鷗友学園女子中学校2023年度算数入試問題大問2番の解説

こんにちは。算数・数学専門家庭教師の鈴木です。

今回は題名の通り、今年の鷗友学園女子中学の算数の入試問題を解説します。

大問2の文章問題について解説し、大事な考え方をその都度お伝えしていきますね。

↓問題がこちらです↓

売り値は仕入れ値に利益を足したもの

「仕入れ値」「利益」などとあるように、この問題は「売買損益」の問題です。

売買損益の問題で大事なのは「売り値」=「仕入れ値+利益」という関係です。

まずはこの関係を式として表すことが大事です。

この問題では「1個150円で売るときの利益」が仕入れ値の25パーセントとあるので、実際このときの利益を計算すると、41400×0.25=10350 (円) となることが分かります。

「1個150円で売ると~」に注目して仕入れた個数を求める

1個150円で売る場合、売り値は 41400+10350=51750 (円) となります。

実はこのときすでに「何個仕入れたのか」は分かります。

仕入れた個数は 51750÷150=345 (個) となりますよね。

「すべて売ることができ」に注目して面積図を描く

商品を345個仕入れたのは分かりますが、問題文をもう一度振り返ると「150円で売った個数」「140円で売った個数」がそれぞれ分からないですよね。

しかし「すべて売ることができ」とあるので「合計で345個売れたこと」は分かるのです。

このように「合計でいくつか」という考え方が出てくる場合、間違いなく「面積図」を使います。

しかもこの問題の場合「1個の値段×個数=売り値」というように、「かけ算」で答が出ることも「面積図」を描くことが求められます。

上の図のような面積図を描くと「たて150の長方形」と「たて140の長方形」の面積を足して「合計の売り上げ金額」を表すことができます。

そのときの「合計の売り上げ金額」は、問題文では「利益の総額10000円」とあるので「はじめ1個150で売り、残りを140で売ってすべて売れたときの売り値」は 51400 円となります。

面積図では「欠けている部分」を見る

そもそも「何のために面積図を描くのか」というと、この問題の場合「140円で売った個数」を出せるからなのです。

上の図では「点線部分の長方形」を描いていますが、この部分を「かけている部分」とします。

この「かけている部分」は「1個150円ですべて売ったときの売り値」から「実際の売り値」を引いたものになっているので、その面積は「51750-51400=350」となります。

「かけている部分」のたての長さは「150-140=10」となるので、横の長さ (140円で売った個数を表す長さ) は350÷10=35 (個) となりますよね。

問題では「150円で売った個数」を聞かれているので、仕入れた個数の345個から35個を引いて、310個が正解となります。

売買損益の問題をできるようにするための勉強法アドバイス

売買損益の問題は、そもそも「割合の問題」です。

ですので売買損益に限らず、他の割合に関する問題でも、必ず「線分図」を描けるようにしておくことが大事です。

割合の考えだけではなく、売買損益ではどうしても「売り値」「仕入れ値」「利益」の考えが大事なものになります。

これらが「割合の言葉」でいうとどれにあたるのかを把握しておくことが、売買損益の問題を解くときに役に立ちます。

売買損益が苦手なお子さんは、こちらの記事もお読みいただき、得意にするための参考にしていただけますと嬉しいです。

まとめ

ここまで書いてきたことを、動画でも解説しました。

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