中学受験が近づくと、多くのご家庭で「そろそろ過去問を始めた方がいいのかな?」という話題が出てきます。
しかし実際には、
・「過去問って、ただ解けば良いの?」
・「親が分析なんてできるの?」
・「塾の先生じゃないと無理では?」
と悩まれる方も少なくありません。
ですが、実は過去問分析は、家庭でも十分できます。
しかも、難しい専門知識は必要ありません。
大切なのは、「どの問題ができたか」だけではなく、
・何が毎年出るのか
・どこで失点しているのか
・どのレベルまで取れば合格できるのか
を見ていくことです。
今回は、算数・数学専門家庭教師として、家庭でもできる「簡単な過去問分析の方法」を分かりやすく解説していきます。
過去問分析は「難しい問題研究」ではない
「過去問分析」と聞くと、
・出題傾向を細かく分類する
・頻出単元をデータ化する
・難易度を分析する
といった、難しい作業をイメージされる方もいます。
しかし、家庭で必要なのはそこまで高度なことではありません。
まず大切なのは、「この学校は、どんな問題を出したい学校なのか」を知ることです。
例えば、
・図形を毎年出す学校
・難問より標準問題を大量に出す学校
など、学校ごとにかなり特徴があります。
つまり、過去問分析とは、「この学校に合った勉強をするための作業」なのです。
まずは「大問ごとのテーマ」を見る
家庭で最も簡単にできる分析方法が、「大問ごとのテーマを見る」という方法です。
例えば算数なら、
・大問1:計算問題
・大問2:小問集合
・大問3:割合
のように、大問ごとにテーマを書き出していきます。
これを3〜5年分ほど見るだけでも、
・「毎年図形が出ている」
・「速さがかなり多い」
・「規則性が頻出」
・「文章題が長い」
などの特徴が見えてきます。
ここで大事なのは、「どの単元が出るか」を把握することです。
受験では、「何を優先して復習するか」が非常に重要だからです。
「最初の大問」で学校のレベル感が分かる
実は、学校の特徴は「最初の大問」にかなり表れます。
例えば、
・思考力問題が多い
・難度が高い
・問題量が多い
など、最初の数分で学校側のメッセージが見えてきます。
特に重要なのは、「合格者平均点がどのくらい取れそうか」を考えることです。
難関校でも、全問正解を求めているわけではありません。
むしろ、「基礎問題を落とさないか」を重視している学校も多いのです。
そのため、「これは絶対に取るべき問題」「ここは難しいから後回し」という感覚を身につけることが大切です。
「できなかった理由」を分類する
過去問分析で最も重要なのは、実はここです。
ただ丸つけをして終わるのではなく、「なぜ間違えたのか」を分類していきます。
例えば、
・問題文の読み違い
・解き方を知らない
・図が正しく描けない
などです。
ここを分析すると、「何を勉強すれば点数が上がるか」が見えてきます。
例えば、「解き方を知らない」のではなく、「時間内に整理できない」のであれば、必要なのは新しい問題集ではなく、「テスト形式の練習」かもしれません。
逆に、「そもそも割合の意味理解が弱い」なら、基礎単元の復習が必要です。
つまり、過去問分析とは、「今の課題を発見する作業」なのです。
「毎年出る考え方」を探す
中学受験では、問題が違っても、「考え方が同じ」というケースが非常に多くあります。
例えば、
・面積図を使う
・ベン図で整理する
・つるかめ算的に考える
などです。
そのため、問題そのものを覚えるのではなく、「この学校はどんな考え方が好きか」を見ることが重要です。
すると、「見たことがない問題でも対応できる力」が育っていきます。
家庭では「全部分析」しなくて良い
保護者の方の中には、「全部細かく分析しなければ」と思ってしまう方もいます。
しかし、そこまで完璧にやる必要はありません。
家庭で十分なのは、
・どの単元が多いか
・どこを取るべきか
・時間配分はどうか
を見ることです。
これだけでも、勉強の方向性はかなり変わります。
むしろ、「ただ解いて終わる」より、はるかに効果があります。
まとめ 過去問は「解くこと」より「活用」が重要
過去問は、ただ問題を解く教材ではありません。
本来は、
・志望校の特徴を知る
・本番形式に慣れる
・取るべき問題を判断する
ための教材です。
そのため、「何年分解いたか」よりも、「解いた後に何を分析したか」の方が重要です。
特に算数は、「考え方の共通点」を見抜けるようになると、一気に伸びることがあります。
ぜひご家庭でも、「どこができたか」だけではなく、「なぜそうなったか」を親子で一緒に話しながら、過去問分析をしてみて下さい。
その積み重ねが、本番での得点力につながっていきます。
