鈍角三角形の面積が分からない?つまずく原因と家庭でできる対策

「普通の三角形なら面積が求められるのに、鈍角三角形になると急に分からなくなる…」

このような悩みは、中学受験の算数では非常によく見られます。

実は、鈍角三角形が苦手な子の多くは面積の公式を忘れているのではありません。

「高さ」の意味を正しく理解できていないことが原因です。

この記事では、

・なぜ鈍角三角形になるとできなくなるのか

・家庭でどのように教えればよいのか

・苦手を克服するための練習方法

について、算数専門家庭教師の視点から詳しく解説します。

鈍角三角形だけできなくなる本当の原因

多くの子どもは、「三角形の高さ=三角形の中にある線」と思っています。

しかし、鈍角三角形では高さは三角形の外側に現れます。

この瞬間に、「高さがない!」「どこを測ればいいの?」となってしまうのです。

つまり、高さという概念を図形として理解できていないことが最大の原因です。

面積の公式は変わらない

三角形の面積はどんな形でも同じです。

重要なのは、「底辺に対して垂直な長さが高さ」ということです。

直角三角形でも、鋭角三角形でも、鈍角三角形でもこの考え方はまったく変わりません。

高さを探す練習を最初にする

面積を計算させる前に、高さだけ探す練習をしましょう。

例えば、次のような問題です。

問題①

「底辺を書きなさい。」

問題②

「高さを書きなさい。」

問題③

「底辺と高さに色を塗りましょう。」

面積を求める計算は最後です。

いきなり計算練習をすると、高さが分からないまま公式だけ覚える学習になってしまいます。

定規を使って垂直を確認する

鈍角三角形では、垂直が見えにくくなります。

そのため、最初は定規や三角定規を使って「90°になっている場所」を確認すると理解が深まります。

特に小学生は、目だけで垂直を判断することは難しいので、実際に道具を使うことが効果的です。

底辺を変える練習も大切

同じ三角形でも、底辺は1本だけではありません。

例えば、ある辺を底辺にすると、高さも変わります。

つまり、底辺が変われば高さも変わるという経験を積むことが重要です。

この練習をすると、鈍角三角形への苦手意識が大きく減ります。

面積は変わらないことを体験する

子どもが驚く練習があります。

同じ三角形で、「底辺を変える」「高さを変える」それぞれで面積を計算します。

すると、どちらも同じ面積になります。

この経験をすると、「底辺と高さはセットなんだ」という理解が深まります。

家庭学習でおすすめの練習方法

鈍角三角形が苦手な子には、次の順番で学習するのがおすすめです。

ステップ1

直角三角形の高さを確認する

ステップ2

鋭角三角形の高さを書く

ステップ3

鈍角三角形の高さだけを書く

ステップ4

底辺を延長する問題だけ練習する

ステップ5

最後に面積を求めるこの順番なら、高さの理解を確実に積み重ねることができます。

保護者が教えるときのポイント

間違えたときに、「公式は?」と聞くよりも、次の質問をしてみてください。

・この辺を底辺にすると高さはどこ?

・90°になる線はどれ?

・底辺をもう少し伸ばしたらどうなる?

・高さは三角形の中だけにあるかな?

このように質問すると、子ども自身が高さを見つけられるようになります。

よくある間違い

辺の長さを高さだと思う

斜めの辺をそのまま高さにしてしまいます。

高さは必ず底辺と垂直です。

高さが三角形の中にあると思い込む

鈍角三角形では高さは外側になります。

ここを理解することが最重要です。

底辺を延長しない

延長するという発想がないため、高さを書けません。

延長線を書く習慣をつけましょう。

まとめ

鈍角三角形ができない子は、面積の公式ではなく「高さの意味」でつまずいています。

そのため、計算練習を増やすよりも、まずは高さを書く練習から始めることが大切です。

特に、

・高さは底辺と垂直であること

・高さは図形の外側にできることがあること

・底辺を延長することがあること

この3つを理解すると、多くの子どもは鈍角三角形にも自信を持てるようになります。

面積の学習は公式を覚えるだけではありません。

図形を見て「どこが底辺で、どこが高さなのか」を考える力を育てることが、今後の図形問題全体の得点力アップにつながります。

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