「算数だけ苦手」は珍しいことではありません。
「国語や社会はできるのに算数だけ苦手」
「一生懸命覚えているのに点数が上がらない」
このような悩みを抱えるご家庭は非常に多くあります。
実は、算数は他教科とは頭の使い方が大きく異なる教科です。
だからこそ、
・他教科と同じ勉強法
・他の兄弟と同じ教え方
・親自身が成功した勉強法
が、そのまま通用するとは限りません。
さらに、子どもにはそれぞれ「考え方のタイプ」があり、そのタイプに合った学習方法を選ぶことで成績は大きく変わります。
この記事では、
・算数と他教科の決定的な違い
・子どもの思考タイプ
・タイプ別の伸ばし方
について詳しく解説します。
算数と他教科は何が違うのか
国語・社会・理科は「知識を増やす教科」
例えば社会なら「地名」「年号」「人物」「出来事」を覚えることで点数が上がります。
国語でも「漢字」「語句」「文法」など知識を積み重ねる部分があります。
もちろん考える問題もありますが、「知っていること」が増えるほど有利になる教科と言えます。
算数は「知識を使う教科」
一方、算数では「公式を知っている」だけでは解けません。
例えば割合なら、公式を覚えていても「この問題では何を100%と考えるの?」という判断が必要になります。
図形なら「この補助線はなぜ引くの?」など、知識を組み合わせて考える力が必要になります。
つまり算数は「覚える教科」ではなく「考える教科」なのです。
他教科との最大の違いは「再現力」
例えば歴史なら「織田信長」と覚えていれば答えられます。
しかし算数では、先生の解説を見て「なるほど」と思っても、翌日には解けないことがよくあります。
これは「理解した」のではなく、「理解した気になった」だけだからです。
算数では「自力で再現できるか」が理解の基準になります。
子どもの思考タイプは大きく3つある
もちろん完全に分かれるわけではありませんが、多くの子どもは次のタイプの傾向があります。
① 図で考えるタイプ
特徴
・絵を描くのが好き
・図形が得意
・線分図を見ると理解しやすい
効果的な勉強法
・線分図
・面積図
・数直線
・色分け
・実物を使う
図が増えるほど理解が深まります。
② 言葉で考えるタイプ
特徴
・説明を聞くと理解できる
・音読が得意
・国語が得意
効果的な勉強法
例えば割合なら「何を100%と考える?」「何と何を比べている?」など、言葉で整理してあげることが重要です。
③ 手を動かして覚えるタイプ
特徴
・ノートを書くことで理解する
・実際に計算すると分かる
効果的な勉強法
・解説を見る
・すぐに同じ問題を解く
・類題を3〜5問続ける
この流れが最も効果的です。
思考タイプに合わない教え方をすると伸びない
例えば図で理解する子に、ずっと言葉だけで説明しても理解できません。
逆に言葉で整理するタイプに、図だけ見せても何を表しているか分からなくなります。
つまり、教え方が悪いのではなく、合っていないだけというケースが非常に多いのです。
家庭でできる思考タイプの見分け方
次のような様子を観察してみましょう。
図を書く子
→ 図形・視覚タイプ
説明を聞きたがる子
→ 言語タイプ
とにかく書く子
→ 実践タイプ
どれが優れているということではありません。
大切なのは、その子に合った学び方を見つけることです。
算数を伸ばすために最も大切なこと
算数では、「たくさん教えること」よりも、「その子が理解しやすい形で教えること」の方がはるかに重要です。
また、一度理解しただけでは十分ではありません。
・自分で解ける
・数日後にも解ける
・類題でも解ける
という「再現できる状態」まで繰り返すことで、本当の力になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 思考タイプは一生変わりませんか?
A1.いいえ。成長とともに変化することもあります。また、単元によって使いやすい考え方が異なるため、複数のタイプを併せ持つ子も多くいます。
Q2. 図を書くのを嫌がる子はどうすればよいですか?
A2.最初から完璧な図を求める必要はありません。先生や保護者が簡単な図を書いて見せたり、色分けをしたりして、「図を使うと考えやすい」という成功体験を積ませることが大切です。
Q3. 解説を読めば理解したと言えますか?
A3.いいえ。算数では「解説を理解したこと」と「自力で解けること」は別です。解説を閉じて同じ問題をもう一度解けるかどうかが、本当に理解できたかを確認する目安になります。
まとめ
算数は、他教科とは異なり「知識を覚える」だけではなく、「知識を使って考える力」が求められる教科です。
そのため、他教科と同じ勉強法では成果が出にくいことがあります。
また、子どもにはそれぞれ思考のタイプがあり、図で理解しやすい子、言葉で整理すると理解しやすい子、手を動かして覚える子、自分で試行錯誤することで伸びる子など、学び方にも違いがあります。
大切なのは、「どのタイプが優れているか」ではなく、「その子に合った教え方を選ぶこと」です。
子どもの思考の特徴を理解し、それに合わせた学習方法を取り入れることで、算数は大きく伸びる可能性があります。
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私はこれまで多くの中学受験生・小中高校生を指導してきた経験から、お子さまの思考の特徴やつまずきの原因を見極め、一人ひとりに合った学習方法をご提案しています。
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