中学受験の過去問に取り組み始めると、問題を解けないことだけでなく、解答や解説を読んでも考え方が分からないという場面が出てきます。
解説には、紙面の都合で途中の考え方が省略されていることがあります。
また、解説を書いた人にとっては明らかな内容でも、お子さんにとっては初めて使う考え方である場合があります。
そのため、解説が分からないときに必要なのは、同じ文章を何度も読むことだけではありません。
どこまでは理解でき、どこから分からなくなったのかを区切り、足りない知識や考え方を補うことが大切です。
この記事では、中学受験の算数の過去問対策について、次の内容を一般的な方法として解説します。
過去問の解説が分からないときは、どう読み直す?
解説を一つの式や説明ごとに区切り、最初に説明できなくなった箇所を見つけます。
解説全体を「分からない」と感じても、実際には一つ前の式までは理解できていることがあります。
まず、問題文と自分の答案を手元に置き、解説を最初から読み直します。
式を見たら、その式が何を求めているのかを自分の言葉で説明します。
説明できない式や、図に突然書き込まれた条件が出てきたところに印を付けます。
解説のどこで分からなくなったか、どう見つける?
「答えが分からない」のではなく、「どの説明から追えなくなったのか」を特定します。
例えば、解説に「この比は3:2です」と書かれていたとします。
そのときは、数字だけを覚えるのではなく、「何と何を比べた比なのか」「どの長さや面積を基準にしたのか」を確認します。
比と分数を結びつけ、何をもとにした割合なのかを意識することが必要です。
解説を読む前に、自分の答案のどこを確認する?
正解したかどうかだけでなく、問題文をどう読み、どの条件を使おうとしたかを確認します。
過去問では、答えが合っていても、たまたま計算が合っただけということがあります。
次の点を答案に書き残しておくと、復習しやすくなります。
– 最初に注目した条件
– 描いた図や表
– 立てた式
– 途中で迷った箇所
– 解説を読んで初めて気づいたこと
自分の答案と解説を比べると、知識が足りなかったのか、条件整理ができなかったのか、計算で誤ったのかを分けられます。
解説が短すぎるときは、何を補えばよい?
省略された一段階を、自分で言葉や図に置き換えます。
解説の式と式の間に、次のような問いを挟んでみてください。
– この数は、問題文のどの数量を表しているか
– この式の前に、どの数量を求めたか
– なぜ足し算ではなく、かけ算や割り算を使うのか
– この図のどの部分が、問題文のどの条件に対応しているか
– この公式や性質は、どの形になったから使えるのか
解説を詳しく書き写すだけでは、理解したことにならない場合があります。
式の横に「残った個数」「1個当たりの利益」「全体の距離」など、その式が表す内容を短く書くと、考え方のつながりが見えやすくなります。
別の解説を探すときは、何を基準に選ぶ?
お子さんが習った知識で理解でき、途中の考え方を追える解説を選びます。
解答が短いことや、計算の手数が少ないことだけを基準にする必要はありません。
同じ問題でも、補助線の引き方、表の作り方、数量の整理方法によって理解しやすさが変わります。
一方で、まだ習っていない公式や、別の単元の知識が次々に登場する解説では、かえって確認する内容が増えることがあります。
別解を読む前に、何を確認する?
別解を探す前に、元の解説でどこが分からなかったのかを具体化します。
そのうえで、次の点を確認します。
– 問題の年度・入試回・大問番号が一致しているか
– 図や式を使う理由が説明されているか
– 必要な基本事項を、お子さんがすでに学んでいるか
– 設問で求められた答え方に対応しているか
– 答えだけでなく、途中の数量や条件整理が示されているか
まずは一つの解法を理解し、その方法で問題を自力で解けるようにします。
複数の解法を比較するのは、その後でも構いません。
まとめ|過去問対策は、解いた後の復習で差がつく
中学受験の過去問対策では、年度数や初回の得点だけでなく、問題文から考え方を選び、図と式を作り、解説なしで再現できるかを確認することが大切です。
まずは、最近間違えた過去問を1問選んでください。
問題文だけを見てもう一度取り組み、「どの条件に注目したか」「どの図を描いたか」「どの式から分からなくなったか」を残します。
その答案から、基本事項に戻る必要があるのか、条件整理や図を描く練習が必要なのかを考えられます。
お子さんの学年・使用教材・過去問で困っていることを整理し、家庭学習の進め方や復習の出発点を相談したい場合はご相談ください。
