小学生はなぜ問題文を理解できない?算数の文章問題対策を解説

うちの子は計算はできるのに、文章問題になると急にできなくなる…

問題文を読んでも意味が分かっていないように見える

『何を聞かれているの?』と聞いても答えられない

このようなお悩みを持つ保護者の方は非常に多くいらっしゃいます。

実は、算数の文章問題が苦手だからといって、必ずしも算数が苦手というわけではありません。

多くの場合は、

・問題文の読み方

・情報の整理の仕方

・算数の考え方

のどこかにつまずきがあります。

私はこれまで200名以上の小・中・高校生を指導してきましたが、「文章問題が苦手」という子どもには共通する特徴があります。

今回は、「問題文 理解できない 小学生」と検索している保護者の方向けに、文章問題ができない主な理由と、その対策について詳しく解説します。

文章問題ができない=国語の読解力がない、ではない

まず知っていただきたいことがあります。

保護者の方はよく「国語の読解力がないから文章問題ができない」と思われます。

もちろん読解力も大切ですが、それだけではありません。

例えば、「兄は120円、弟は80円持っています。合わせて何円ですか。」という問題は読めます。

しかし、「兄は弟より40円多く持っています。兄は120円持っています。弟は何円持っていますか。」になると急に止まってしまう子がいます。

これは文章を読めないのではなく、「文章を算数の情報として整理できない」ことが原因です。

つまり、文章問題には

・国語の力

・算数の力

・情報整理力

の3つが必要なのです。

理由① 問題文を最後まで読んでいない

最も多い原因です。

途中まで読んで「あ、この問題知ってる!」と思い込み、式を書き始めます。

すると、

・条件を読み飛ばす

・単位を見落とす

・「残り」「全部」「少ない」などを読み落とす

というミスが起こります。

対策

まずは、「最後まで読んでから考える」習慣をつけましょう。

できれば、

・一度最後まで読む

・もう一度読みながら大事なところに線を引く

    この流れがおすすめです。

    理由② 問題の意味を頭の中だけで考えている

    文章問題が苦手な子ほど、頭の中だけで考えようとします。

    例えば、りんごを5個買って3個食べました。

    なら、頭の中で何となくイメージできます。

    しかし、「人口密度」「速さ」「濃度」などになると、頭の中だけでは整理できません。

    対策

    図を書きましょう。

    まずは絵で十分です。

    上手な図を書く必要はありません。

    情報を整理できれば十分です。

    実際に算数が得意な子ほど、「頭の中で考えている」のではなく、図を使って考えています。

    理由③ 「何を求める問題か」が分かっていない

    文章を読めても、最後に「何を求めるの?」が分かっていない子も多いです。

    例えば、「ケーキを8個作りました。3個食べました。残りは何個ですか。」なのに、

    8+3

    としてしまう子がいます。

    これは、計算ができないのではなく、問いを理解できていない状態です。

    対策

    まず最初に、最後の一文だけ読んでみましょう。

    例えば「何円ですか」なら、答えは金額です。

    「何人ですか」なら、人数です。

    何を求める問題なのかが分かるだけでも、式はかなり立てやすくなります。

    理由④ 算数の基礎が身についていない

    文章問題では、結局最後は計算します。

    例えば、割合が苦手なら、割合の文章問題はできません。

    比が分からなければ、比の文章問題もできません。

    つまり、文章問題だけを練習しても、基礎単元が理解できていなければ伸びません。

    対策

    文章問題が苦手な単元では、

    まず

    ・計算問題

    ・基本問題

    ・一行問題

    を確実に解けるようにしましょう。

    そのあと文章問題へ進む方が、結果的に早くできるようになります。

    理由⑤ 経験不足

    実はこれが非常に大きいです。

    文章問題には、典型的な考え方があります。

    例えば「合わせる」「残る」「増える」「減る」などです。

    たくさん解いている子は、問題を読むだけで「これは割合だな」「これは平均だな」と気付けます。

    一方、経験が少ない子は、毎回ゼロから考えてしまいます。

    対策

    同じ単元を1問だけではなく、似た問題を何題も解くことです。

    私は指導でも、例題を理解したあと、必ず類題を2〜5題解いてもらいます。

    この繰り返しで、考え方が定着します。

    家庭でできる効果的な練習法

    文章問題が苦手なお子さんには、次のような練習がおすすめです。

    ・問題を最後まで読む習慣をつける

    ・「何を求める問題?」と口頭で確認する

    ・数字だけでなく、条件にも線を引く

    ・必ず図や線分図を書く

    ・基本問題→文章問題の順番で取り組む

    ・同じ種類の問題を続けて解く

    特に保護者の方は、「どうしてその式になったの?」ではなく、「何を求める問題だった?」「図にするとどうなる?」と質問してあげると、自分で考える力が育ちやすくなります。

    文章問題は「考え方」を身につければ伸びる

    文章問題が苦手なお子さんを見ると、「読解力がない」「センスがない」と思ってしまう保護者の方もいます。

    しかし、多くの場合はそうではありません。

    文章問題が苦手な理由は、

    ・問題を最後まで読んでいない

    ・情報整理ができていない

    ・求めるものが分かっていない

    ・基礎単元が理解できていない

    ・経験が不足している

    このどれかであることがほとんどです。

    原因に合った対策を続ければ、多くのお子さんは少しずつ文章問題への苦手意識を減らしていけます。

    まとめ

    算数の文章問題は、単純に「読める・読めない」の問題ではありません。

    文章を読み、必要な情報を整理し、図に表し、学んだ算数の知識を使って考える力が求められます。

    焦って答えを教えるよりも、

    ・最後まで読む

    ・図を書く

    ・求めるものを確認する

    ・基礎を固める

    ・類題を繰り返す

    という積み重ねが、文章問題を解けるようになる一番の近道です。

    「文章問題が苦手だから」と諦める必要はありません。正しい手順で学習を続ければ、確実に理解力は伸びていきます。

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