で確認する → 何も見ずに解き直す → 類題を解く → 基本問題で確認する
という順番で進めます。
① 例題をまず自力で考える
例題を学習するときは、最初から解説を読むのではなく、まず問題だけを見て自分で考える時間を作ります。
正解できなくても構いません。
大切なのは、
「何を求める問題なのか」
「今まで習ったどの考え方が使えそうか」
「図や式にするとどうなるか」
と、自分なりに考えてみることです。
例えば割合の問題なら、すぐに公式を探すのではなく、
「何がもとにする量なのか」
「何と何を比べているのか」
を問題文から確認します。
途中までしか分からなくても、まず自分で考えてから解説を読むことで、自分がどこまで分かっていて、どこから分からないのかが見えやすくなります。
一方、問題を読んですぐ解説を見る習慣がついてしまうと、「解説があれば分かる」状態から抜けにくくなります。
② 解説を読んだら閉じる
自分で考えても分からなかった場合は、例題の解説を確認します。
このときも、答えや式だけを覚えるのではなく、
「なぜこの式になるのか」
を確認します。
図が使われているなら、図と式がどのようにつながっているのかも確認します。
そして、考え方を理解できたら、いったん解説を閉じます。
解説を開いたまま同じ式を書いて正解しても、自分で解けるようになったかどうかは判断できないからです。
「分かった」と思ったところで、一度何も見られない状態にすることが重要です。
③ 何も見ずに同じ問題を解く
解説を確認したら、同じ例題をもう一度最初から解きます。
このときは、
解説・答え・途中式を見ない
ことがポイントです。
問題文だけを見て、
「まず何を求めるのか」
「どの考え方を使うのか」
「どのような式を立てるのか」
を自分で思い出します。
途中で分からなくなったら、もう一度解説を確認しても構いません。
ただし、確認した後は再び解説を閉じ、最初から解き直します。
私の指導でも、説明を聞いて理解できたことだけでは「できるようになった」とは判断していません。
何も見ずに、自分で考え方をアウトプットし、最後まで正解できることを確認します。
ここまでできて、初めて次の問題へ進みます。
④ 類題で同じ考え方を使えるか確認する
同じ例題を解き直せたら、次は類題に取り組みます。
ここで確認したいのは、数字や聞かれ方が少し変わっても、同じ考え方を自分で使えるかということです。
同じ問題をすぐに解き直した場合は、途中式そのものを覚えていて正解できることがあります。
類題ではそうはいきません。
問題を読んで、
「これはさっきの例題と同じ考え方が使える」
と自分で判断する必要があります。
例題は解けたのに類題になると手が止まる場合は、解き方を覚えただけで、まだ考え方を十分に理解できていない可能性があります。
その場合は例題へ戻り、
どの部分が同じで、どの部分が変わったのか
を確認してから、もう一度類題を解きます。
⑤ 基本問題で定着を確認する
例題と類題を解けるようになったら、基本問題に取り組みます。
ここでは、一つひとつの問題について解き方を教えてもらうのではなく、どの考え方を使う問題なのかを自分で判断できるかを確認します。
基本問題を解いてみると、
「例題と同じ形ならできるけれど、少し変わると分からない」
「割合なのか比なのか判断できない」
「式は立てられるけれど計算で間違える」
など、それまで見えなかったつまずきが分かることがあります。
間違えた場合は、すぐに答えを書き写すのではなく、
なぜ間違えたのかを確認 → 必要なら例題まで戻る → もう一度何も見ずに解く
という流れでやり直します。
また、その日に一度正解しただけで終わらせないことも大切です。
翌日や数日後に同じ問題、または類題をもう一度解き、時間が空いても自分で考え方を思い出せるかを確認します。
予習シリーズでは毎週新しい内容へ進むため、どうしても「今週の範囲を終わらせること」が目標になりやすくなります。
しかし算数が苦手なお子さんほど、
終わった問題の数ではなく、自力で解けるようになった問題の数を増やす
という考え方で進めることが大切です。
予習シリーズ本体でこの流れを作ったうえで、さらに定着を確認するために活用したいのが演習問題集です。
次に、予習シリーズ本体と演習問題集をどのように使い分ければよいのかを解説します。
演習問題集はどう使えばいい?
予習シリーズ本体と一緒に「演習問題集」を使っていると、
「予習シリーズをやったうえで、演習問題集も全部やった方がよいのか」
「基本問題と練習問題のどちらを優先すればよいのか」
と迷うことがあります。
算数が苦手なお子さんの場合、演習問題集は「問題数を増やすための教材」ではなく、予習シリーズ本体で学んだことが本当に身についているかを確認する教材として使うのがおすすめです。
予習シリーズ本体で例題を理解しただけでは、まだその考え方を自分で使えるとは限りません。
そこで演習問題集を使い、
問題が変わっても、自分で解き方を判断できるか
を確認していきます。
予習シリーズ本体で理解してから演習問題集へ進む
基本的には、
予習シリーズ本体で理解する → 何も見ずに解き直す → 演習問題集で確認する
という順番で進めます。
例えば予習シリーズの例題で新しい考え方を学んだ場合、その直後に演習問題集をたくさん解く必要はありません。
まずは予習シリーズ本体の例題や類題を使って、何も見ずに解ける状態を作ります。
そのうえで演習問題集の同じ単元に取り組みます。
ここで自力で解ければ、予習シリーズで学んだ考え方を別の問題でも使えるようになっていると判断できます。
反対に、演習問題集になると急に解けなくなる場合は、予習シリーズの内容をまだ十分に使いこなせていない可能性があります。
その場合は、新しい問題をさらに追加するのではなく、予習シリーズの例題や類題へ戻って確認します。
演習問題集も全部やる必要はない
算数が苦手なお子さんの場合、演習問題集についても、最初から「全部終わらせる」ことを目標にしなくて構いません。
特に、
予習シリーズの基本問題で間違いが多い
↓
演習問題集でも間違える
↓
解説を読んで直す
↓
時間がないので次の単元へ進む
という学習になっている場合は注意が必要です。
これでは毎週たくさんの問題に触れていても、「一度間違えた問題を、自分の力で解けるようにする時間」がほとんど取れません。
それよりも、
取り組む問題を絞る → 間違えた問題を解き直す → 数日後にもう一度解く
という学習を優先します。
10問を一度ずつ解いて終わるよりも、必要な5問を選び、その5問を自力で解けるところまで繰り返す方がよい場合もあります。
基本問題と練習問題はどちらを優先する?
基本問題と練習問題のどちらを優先するかは、現在のお子さんの理解度によって変わります。
算数が苦手で、基本問題にも間違いが多いのであれば、まず基本問題を優先します。
基本問題を何も見ずに解けるようになってから、練習問題へ進みます。
一方、
「基本問題はほとんど自力で解ける」
「数日後に解き直しても正解できる」
「問題を見たときに使う考え方を自分で判断できる」
という状態であれば、練習問題にも取り組んでよいでしょう。
つまり、学年やクラスだけで、
「ここまでは必ず全部やる」
と決める必要はありません。
同じ5年生でも、基本問題の復習に時間をかけた方がよいお子さんもいれば、練習問題まで進めるお子さんもいます。
間違えた問題は「その日の直し」だけで終わらせない
演習問題集で特に大切なのが、間違えた問題の扱い方です。
丸つけをして解説を読み、その場で解き直すところまでは、多くのお子さんが取り組んでいます。
しかし、その日の解き直しでは正解できても、数日後にはまた解けなくなっていることがあります。
そのため、間違えた問題には印をつけておき、
その日の解き直し → 数日後にもう一度 → 週末にもう一度
というように、時間を空けて確認します。
その際も、解説を先に読ませるのではなく、まず問題だけを見て解いてもらいます。
そこで自力で正解できれば、少しずつ定着してきたと判断できます。
反対に、同じ問題で再び手が止まるのであれば、
「解き方を忘れた」のか、
「そもそも考え方を理解できていなかった」のか、
「前の単元に分からないところがある」のか、
を確認する必要があります。
演習問題集の役割は、たくさんの問題に触れることだけではありません。
予習シリーズ本体で学んだ内容について、
「本当に一人で使えるようになったのか」を確かめる
ためにも活用できます。
ただし、予習シリーズ本体と演習問題集をこのように進めようとしても、毎週新しい単元へ進む中で、復習する時間を確保するのが難しくなることがあります。
そこで次に、予習シリーズを使った1週間の家庭学習をどのように組み立てればよいのかを見ていきます。
1週間の家庭学習はどう進める?
予習シリーズを使った家庭学習では、毎週新しい単元を学びながら、宿題や演習問題集、週テストの準備も進めなければなりません。
そのため、
「宿題を終わらせるだけで1週間が終わってしまう」
「間違えた問題まで復習する時間がない」
「週テストが終わったら、すぐ次の単元へ進んでしまう」
という状態になりやすくなります。
特に算数が苦手なお子さんの場合、問題数をこなすことを優先すると、分からなかった問題を分からないまま残して、次の単元へ進むことになりかねません。
そこで家庭学習では、1週間の中に最初から「解き直す日」と「もう一度確認する日」を入れておくことが大切です。
一例として、次のような流れで進めます。
| タイミング | 取り組むこと | 目的 |
|---|---|---|
| 授業当日 | 授業内容・例題を確認する | 何を習ったのか整理する |
| 当日~翌日 | 間違えた例題・類題を解き直す | 何も見ずに解けるか確認する |
| 2~3日後 | 基本問題・演習問題集に取り組む | 別の問題でも考え方を使えるか確認する |
| 週の後半 | 間違えた問題をもう一度解く | 時間が空いても解けるか確認する |
| 週テスト前 | 一度間違えた問題を中心に確認する | 自力で解ける問題を増やす |
| 週テスト後 | 間違いの原因を確認する | 次に復習する内容を決める |
曜日は塾の通塾日によって変わりますので、この通りにする必要はありません。
重要なのは、新しい問題に取り組む時間だけで1週間を埋めないことです。
授業当日・翌日は「分かった」を「解ける」に変える
授業を受けた直後は、先生の説明を覚えているため、問題が解きやすい状態です。
しかし、この段階で正解できても、まだ定着したとは限りません。
授業で扱った例題や間違えた問題について、まずは解説を確認し、その後に何も見ずに解き直します。
翌日にも、特に重要な問題をいくつか選んでもう一度解きます。
ここで、
「昨日やったはずなのに解き方を思い出せない」
という問題が見つかっても、それ自体が悪いわけではありません。
むしろ、忘れていることが分かった段階で、もう一度学び直せることが大切です。
2~3日後は類題や演習問題集で確認する
例題を解き直せるようになったら、類題や演習問題集に取り組みます。
ここでは、授業で見た問題とまったく同じ問題ではなくても、学習した考え方を使えるか確認します。
例えば例題を覚えていて解けたとしても、数字や条件が変わると解けなくなることがあります。
その場合は、解き方そのものを覚えていただけで、まだ考え方を使える状態になっていない可能性があります。
できなかった問題は印をつけておき、必要であれば予習シリーズの例題まで戻ります。
そして解説を確認した後、再び何も見ずに解き直します。
週の後半は「一度間違えた問題」を優先する
週の後半になると、次の週テストに向けて新しい問題をたくさん解きたくなるかもしれません。
しかし、算数が苦手なお子さんほど、ここでは一度間違えた問題の確認を優先します。
例えば、
月曜日に間違えた問題を水曜日に解き直し、さらに金曜日にもう一度解く、
というように時間を空けて同じ問題を確認します。
私の指導でも、以前の指導や宿題で扱った問題を、次の指導でもう一度出すことがあります。
そこで確認しているのは、答えを覚えているかではありません。
問題を見たときに、必要な考え方を自分で思い出し、式を立てて正解までたどり着けるかを見ています。
一度間違えた問題を自力で解けるようにしてからテストへ向かう方が、「まだ一度も解いたことのない問題」を増やすより優先度が高い場合があります。
週テスト前にすべてをやり直す必要はない
週テスト前になると、
「予習シリーズを最初から全部復習しなければ」
と考えてしまうことがあります。
しかし、すでに自力で解ける問題まで何度も繰り返す必要はありません。
優先したいのは、
一度間違えた問題
解説を見て解いた問題
解き方に迷った問題
です。
反対に、最初から自力で解けて、その後の確認でも問題なく正解できているものは、復習の優先順位を下げられます。
このように問題を分けると、限られた家庭学習の時間を、本当に必要な復習に使えるようになります。
週テストが終わったら点数だけで判断しない
週テストが返ってきたら、点数や順位だけを見るのではなく、間違えた問題を確認します。
例えば同じ不正解でも、
「計算を間違えた」
「問題文の条件を読み落とした」
「考え方は分かったが途中で止まった」
「何をすればよいかまったく分からなかった」
では、次にすることが違います。
特に「何をすればよいか分からなかった」問題が多い場合は、今週の単元だけを復習するのではなく、その問題を解くために必要な前の内容まで戻った方がよいこともあります。
予習シリーズは毎週先へ進みます。
だからこそ家庭学習では、
授業を受ける → 解き直す → 類題で確認する → 数日後にもう一度解く → 週テストで確認する → 必要なところへ戻る
という流れを作ることが大切です。
このサイクルがうまく回っていれば、毎週の学習内容が少しずつ積み上がっていきます。
一方で、4年生のうちは何とかついていけていたのに、5年生になって急に予習シリーズが難しくなったと感じるお子さんもいます。
その場合は、単純に勉強時間や問題数を増やすのではなく、別の見方が必要です。
次に、5年生になって予習シリーズについていけなくなった場合の学習の見直し方を解説します。
5年生になって予習シリーズが難しくなったら?
4年生までは予習シリーズについていけていたのに、5年生になってから、
「宿題が終わらなくなった」
「基本問題でも間違いが増えた」
「授業では分かったと言うのに、家では一人で解けない」
という状態になることがあります。
この場合、まず考えたいのは、勉強量が足りないから難しくなったとは限らないということです。
5年生になると、割合・比・速さなど、その後の中学受験算数でも繰り返し使う重要な内容が増えていきます。
さらに、新しい単元を理解するために、以前学習した内容を使う場面も多くなります。
そのため、分からない問題が増えてきたときに練習問題を増やすだけでは、なかなか改善しないことがあります。
まず「今週の単元」だけを見ない
例えば、速さの問題が解けないとします。
その場合、
「速さが苦手だから、速さの問題をもっと解こう」
と考えがちです。
しかし、実際には速さそのものではなく、
単位量あたりの考え方が曖昧
割合や比の理解が不十分
分数や小数の計算が安定していない
といった、それ以前の内容が原因になっていることがあります。
この状態で速さの難しい問題を何問追加しても、つまずいている部分は残ったままです。
まず基本問題や例題まで戻り、
「この問題を解くために必要なことのうち、どこまでは自分でできるのか」
を確認します。
そこで前の単元に分からないところが見つかったら、今週の範囲から一度離れて、必要なところまで戻ります。
4年生の内容まで戻った方がよい場合もある
5年生だからといって、5年生の教材だけで復習しなければならないわけではありません。
例えば5年生の割合でつまずいている場合でも、4年生で学習した小数や分数、倍の考え方などに不安が残っていることがあります。
その場合には、4年生の予習シリーズや、それより基本的な問題まで戻って確認します。
「5年生なのに4年生へ戻って大丈夫なのか」
と心配になるかもしれません。
しかし、前提となる内容が十分に身についていないまま5年生の問題を繰り返すより、自分で解けるところまで戻って土台を作り直した方が、その後の学習につながりやすくなります。
大切なのは学年ではなく、
どこまでなら何も見ずに自分で解けるのか
を見つけることです。
宿題が終わらないなら、全部やることを優先しない
5年生になると、塾の宿題を終わらせるだけでかなり時間がかかることがあります。
算数が苦手なお子さんの場合、
分からない問題に長時間かかる
→ 解説を見る
→ 何とか宿題を終わらせる
→ 解き直す時間がなくなる
→ 次の授業へ進む
という状態になりやすくなります。
これでは、勉強時間は長いのに「自分で解ける問題」がなかなか増えません。
その場合は、すべての問題を一度ずつ終わらせることよりも、
例題・類題・基本問題を中心に、間違えた問題を自力で解けるようにすること
を優先した方がよい場合があります。
ただし、塾から指定されている宿題を自己判断で減らすのではなく、現在の理解度やクラス、志望校なども考えながら、どの問題を優先するかを決めることが大切です。
「分からない問題の数」より「分からない原因」を見る
5年生になって成績が下がってくると、
「もっと問題を解かせなければ」
と考えたくなります。
しかし、私が指導するときにまず確認するのは、問題数ではありません。
例えば同じ「基本問題が解けない」という状態でも、
問題文の意味が分からないのか
考え方は分かるが式にできないのか
前の単元を忘れているのか
計算で止まっているのか
によって、戻る場所は変わります。
現在の単元を何度も繰り返すだけではなく、どこから分からなくなっているのかを探すことが必要です。
5年生でつまずいたときほど「できるところ」を確認する
予習シリーズについていけなくなってきたときは、できない問題ばかりに目が向きやすくなります。
しかし、学習を立て直すためには、
「ここまでは一人でできる」
「この種類の問題なら解ける」
というところも確認します。
そして、自力でできるところと、できなくなるところの境目を見つけます。
その境目から学習をやり直していけば、いきなり難しい問題へ挑戦するよりも、一つずつできる範囲を広げていくことができます。
予習シリーズ5年生の内容が難しく感じられるようになったときは、
問題数を増やす前に、「今のお子さんはどこまで自力で解けるのか」を確認する。
これを一つの判断基準にしてみてください。
ただし、例題や基本問題に時間をかけているにもかかわらず、なかなか成績につながらない場合もあります。
その場合は教材の難しさだけでなく、予習シリーズの取り組み方そのものに原因が隠れていることがあります。
次に、予習シリーズを使っていても成績が伸びにくい代表的な5つの原因を確認していきます。
予習シリーズを使っても成績が伸びない5つの原因
予習シリーズの宿題には毎週取り組んでいるのに、
「勉強しているわりに週テストの点数が上がらない」
「同じような問題を何度も間違える」
「時間をかけているのに、算数だけなかなか伸びない」
ということがあります。
このような場合、単純に勉強時間が足りないとは限りません。
むしろ確認したいのは、予習シリーズを何ページ進めたかではなく、その学習によって自力で解ける問題が増えているかです。
私がこれまで算数が苦手なお子さんを見てきた中でも、学習量は決して少なくないのに、取り組み方によって学んだ内容が十分に定着していないケースがありました。
代表的な原因を5つに分けて見ていきます。
原因① 解説を見ながら解いている
一つ目は、解説を見れば解ける状態を「できる」と判断してしまうことです。
分からない問題の解説を読むこと自体は必要です。
問題は、その後です。
解説を横に置いたまま、
「ここでこの式を使うのか」
「次はこれを計算するのか」
と確認しながら答えまでたどり着いても、それだけでは自力で解いたことにはなりません。
次の日に問題だけを見せると、最初の式から分からなくなることがあります。
解説を読んで理解したら、一度閉じます。
そして問題だけを見て、最初の考え方から最後の答えまで自分で再現できるかを確認してください。
できなければ、もう一度解説を確認して構いません。
ただし最後は、必ず何も見ない状態で解き直します。
原因② 宿題を終わらせることが目的になっている
予習シリーズを使っていると、毎週やるべきことが次々に出てきます。
そのため、
「今日中に○ページまで終わらせる」
ことが学習の目的になってしまうことがあります。
もちろん宿題を提出することも大切です。
しかし、10問解いて6問間違え、その6問を十分に復習しないまま次のページへ進んでしまえば、「終わった問題」は増えても「できる問題」はあまり増えていません。
特に算数が苦手なお子さんの場合は、
何問やったかではなく、何問を自分で解けるようにしたか
を見ることが重要です。
その日の予定をすべて消化できなかったとしても、重要な基本問題をきちんと理解し、何も見ずに解けるようになったのであれば、その学習には意味があります。
原因③ 間違えた問題を一度しか解き直していない
間違えた問題を、その日のうちに解き直しているご家庭も多いと思います。
ただし、その場で一度正解しただけでは、まだ定着したとは限りません。
解説を読んだ直後であれば、解き方を覚えているため正解しやすいからです。
重要なのは、時間を空けても解けるかどうかです。
例えば、
その日のうちに解き直す → 2~3日後にもう一度解く → 週テスト前にもう一度確認する
というように、同じ問題を時間を空けて確認します。
2回目、3回目でも何も見ずに解ければ、その考え方が少しずつ身についてきたと判断できます。
反対に、同じ問題を再び間違えた場合は、
「もっと問題数を増やさなければ」
と考える前に、なぜ同じところで間違えるのかを確認します。
原因④ 基本問題が不十分なまま練習問題へ進んでいる
「中学受験なのだから、難しい問題も解けなければならない」
と考えて、基本問題が十分にできていない段階から練習問題に時間をかけてしまうことがあります。
しかし、基本問題を見ても、
「何を使えばよいか分からない」
「最初の式を立てられない」
という状態なら、まず基本問題までを安定させることを優先します。
難しい問題に挑戦することが悪いわけではありません。
ただし、難しい問題を解けるようにするためにも、その問題で使われている基本的な考え方を自分で取り出せることが必要です。
例えば割合の基本問題が安定していない状態で、割合を利用する複雑な文章題を何問解いても、解説を覚える学習になりやすくなります。
まず例題・類題・基本問題を使って、
「これは何を使えば解ける問題なのか」を自分で判断できる状態
を作ります。
そのうえで練習問題へ進んだ方が、難しい問題にも取り組みやすくなります。
原因⑤ 前の単元に分からないところが残っている
予習シリーズで今週習っている内容を一生懸命復習しているのに、なかなか理解できない。
その場合、原因が今週の単元にあるとは限りません。
算数は、それまでに学習した内容を使って新しい単元を理解していく教科です。
例えば、割合でつまずいているお子さんを確認すると、割合の公式以前に、
「小数・分数の計算」
「倍の考え方」
「単位量あたりの考え方」
などが十分に身についていないことがあります。
この場合、割合の問題だけを繰り返しても、なかなか安定しません。
大切なのは、
「今できない問題をどう解くか」だけでなく、「その問題を解くために必要なことのうち、どこから分からなくなっているのか」を探すことです。
必要であれば、前の単元や前の学年まで戻って構いません。
予習シリーズは毎週カリキュラムが進んでいくため、どうしても「今週の範囲」に意識が向きやすくなります。
しかし、成績が伸び悩んでいるときほど、
解説を見る → その場では解ける → 次の週には忘れる
という学習になっていないかを確認してみてください。
そして、
何も見ずに解けるか
数日後にも解けるか
類題でも同じ考え方を使えるか
基本問題を自分で判断して解けるか
という視点で見直します。
このように考えると、週テストや組み分けテストも、単に点数やクラスを確認するためだけのものではありません。
「今のお子さんに何が定着していて、どこからやり直す必要があるのか」を見つける材料として活用できます。
次に、週テスト・組み分けテストを家庭学習にどう生かせばよいのかを解説します。
週テスト・組み分けテストは「できていないところを探す」ために使う
予習シリーズを使っていると、週テストや組み分けテストの点数、偏差値、クラスが気になると思います。
もちろん、現在の学習状況を知るうえで、これらの結果は大切です。
ただ、算数が苦手なお子さんの場合は、点数だけを見て、
「もっと問題を解かなければ」
「次は練習問題まで全部やろう」
と考える前に、テストで何ができなかったのかを確認することをおすすめします。
テストは成績を確認するだけでなく、普段の家庭学習で身についたことと、まだ身についていないことを見つける機会として使うことができます。
点数だけでなく「どの問題を間違えたか」を見る
例えば、同じ60点だったとしても、その内容によって次に取り組むことは変わります。
基本問題はほとんど正解できていて、後半の難しい問題で失点したのであれば、基本的な内容はある程度身についていると考えられます。
一方、前半の計算問題や基本問題をいくつも落としているのであれば、難しい問題を増やす前に、基本問題の定着を優先した方がよいでしょう。
そのため、テストが返ってきたら、
「何点だったか」だけでなく、「本来正解したかった問題のうち、どれを間違えたのか」
を確認します。
特に算数が苦手なお子さんの場合は、まず基本問題で取れるはずだった点数を安定して取れるようにすることが大切です。
間違いを「原因」まで分けて確認する
テストの間違いは、すべて同じように直す必要はありません。
例えば、不正解だった問題を確認すると、
① 計算を間違えた
② 問題文や条件を読み間違えた
③ 考え方は分かったが途中で止まった
④ 解き方そのものが分からなかった
といった違いがあります。
①や②であれば、計算の確かめ方や問題文の読み方を見直す必要があります。
③であれば、同じ種類の問題を使って、最後まで自力で解き切る練習が必要です。
そして④の場合は、その問題だけを解き直すのではなく、予習シリーズの例題や基本問題まで戻った方がよい場合があります。
このように原因を分けることで、
「とりあえずテストを全部やり直す」
のではなく、次に何を復習すればよいのかが見えやすくなります。
解き直しでは「解説を読んで終わり」にしない
週テストや組み分けテストの解き直しでも、予習シリーズの家庭学習と考え方は同じです。
間違えた問題の解説を読んで、
「なるほど、そうやって解くのか」
と理解しただけでは終わらせません。
解説を確認したら一度閉じ、問題だけを見て最初から解き直します。
そのとき、
「なぜこの式を使うのか」
「何を先に求めるのか」
まで自分で説明できるか確認します。
さらに、数日後にもう一度同じ問題や類題を解いてみます。
その場では正解できても、数日後に再び解けなければ、まだ十分に定着していないからです。
テスト直しの目的は、解答用紙を正解で埋めることではありません。
次に同じ考え方の問題が出たときに、自分の力で正解できる状態にすることです。
組み分けテストの結果から「戻る単元」を探す
組み分けテストでは、複数の単元が出題されます。
そのため、普段の週ごとの学習では気づきにくかった弱点が見つかることがあります。
例えば、
「割合が出ると毎回間違える」
「速さになると式を立てられない」
「図形は分かるが、計算問題で点を落としている」
という傾向が見えてくることがあります。
この場合、次の組み分けテストに向けて問題集を最初から全部やり直すのではなく、繰り返し間違えている単元を優先して復習します。
さらに、その単元の基本問題まで戻っても解けないのであれば、一つ前の学習内容まで確認します。
例えば速さで何度もつまずいているのであれば、速さの問題だけでなく、単位量あたりの考え方や割合、分数の計算なども確認する、ということです。
クラスを上げるために難しい問題ばかり増やさない
組み分けテストの結果を見ると、
「次はもっと難しい問題を解かせた方がよいのではないか」
と考えることもあると思います。
しかし、現在落としている点数が基本問題に多いのであれば、難しい問題を追加することが最優先とは限りません。
例えば、難しい問題を1問解けるようにするよりも、毎回落としている基本問題を3問安定して取れるようにした方が、得点につながる場合があります。
そのため、
「上のクラスへ行くには何を追加するか」だけでなく、「今落としている点数のうち、どこなら取り戻せるか」
という視点でも答案を見てみてください。
週テストや組み分けテストは、結果を見て一喜一憂するだけのものではありません。
現在の家庭学習がうまくいっているかを確認し、次に何を学習するかを決めるための材料として活用できます。
ただし、テスト結果を見て家庭学習を立て直そうとしても、
「親がどこまで教えればよいのか」
「分からないと言われるたびに説明した方がよいのか」
と迷うこともあるでしょう。
次に、予習シリーズを使った家庭学習で、保護者がどこまで関わればよいのかを解説します。
保護者はどこまで教えればいい?
予習シリーズを使って家庭学習をしていると、
「分からないと言われるたびに、親が教えた方がよいのか」
「ヒントを出しすぎると、自分で考えなくなるのではないか」
「そもそも親では説明できない問題が増えてきた」
と悩むことがあります。
特に5年生以降になると内容も難しくなり、保護者がすべての問題を教えることには限界があります。
家庭学習で保護者に求められるのは、すべての問題の解き方を教えることではありません。
むしろ、
「自分で解ける問題と、まだ一人では解けない問題を分けること」
そして、
「間違えた問題をそのままにしない学習の流れを作ること」
を手伝う方が重要です。
すぐに解き方を教えず、まずどこまで分かるか確認する
お子さんから「分からない」と言われたとき、すぐに最初から解き方を説明する必要はありません。
まず、
「何を求める問題?」
「ここまでは分かる?」
「似た問題を予習シリーズでやらなかった?」
と確認してみます。
すると、
問題文の意味から分からないのか、
使う考え方が分からないのか、
途中まではできるけれど式を立てられないのか、
計算で止まっているだけなのか、
が少しずつ見えてきます。
「分からない」という一言だけでは、どこでつまずいているのか分かりません。
そのため、答えを教える前に、どこまでは自分でできているのかを確認することが大切です。
教えた後は、必ず一人で解いてもらう
保護者が説明して理解できた場合も、それで学習を終わらせないようにします。
説明を聞きながらであれば、
「分かった」
「できそう」
と思えることがあります。
しかし、実際に問題だけを見て一人で解こうとすると、最初の式から分からなくなることもあります。
そこで説明した後は、いったんノートや解説を閉じて、同じ問題を最初から一人で解いてもらいます。
途中でまた分からなくなれば、必要なところだけ確認します。
そして最後は、
何も見ずに、自分で考えて正解までたどり着く
ところまで確認します。
これは保護者が教えた場合でも、塾の先生や家庭教師から説明を受けた場合でも同じです。
「教えてもらったからできた」と「一人でもできる」は分けて考えます。
丸つけでは「正解・不正解」だけを見ない
保護者が家庭学習を見ている場合、丸つけを手伝うこともあると思います。
その際、答えが合っているかだけではなく、できれば途中の考え方も確認します。
特に、
式を書かずに答えだけ出している
途中式がほとんど残っていない
図を書けば整理できる問題なのに頭の中だけで処理している
といった場合は、たまたま正解していても、次の問題では間違えることがあります。
また、間違えた問題についても、
「×だったからもう一度やって」
だけで終わらせるのではなく、
どこから違っていたのか
を一緒に確認できると、次に何を直せばよいかが分かりやすくなります。
保護者が全部教えようとしなくてもよい
予習シリーズの内容が難しくなってくると、保護者自身が、
「この問題をどう説明したらよいか分からない」
ということも出てきます。
その場合、無理に家庭で解説する必要はありません。
分からなかった問題に印をつけておき、塾で質問するなど、「分からない問題を後で確認できる状態にしておく」だけでも構いません。
また、同じ単元で何問も手が止まる場合は、一問ずつ解説するより、
「そもそも、この単元を理解するための前提が抜けていないか」
を確認した方がよい場合があります。
家庭学習が毎日のように、
「分からない」
「教えて」
「さっき説明したでしょう」
というやり取りになっているのであれば、問題の難易度や学習範囲そのものを見直すサインかもしれません。
保護者の役割は「教える人」より「学習を回す人」
予習シリーズを使った家庭学習で、保護者がすべての問題を解説できる必要はありません。
むしろ、
今日はどの問題をやるのか
どの問題を間違えたのか
解き直しをしたのか
数日後にもう一度確認したのか
といった学習の流れを整えることの方が重要です。
例えば、間違えた問題に印をつけておき、
「今日は新しい問題を5問やる」
だけではなく、
「昨日間違えた2問を最初にもう一度やる」
という習慣を作るだけでも、家庭学習の内容は変わります。
目指したいのは、保護者が横についていなければ解けない状態ではなく、少しずつ自分で問題を読み、考え、解き直せる状態にしていくことです。
そして、保護者が付き添っても予習シリーズの宿題がなかなか進まない、基本問題でも同じ間違いを繰り返す、以前習った内容まで忘れているという場合には、今週の宿題の進め方だけを変えても解決しないことがあります。
そのようなときは、「今どこを勉強しているか」ではなく、「どこまで戻れば自分の力で解けるのか」を確認する必要があります。
次に、予習シリーズについていけなくなったときに、「できるところ」まで戻って学習を立て直す方法について解説します。
予習シリーズについていけないときは「できるところ」まで戻る
予習シリーズを使って勉強しているものの、
「授業についていけなくなってきた」
「宿題を一人で進められない」
「基本問題でも同じような間違いを繰り返す」
という状態になったとき、今週の範囲を何とか終わらせようとするだけでは、なかなか改善しないことがあります。
このような場合に私がまず確認するのは、「今の単元をどう解くか」ではなく、「どこまでなら何も見ずに自分で解けるのか」です。
予習シリーズは毎週先へ進みますが、お子さんの理解が同じ速さで積み上がっているとは限りません。
分からないところを残したまま進んでいる場合には、一度「できるところ」まで戻って、そこから学習をつなぎ直す必要があります。
今の単元だけを繰り返しても解決しないことがある
例えば、5年生で割合の問題が解けないとします。
この場合、割合の例題や基本問題を何度も繰り返すことも必要ですが、それだけでは改善しないことがあります。
確認してみると、
「小数や分数の計算が安定していない」
「何倍という考え方が曖昧」
「単位量あたりの大きさが十分に理解できていない」
など、割合より前に学習した内容でつまずいていることがあるからです。
この状態では、割合の公式だけを覚えても、問題が少し変わると解けなくなってしまいます。
そこで、
今の問題が解けない
↓
その問題に必要な知識を確認する
↓
基本問題まで戻る
↓
それでも難しければ、さらに前の単元へ戻る
↓
自力で解けるところを見つける
というように確認していきます。
戻ること自体が目的ではありません。
「ここからなら自分で解ける」という地点を見つけ、そこから一つずつ積み上げ直すことが目的です。
「分かるところ」ではなく「自力で解けるところ」まで戻る
戻る場所を判断するときにも注意が必要です。
問題を見せて、
「これ分かる?」
と聞くと、
「分かる」
と答えるお子さんは少なくありません。
しかし、実際に解いてもらうと手が止まることがあります。
そのため、私は「知っているか」「習ったことがあるか」だけでは判断しません。
実際に問題を解いてもらい、
問題文を読んで考え方を判断できるか
自分で式を立てられるか
途中で解説を見ずに最後まで解けるか
を確認します。
例えば5年生の問題でつまずいているのであれば、5年生の基本問題、それでも難しければ4年生の関連する問題というように確認していきます。
そして、何も見ずに安定して解けるところが見つかったら、そこを学習の出発点にします。
塾の勉強を止めて、すべてやり直す必要はない
「前の学年まで戻る」と聞くと、
「では、今の予習シリーズをいったん止めて、4年生の内容を最初から全部やり直すのですか?」
と思われるかもしれません。
必ずしもそうではありません。
例えば割合につまずいているからといって、4年生の予習シリーズを第1回からすべてやり直す必要はありません。
必要なのは、現在のつまずきにつながっている内容を見つけ、そこを重点的に復習することです。
塾の授業には参加しながら、家庭学習の一部を使って必要な単元まで戻る方法もあります。
現在の学習と復習をどう配分するかは、お子さんの理解度や時期によって変わります。
大切なのは、
「塾が今ここをやっているから、家庭でもここだけをやる」
と考えないことです。
今週の学習を続けながら、必要な部分だけ前へ戻るという考え方を持っておくと、学習を立て直しやすくなります。
実際に「できるところ」まで戻って成績が変わった例
私が指導したお子さんの中にも、塾のカリキュラムを追いかけるだけではなく、できるところまで戻ったことで算数の成績が変わったケースがあります。
小学4年生の9月から指導を始めた、早稲田アカデミーに通うお子さんです。
当時は塾の宿題には取り組んでいましたが、宿題を終わらせることが中心になり、間違えた問題を十分にやり直さないまま次へ進んでいる状態でした。
そこで、難しい問題を増やすのではなく、まず「自分で解ける問題」と「まだ一人では解けない問題」を確認しました。
そして、必要な基本問題まで戻りながら、
一度学習した問題を何も見ずに解けるか
次の指導でも同じ問題を解けるか
類題になっても同じ考え方を使えるか
を繰り返し確認しました。
その結果、開始時には40前半だった偏差値が約2か月で58まで上がり、その後も学習を継続して、最終的に雙葉中学校に合格しました。
ここで重要なのは、単に「簡単な問題をやれば偏差値が上がる」ということではありません。
そのお子さんがどこから分からなくなっているのかを確認し、必要なところまで戻ったうえで、自力で解ける問題を一つずつ増やしたことがポイントです。
家庭だけで「どこまで戻るか」を判断できない場合は
予習シリーズについていけなくなったとき、
「基本問題をやり直せばよいのか」
「4年生まで戻った方がよいのか」
「塾の宿題を減らしてよいのか」
「それとも、今の範囲を続けた方がよいのか」
と迷うこともあると思います。
実際には、同じように「算数が苦手」というお子さんでも、つまずいている場所は違います。
そのため、私の家庭教師指導では、現在使っている予習シリーズやテスト、ノートなども確認しながら、どこまでは自力でできていて、どこから分からなくなっているのかを見ていきます。
週1回コースでは、塾の授業や宿題をただ補うのではなく、今週の学習内容と、それ以前に戻って確認する内容を整理しながら家庭学習を組み立てています。
予習シリーズの宿題を毎週こなしているのに、
「一人では解けない問題が増えている」
「同じ問題で何度も間違える」
「どこまで戻ればよいのか分からない」
という場合には、問題数を増やす前に、一度現在の理解状況を整理してみてください。
それが、算数が苦手なお子さんの家庭学習を立て直すうえで大切です。
予習シリーズの使い方についてよくある質問
予習シリーズを使って家庭学習を進めていると、「どこまでやればよいのか」「基本問題だけで大丈夫なのか」など、さまざまな疑問が出てきます。
ここでは、予習シリーズ算数の使い方について、特に迷いやすい点をまとめます。
予習シリーズは基本問題だけでも大丈夫ですか?
算数が苦手なお子さんであれば、まず基本問題までを自力で解けるようにすることを優先して構いません。
練習問題まで取り組んでいても、基本問題で「何をすればよいか分からない」という状態であれば、難しい問題を増やすより、例題・類題・基本問題の定着を優先します。
ただし、「基本問題だけやれば十分」と一律に決めるわけではありません。
基本問題を何も見ずに安定して解けるようになったら、練習問題にも取り組み、学習した考え方をより難しい問題でも使えるか確認します。
「どこまでやるか」ではなく、「どこまで自力でできているか」で判断することが大切です。
予習シリーズの練習問題が解けないときはどうすればいいですか?
まず予習シリーズの例題・類題・基本問題まで戻り、同じ考え方を使う問題を自力で解けるか確認します。
基本問題は解けるのに練習問題だけ解けないのであれば、問題の条件を整理したり、複数の考え方を組み合わせたりする部分でつまずいている可能性があります。
一方、基本問題でも手が止まるのであれば、練習問題を繰り返すより、基本問題の復習を優先します。
さらに基本問題まで戻っても分からない場合には、今習っている単元より前の内容に原因があることもあります。
練習問題が解けない=練習問題をたくさん解く
とは限りません。
どこまで戻れば自力で解けるのかを確認し、そこから学習をつなぎ直します。
予習シリーズと演習問題集はどちらを優先すればいいですか?
まず予習シリーズ本体で考え方を理解し、その後に演習問題集で定着を確認するのがおすすめです。
予習シリーズの例題や類題をまだ一人で解けない状態で、演習問題集の問題数だけを増やしても、解説を見る問題が増えてしまうことがあります。
まず予習シリーズ本体で、
例題を理解する → 何も見ずに解き直す → 類題・基本問題を解く
ところまで進めます。
そのうえで演習問題集を使い、問題が変わっても同じ考え方を自分で使えるか確認します。
算数が苦手なお子さんの場合は、両方を全部終わらせることより、一度取り組んだ問題を自力で解ける状態にすることを優先してください。
予習シリーズ5年生が難しいと感じたら4年生まで戻るべきですか?
5年生の問題が解けない原因が4年生までに習った内容にある場合は、必要な単元まで戻った方がよいでしょう。
ただし、4年生の予習シリーズを最初から全部やり直す必要はありません。
例えば5年生の割合でつまずいているのであれば、小数・分数、倍、単位量あたりの大きさなど、割合につながる内容を確認します。
そこで自力で解けない問題が見つかったら、その部分を重点的に復習します。
大切なのは学年ではなく、「どこまでなら何も見ずに自分で解けるのか」です。
今の学習をすべて止めるのではなく、必要なところだけ戻りながら、現在の予習シリーズの学習と並行して立て直す方法もあります。
予習シリーズだけで中学受験の勉強はできますか?
予習シリーズは中学受験算数に必要な内容を学ぶための教材ですが、教材を持っているだけで十分というわけではありません。
重要なのは、どの教材を使うか以上に、学習した問題をどのように定着させるかです。
例題の解説を読んで終わるのではなく、
何も見ずに解き直す → 類題で確認する → 数日後にもう一度解く → テストで定着を確認する
という学習が必要です。
また、志望校や現在の学力によっては、過去問や志望校に合わせた問題演習なども必要になります。
そのため、「予習シリーズを全部やれば大丈夫」と考えるのではなく、現在の理解度と志望校に合わせて、必要な学習を選ぶことが大切です。
予習シリーズの宿題が終わらないときはどうすればいいですか?
宿題が終わらない状態が続く場合は、単純に勉強時間を増やす前に、どの問題に時間がかかっているのかを確認します。
特に、
「分からない問題を長時間考えている」
「解説を読んでも理解できない」
「基本問題で何度も手が止まる」
「間違えた問題をやり直す時間が残らない」
という場合は、現在取り組んでいる問題の難易度が合っていない可能性があります。
すべての問題を一度ずつ終わらせることを優先するより、例題・類題・基本問題など、今のお子さんに必要な問題を自力で解けるようにすることを優先した方がよい場合があります。
ただし、塾から指定されている宿題を自己判断で減らすのではなく、クラスや志望校、現在の理解度も踏まえて、取り組む問題の優先順位を考えることが大切です。
予習シリーズで何度も同じ問題を間違えるのはなぜですか?
同じ問題を繰り返し間違える場合は、「一度解き直して正解した=できるようになった」と判断していないかを確認してみてください。
解説を読んだ直後であれば、解き方を覚えているため正解できることがあります。
しかし、数日後には再び解けなくなるのであれば、まだ十分に定着していません。
その日の解き直しだけで終わらせず、数日後にも何も見ずに同じ問題や類題を解いてみます。
それでも繰り返し間違える場合は、その問題だけの問題ではなく、前提となる単元の理解不足や計算、問題文の読み取りなど、別のところにつまずきがないかを確認する必要があります。
予習シリーズの使い方についてよくある質問
予習シリーズを使って家庭学習を進めていると、「どこまでやればよいのか」「基本問題だけで大丈夫なのか」など、さまざまな疑問が出てきます。
ここでは、予習シリーズ算数の使い方について、特に迷いやすい点をまとめます。
予習シリーズは基本問題だけでも大丈夫ですか?
算数が苦手なお子さんであれば、まず基本問題までを自力で解けるようにすることを優先して構いません。
練習問題まで取り組んでいても、基本問題で「何をすればよいか分からない」という状態であれば、難しい問題を増やすより、例題・類題・基本問題の定着を優先します。
ただし、「基本問題だけやれば十分」と一律に決めるわけではありません。
基本問題を何も見ずに安定して解けるようになったら、練習問題にも取り組み、学習した考え方をより難しい問題でも使えるか確認します。
「どこまでやるか」ではなく、「どこまで自力でできているか」で判断することが大切です。
予習シリーズの練習問題が解けないときはどうすればいいですか?
まず予習シリーズの例題・類題・基本問題まで戻り、同じ考え方を使う問題を自力で解けるか確認します。
基本問題は解けるのに練習問題だけ解けないのであれば、問題の条件を整理したり、複数の考え方を組み合わせたりする部分でつまずいている可能性があります。
一方、基本問題でも手が止まるのであれば、練習問題を繰り返すより、基本問題の復習を優先します。
さらに基本問題まで戻っても分からない場合には、今習っている単元より前の内容に原因があることもあります。
練習問題が解けない=練習問題をたくさん解く
とは限りません。
どこまで戻れば自力で解けるのかを確認し、そこから学習をつなぎ直します。
予習シリーズと演習問題集はどちらを優先すればいいですか?
まず予習シリーズ本体で考え方を理解し、その後に演習問題集で定着を確認するのがおすすめです。
予習シリーズの例題や類題をまだ一人で解けない状態で、演習問題集の問題数だけを増やしても、解説を見る問題が増えてしまうことがあります。
まず予習シリーズ本体で、
例題を理解する → 何も見ずに解き直す → 類題・基本問題を解く
ところまで進めます。
そのうえで演習問題集を使い、問題が変わっても同じ考え方を自分で使えるか確認します。
算数が苦手なお子さんの場合は、両方を全部終わらせることより、一度取り組んだ問題を自力で解ける状態にすることを優先してください。
予習シリーズ5年生が難しいと感じたら4年生まで戻るべきですか?
5年生の問題が解けない原因が4年生までに習った内容にある場合は、必要な単元まで戻った方がよいでしょう。
ただし、4年生の予習シリーズを最初から全部やり直す必要はありません。
例えば5年生の割合でつまずいているのであれば、小数・分数、倍、単位量あたりの大きさなど、割合につながる内容を確認します。
そこで自力で解けない問題が見つかったら、その部分を重点的に復習します。
大切なのは学年ではなく、「どこまでなら何も見ずに自分で解けるのか」です。
今の学習をすべて止めるのではなく、必要なところだけ戻りながら、現在の予習シリーズの学習と並行して立て直す方法もあります。
予習シリーズだけで中学受験の勉強はできますか?
予習シリーズは中学受験算数に必要な内容を学ぶための教材ですが、教材を持っているだけで十分というわけではありません。
重要なのは、どの教材を使うか以上に、学習した問題をどのように定着させるかです。
例題の解説を読んで終わるのではなく、
何も見ずに解き直す → 類題で確認する → 数日後にもう一度解く → テストで定着を確認する
という学習が必要です。
また、志望校や現在の学力によっては、過去問や志望校に合わせた問題演習なども必要になります。
そのため、「予習シリーズを全部やれば大丈夫」と考えるのではなく、現在の理解度と志望校に合わせて、必要な学習を選ぶことが大切です。
予習シリーズの宿題が終わらないときはどうすればいいですか?
宿題が終わらない状態が続く場合は、単純に勉強時間を増やす前に、どの問題に時間がかかっているのかを確認します。
特に、
「分からない問題を長時間考えている」
「解説を読んでも理解できない」
「基本問題で何度も手が止まる」
「間違えた問題をやり直す時間が残らない」
という場合は、現在取り組んでいる問題の難易度が合っていない可能性があります。
すべての問題を一度ずつ終わらせることを優先するより、例題・類題・基本問題など、今のお子さんに必要な問題を自力で解けるようにすることを優先した方がよい場合があります。
ただし、塾から指定されている宿題を自己判断で減らすのではなく、クラスや志望校、現在の理解度も踏まえて、取り組む問題の優先順位を考えることが大切です。
予習シリーズで何度も同じ問題を間違えるのはなぜですか?
同じ問題を繰り返し間違える場合は、「一度解き直して正解した=できるようになった」と判断していないかを確認してみてください。
解説を読んだ直後であれば、解き方を覚えているため正解できることがあります。
しかし、数日後には再び解けなくなるのであれば、まだ十分に定着していません。
その日の解き直しだけで終わらせず、数日後にも何も見ずに同じ問題や類題を解いてみます。
それでも繰り返し間違える場合は、その問題だけの問題ではなく、前提となる単元の理解不足や計算、問題文の読み取りなど、別のところにつまずきがないかを確認する必要があります。
まとめ|予習シリーズは全部やるより「自力で解ける問題」を増やす
予習シリーズで算数を勉強するときに大切なのは、すべての問題を終わらせることではありません。
特に算数が苦手なお子さんの場合は、
例題を理解する
→ 何も見ずに解き直す
→ 類題で確認する
→ 基本問題を自力で解く
→ 必要に応じて練習問題へ進む
という順番で、できる問題を一つずつ増やしていくことが大切です。
基本問題がまだ一人で解けないのであれば、無理に練習問題まで進む必要はありません。
反対に、基本問題を安定して解けるようになってきたら、演習問題集や練習問題を使って、問題が変わっても同じ考え方を使えるか確認します。
また、予習シリーズを毎週進めているのに、
宿題を一人で進められない
解説を見れば分かるのに、翌日には解けない
同じような問題を何度も間違える
5年生になって急についていけなくなった
という場合は、勉強時間や問題数だけの問題ではないかもしれません。
今取り組んでいる単元だけを見るのではなく、「どこまでなら何も見ずに自分で解けるのか」を確認してみてください。
必要であれば、前の単元や前の学年まで戻って構いません。
予習シリーズの進度に合わせることだけを優先するのではなく、自分で解けるところから学習をつなぎ直すことが、その後の算数を伸ばす土台になります。
予習シリーズについていけないときは、一度「どこから分からないか」を整理してみませんか?
私は算数・数学専門の家庭教師として、これまで200名以上の生徒を指導してきました。
予習シリーズなど大手塾の教材を使っているお子さんの指導でも、単に今週の宿題を一緒に解くのではなく、
「どこまでは一人で解けるのか」
「どこから分からなくなっているのか」
を実際の問題を解いてもらいながら確認します。
そのうえで、必要であれば前の単元まで戻り、
理解する → 何も見ずに解く → 類題で確認する → 数日後にもう一度解く
という流れを作りながら、家庭学習の進め方も一緒に整えていきます。
実際に、小学4年生の9月から指導を始めた早稲田アカデミー生では、難しい問題を増やすのではなく、できるところまで戻りながら学習方法を見直したことで、偏差値40前半から約2か月で58まで上がり、その後、雙葉中学校に合格した例があります。
もちろん、同じ方法で同じように成績が上がるわけではありません。
大切なのは、お子さん自身の「できるところ」と「できなくなるところ」を見つけることです。
「予習シリーズの宿題はやっているのに成績につながらない」
「基本問題と練習問題のどちらを優先すればよいか分からない」
「4年生の内容まで戻った方がよいのか判断できない」
という場合は、現在使っている予習シリーズやテスト、ノートなどをもとに、今のつまずきを整理するところからご相談いただけます。
まずは、今のお子さんが「どこまで自力でできているのか」を一緒に確認してみませんか。
無料相談も随時受け付けておりますので、お困りのことがありましたらお問合わせ下さい。

