算数の文章題になると急に解けなくなる…。
そう感じている小学生や保護者の方は少なくありません。
その原因の多くは、「算数の読解力」にあります。
算数における読解力とは、国語のように登場人物の気持ちを読み取るものではなく、「条件を整理して、式にできるように読み解く力」のことです。
本記事では、算数に必要な読解力を鍛えるための5つのポイントと、文章を図に変換するコツを解説します。
算数が苦手な子は「読解力」でつまずいている
算数が苦手な原因は、計算力よりも「文章の意味を正確に読み取る力」が弱いケースがよくあります。
「あわせていくら?」「~より多いのはどちら?」などの表現の意味がとらえられないと、どれだけ計算ができても正解にはたどりつけません。
まずは、「式にするために何を読み取るべきか」を意識しましょう。
文章題でよく出る表現は「例題」で学ぶのが近道
「~ずつ」「あわせて」「~より多い」など、算数特有の言い回しは、繰り返し例題で触れることで慣れるのが最も効果的です。
実際に手を動かして問題を解きながら、「この表現はこういう式になるんだな」と感覚的に身につけていくことが、算数の読解力向上の第一歩です。
かけ算?わり算?問題のタイプを読み取ろう
「何人かに同じ数ずつ配った」「全部でいくつになった」などの表現から、かけ算かわり算かを正しく判断する力が求められます。
間違って式を立ててしまえば、その先はすべて誤答になります。
まずは、「どんな状況で」「どんな数量関係があるのか」を冷静に読み取る練習が必要です。
人物が登場する問題は「いつ・だれ・どこで・何をしたか」を整理する
速さの問題などでは特に、登場人物や物体の動きを正確に把握することが重要です。
「誰がいつ出発して、どこに向かって、何分後にどこですれ違うのか」といった情報を、文章から順序立てて読み取る力が問われます。
図を描いて整理することで、正確な理解と解答に近づきます。
線分図・面積図を使いこなせば文章が「図」に変わる
「~より多い」「~より少ない」といった比較が含まれる文章題では、線分図が有効です。
また、「あわせて」「~ずつ×~人分」といった情報が含まれる問題には、面積図を使うと関係が一目で分かります。
図にすることで、読解力に自信がなくても視覚的に状況をとらえることができるようになります。
まとめ
算数における読解力とは、「条件を読み取って正しい式を立てる力」です。
計算ができるだけでは点数にはつながりません。
算数独特の表現に慣れること、問題文を図に変換する習慣をつけること、そして状況を頭の中で整理する力を身につけることで、文章題にも強くなります。
まずは日々の学習で、読解を意識した練習を積み重ねましょう。